樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

行ってきました百樹会

2006年10月24日 | 樹木
大阪に「百樹会」というツリーウォッチングのクラブがあり、毎月1回、大阪周辺で樹を見る会を開催されています。
私も以前から参加したかったのですが、日程が合わなかったり、場所が遠かったりでなかなか果たせませんでした。先日の日曜日ようやく実現して、奈良の春日原生林に行ってきました。
自分が言い出しっぺで「鳥と樹を見る会」をやったことはありますが、ツリーウォッチングクラブの催しは初めて。ワクワクしながら、宇治から奈良まで1時間半かけて行ってきました。
集合地では20人ほどの参加者が名簿に名前を書いたり、参加費(400円)を払ったり、仲間うちで楽しそうに話をしたりしています。雰囲気も参加者の層も、野鳥の会の探鳥会とほとんど同じです。

      
      (春日原生林の中で、講師がカシの説明をしてくれました。)

春日原生林は10年以上前に鳥を見に行ったことはありますが、樹を見るのは初めて。ここは原生的な照葉樹林として貴重で、周辺の東大寺や春日大社とともに世界遺産に登録されています。
講師の説明では、日本のすべてのカシ類が見られるとのこと。私も植物園でしか見たことのないイチイガシの、しかも樹齢何百年という巨木がたくさんありました。以前ご紹介したナギも数多く自生していました。

           
       (イチイガシは樹皮が四角く剥がれるのが特徴。)

途中、会員の方が持参されたイヌマキの実を分けていただきました。以前から庭木に植えられているのを見ながら、「2色団子みたいな実だな」と思っていました。図鑑には「食べられる」と書いてありますが、よその庭木なので勝手に取って食べるわけにはいきません。今回やっと味わうことができました。少し松ヤニ臭いですが、ほのかに甘く、ゼリーのような食感でした。

      
  (赤と緑で1セットになっている“2色団子”。赤い部分が食べられます。)

イヌマキを庭に植えられている方、ぜひ実を食べてみてください。ただし、2色団子の緑の方は有毒なので食べないように。ラカンマキもイヌマキの変種なので、食べられるはずです。
イヌマキは裸子植物なので正確には実ではなく種子で、赤い部分は「果床」と言うそうです。

コメント (4)
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