東京都発熱相談センターに電話したときのことだ。(中略) この2週間は人との接触を控え、食事も買って来たものを自宅で取り、原稿を書いて過ごした。同居人もいない。感染したルートが思い当たらない。
すると電話の向こうでは、すぐに事情を理解したように落ち着いた口調で意外なことを言った。「今は、真面目にコンビニやスーパーしか往復していないのに、感染している人も出ているんです」。だから、私が感染したとしても何の不思議もない、という口ぶりだった。そして、こう続けた。「どうやら、買い物かごから感染しているとみられています」。驚いて聞き返すと、彼女は繰り返した。「ウイルスが付着した買い物かごを触った手で、そのまま口や鼻などを触れば感染します」
(中略)
政府や専門家は、これら感染経路不明の多くが会食の場を通じたものだとして、とにかく会食自粛を喧伝(けんでん)している。しかし都の現場は、もっと違った感染経路を認識している。そのことの注意喚起が足らず、市中で暮らす人たちに周知されていないのではないか。
(下線や強調表示は引用者です) 私も「コンビニやスーパーしか往復していない」一人です。マスク着用は当然で、店頭に置かれた手洗い器具で洗ってから店が用意している買い物かごを手にして店内を回ります。レジで支払が終って持参した買い物袋に店の買い物かごから移し、店内カゴは指定の場所に戻して店を出ます。
この青沼陽一郎氏の実例記事はとても参考になりました。
2日後、昼すぎに電話が鳴った。女性の声がして、これから医師が検査結果を伝えると言った。保留音を挟んで、男性に代わった。その男性医師が、あっさり言った。「検査結果は、陰性でした」。思わず、こう言った。「ありがとうございます」。まったくそぐわない答えに、直後に自分でも失笑してしまった。でも、その気持ちはスタッフに伝えたかった。
2021年8月15日、私もご投稿を拝読して、かねてからの疑問を解消できるヒントも得ることができました。ありがとうございます。自分自身が無症状感染者だと思って生活するスタンスを続けたいと思います。
【追録】 『この調査ではこれまでに見つかっていなかった新たな感染経路が明らかになったわけではなく、むしろ感染には飲食がやはり多くの事例で関係していることがわかりました。感染防止に対する意識付けや十分な知識が不足していることわかり、これらが感染拡大を助長する可能性があり、今後解決すべき課題として挙げられました。』
以上は国立国際医療研究センターの「コメント」です。 本文で「結果」として掲載されているのは以下の通り。如何に考えるかは読者それぞれの考え方・・・飲食業界規制に至った国政の検討経過を私は知りたいだけ、まさかこの22人調査結果だけではあるまいが・・・
有効回答の得られた22名のCOVID-19患者のうち、男性が17名(77%)、女性が5名(23%)、年齢の中央値(四分位範囲)は52.5歳(44-66)、日本人が19名(86%)でした。22名のうち14名(64%)において既知の感染リスクの高い行動歴[1]がありました。また、行動歴/接触歴を解析し、既知の感染リスクが高い場面が延べ24ありました。そのうちの21(88%)が飲食関連であり、22(92%)においてマスクが着用されていませんでした。