五輪塔(中村・円光寺墓地)
風化のために判読はしにくいのですが、地輪部に「応仁二年(1468)」の年号を持っています。
学校で、「応仁の乱は(1467)にはじまる」と学習しました。
世は、まさに混乱の時代でした。そんな時代に造られた五輪塔です。
おそらく、この五輪塔は、小ぶりですが個人の冥福(めいふく)を祈る供養塔ではなく、先の見えない混乱の時代で、生活に苦しんだ村人は祖先の霊を 共同で供養するために造ったと考えられます。
古い石造物
「稲美町探訪(228)」で、国安地蔵山の旧円光寺墓地の五輪塔を訪ねました。
地蔵山の五輪塔は、応安元年(1368)とあり、町内では最古級の石造物でした。
中村の円光寺墓地の五輪塔も古い時代の石造物です。
五輪塔について
五輪塔について、詳しくは「稲美町探訪(228)」をご覧ください。
少し復習をしておきます。
「私たちの住む世界の全ての物質と現象は、五つの元素(空気・風・火・水・土=地)の組み合わせにより成り立っている」としています。
五輪塔は、これら五つの元素を形にしたもので、稲美町探訪(228)の図にあるように、それぞれ上から空輪・風輪・火輪・水輪・地輪と名前がついています。