ひろかずのブログ

加古川市・高砂市・播磨町・稲美町地域の歴史探訪。
かつて、「加印地域」と呼ばれ、一つの文化圏・経済圏であった。

稲美町探訪(254):中村を歩く⑥・円光寺のカイズカイブキ

2010-07-13 08:30:49 | 稲美町

平成1883日、神戸新聞朝刊の「東播版」に中村円光寺のカイズカイブキを「戦国の世から続く息吹」として大きく紹介しています。

きょうの「中村を歩く」は、神戸新聞の記事をお借りします。

(一部書き換えています)

 Inamimachi7_071  

戦国の世から続く息吹

もこもこと空に向かって、幾重にも積み重なっていく緑の傘。

抜けるように青い空を背にしたその姿は、わき上がる入道雲を思わせる。

ヒノキ科のカイズカイブキは古来、庭園づくりではおなじみの存在。

寿命が長く、都市公害に強い種として街路樹や生垣に多用されるが、稲美町中村の円光寺に立つ高さ7メートルの古木は、ひときわ存在感がある。

「円光寺は、8世紀に天満大池を築造した行基が開いた」という伝承を持つ。

建設当時は池の近くにあった。

明治政府の神仏分離政策で現在の場所に移った。

もともと、そこは西教寺という三木落城後、家臣が開いた庵だったという。

この木の由来は残っていないが、町の調査では400年、町内最古の木らしいことが判明した。

もしかしたら、戦乱の世の生き証人かもしれない。

1989年7月には町の文化財と天然記念物にも指定され、木を訪ねてくる人も多くなった。

それだけに、手入れにも気が配られ、傘を開いたような昔ながらの「棚作り」は見事な出来映えだ。

幹にも十分に日が当たって樹勢は旺盛で、今も成長を続けている。

「緑がもっとも鮮やかさを増すのが今の季節」と小松靖典住職。

「この土地に根ざし、伸び伸び生きとるように見えますな」と、慈しみ、見守っている。(神戸新聞より)

コメント
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