1000年の森をつくろう
3月13日の神戸新聞「大雨に弱い急峻な六甲山地」と題して、次の記事を書いています。
大藤山の状況は「六甲山地」を「大藤山」と置き換えれば全く同じ図式です。
大藤山を形成している岩石は、閃緑花崗岩(せんりょくかこうがん)です。
閃緑花崗岩は、六甲山の花崗岩よりさらに水に弱く風化が早い花崗岩です。
神戸新聞の記事を読んでみましょう。
地震、水害に強い森に
国土交通省近畿地方整備局六甲砂防事筋所によると、六甲山地は風化した花こう岩で形成された部分が多く、大雨で崩れやすい。
さらに、山頂から河口までの距離が短いため、大雨が降ると、川の水は一気に河口へと突き進む。
1938年(昭和13)7月の阪神大水害などがその恐ろしさを物語る。
近年は山林の手入れ不足で地表に日が差さず、特定の種類の樹木しか育たないため、さらに土壌が崩れやすい状況が生まれている。
神戸市は対策として1月、「六甲山森林整備戦略案」を策定した。
今後1OO年を見据え、市内の六甲山地を5分類して間伐や植林を進める。
4月以降、一部の市有林を対象に、作業道整備と山の斜面の補強などの実証実験を始める。
市六甲山整備室は「市民参加で聞伐に取り組むなどし、災害に強い森づくりを進めていきたい」としている。(神戸新聞より)
大藤山(長楽寺の裏山)の状況は!
① 大藤山は、もろい花崗岩(閃緑花崗岩)です。
② 山頂からの雨は一気に山麓の池や田畑へと突き進みます。
③ 昨年の9月4日の土砂くれはその恐ろしさを物語りました。
④ 近年は、特定の樹木が多く、山の手入れが行き届かず土壌の崩れやすい状況が生まれている。
以上のように、大藤山は六甲山の状況と酷似しています。
いま、長楽寺は、お寺再建ともう一つ裏山(大藤山)の森の再生を目指しています。
そのため、「1000年の森をつくろう!」と森の再生を訴え、署名活動を行っています。
*写真:昨年9月4日の土砂崩れの跡