ライターの脳みそ

最近のマイブームはダム巡りと橋のユニークな親柱探し。ダムは目的地に過ぎず、ドライヴしたいだけ…。

あ〜ら、いらっしゃい!…大野ダム

2021-11-15 06:56:00 | 京都(ダム/堰堤)
どーも、ワシです。今回は京都府南丹市美山町樫原(かしはら)にある由良川水系の大野ダムを訪れます。アクセスは国道27号から府道12号に入り、そのまま進むと府道沿いに「京都府大野ダム総合管理事務所」があります。その隣に駐車スペースがあるのでクルマはそこへ停めましょう。

まずは洪水吐に焦点を当てた写真から。これだけ見るとそんな大きなダムじゃないなと思うかもしれません。でも、



右岸のダム下から見るとこんなに横長なダムであることがわかります。



では、順を追って見ていきましょう。大野ダムへ行くには府道12号沿いにあるこの看板が目印。



府道沿いにあるこの建物が「京都府大野ダム総合管理事務所」。





貯水湖の名称は「虹の湖」。ダム湖百選のひとつでもあります。



ダムへ行くには管理事務所の横の細道を進み、階段を下りていきます。すると、大野ダムの概要と諸元を示す案内板があります。これによると当該ダムは由良川総合開発計画の一環として洪水調節を主たる目的として1961年に完成したダムだそうです。また洪水調節に支障のない範囲内で発電も行なっているとのこと。



右岸のダム横には大野ダムのプレートが嵌め込まれたモニュメント。なかなかオシャレです。



別の角度から。これによれば建設省(現在の国土交通省)と近畿地方建設局が築造したもので、竣工は1961年3月31日。着工は1957年11月31日。ん?? この年は11月は31日まであったんでしょうか? たぶん「30日」の間違いだと思うけどね。お役人様、しっかりしてくだせぇ。



ダム本体の欄干の上に設置された看板。いやいや、この看板の形状はどう見ても繁華街にあるスナックのそれでしょう!「スナック 大野ダム」と書かれていても違和感はありませんね。この日1番の傑作。



そしてこれがダム上。進んでみましょう。



「虹の湖」の右岸を見ると最高水位を示す2つの標識が。ひとつは2004年10月28日の台風23号来襲時の水位。この時由良川流域では福知山市から舞鶴市にかけて氾濫し、国道175号が冠水したそうです。もうひとつは2013年9月16日の台風18号来襲時の水位。この時の由良川流域では舞鶴市、福知山市、綾部市で合計448haが冠水したそうな。



ダム上、中央から見た「虹の湖」の様子。



一方、ダムの真下はこんな感じ。高さはあまりないように思えますが、それでも61.4mあるんです。



でも、下流側の遠景を見れば「ああ、それなりの高さだな」と実感します。



洪水吐付近に嵌め込まれた「大野ダム 建設省」と「概要」のプレート。





洪水吐の別の柱に嵌め込まれたプレート。これによるとダムの着工は1957年11月1日。あれ?先ほど見たダム横のモニュメントの日付と違いますね。どういうことなんでしょうか。



別の場所にも「大野ダム 建設省」のプレート。う〜ん、嵌め込むのが好きだねえ。



対岸(左岸)へ来ました。振り返るとこんな感じ。



プレートが多数嵌め込まれているのは仕方ないとしてもスナック風の看板は…ちょっとねぇ(苦笑)
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弁財天宮が見下ろす…由良川ダム

2021-11-14 07:12:40 | 京都(ダム/堰堤)
どーも、ワシです。今回は京都府綾部市戸奈瀬町下ヶ成(あやべしとなせちょうしもがなる)にある由良川水系の由良川ダムを訪れます。アクセスは昨日の記事で訪問した和知ダム脇の国道27号を京丹波わちインター方面へ。インター入口を横目にそのまま国道を進み、国道沿いにある「綾部市」の看板の先の細い道を入って行くと到着します。

で、到着したのはいいんですが、敷地内には立ち入らせないことで有名な関西電力だけあって鉄柵でガッチリとガードされています。写真中央に見える建物が管理所かな? いや、はっきり見えませんが「取水口見張所」のようです。





近くには水利使用標識。ご覧のように鉄柵の上には有刺鉄線! さすが秘密主義に徹する関西電力様です。



場所を移動します。ここがベスト・ショットの場所なのでしょうが、木が邪魔してよく見えませんね。



右岸、ダム横のこの場所には弁財天宮があります。





そこからダム横を見た様子。越流式の大きな堰堤という感じです。でもデータによれば高さが15.2mあるのでダムには違いありません。対岸(左岸)には魚道らしきものも見えますね。



右岸のダム横の上流側にあるこの写真のところが取水口のゲートのようです。ここからすぐ下流隣にある新由良川発電所へ送水されるのでしょう。




右岸からしかダムを見ることができませんでしたが、まあ関西電力のダムとしては見せてくれてるほうだと思います。だから良しとしましょう。
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国道沿いだけど近づけず…和知ダム

2021-11-13 07:02:17 | 京都(ダム/堰堤)
どーも、ワシです。今回は京都府船井郡京丹波町市場(きょうたんばちょういちば)にある由良川水系の和知(わち)ダムを訪れます。アクセスは由良川と並行して走る国道27号沿いにあります。

国道からダムを見るとこんな感じ。



ダム横に近いところから、もう一枚。こっちのほうが絵になるかな?



貯水側からダムを見るとこんな感じ。遠くに見える山の形が格好良いです。なんていう山なんだろうか。



ダムの上流側の由良川の様子。



そこから国道を下流方面へ行くと関西電力の和知発電所へ向かうスロープがあります。でも秘密主義でお馴染みの関西電力なので当然のことながらそれ以上立ち入ることはできません。





ダム名の「和知」はこのあたりのかつての地名に由来すると思われます。資料によると当該ダム竣工が1968年なのですが、当時このあたりの住所は京都府船井郡和知町(わちちょう)だったため「和知ダム」と命名されたのでしょう。ちなみに和知町は2005年10月10日までの名称で、翌日から近隣の丹波町、瑞穂町(みずほちょう)と合併して京丹波町に改称しました。
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国道27号から見えるゾ…畑川ダム

2021-11-12 06:57:18 | 京都(ダム/堰堤)
どーも、ワシです。えー、今回は京都府船井郡京丹波町下山(きょうたんばちょうしもやま)にある由良川水系の畑川(はたがわ)ダムを訪れます。アクセスは山陰本線の下山駅近くの国道27号から見える場所にあります。

まずは国道から見た畑川ダムの「ご尊顔」をご覧ください。小ぶりながら存在感があります。



ではダムに近づいてみます。国道から入っていくとまず目にするのが畑川ダム管理所。





その横に畑川ダムの案内図があります。これによると当該ダムは洪水調節、水道用水の確保、河川流量の安定化を目的とし、2013年3月に竣工したそうな。案内図には「平成24年度完成」とありますが、隣に置かれた「畑川ダム竣工」の碑から竣工年月が特定できますね。





貯水湖名は「下山四季彩湖」。四季の様々な彩りと色彩を掛けたネーミングですな。



左岸、下流側から見たダムの様子。こう見ると、なかなかゴツいねえ。



これがダム上。歩いてみましょう。



ダム上、中央から見た下山四季彩湖の様子。写真右奥のほうに昨日記事にした畑川脇ダムがあります。



一方、ダム下はこんな感じ。



そして下流側の遠景。写真上に通っている陸橋が国道27号。



あっという間に対岸(右岸)に来ました。振り返るとこんな感じ。



下山四季彩湖側からダムを見ると非常用洪水吐は越流式なのがわかります。



まあ、それは下流側から見てもわかりますけどね。へへへ。



築造されてまだ8年目のダムなので初々しさがあります。それはコンクリートの色からわかりますね。
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予備的な?…畑川脇ダム

2021-11-11 07:17:47 | 京都(ダム/堰堤)
どーも、ワシです。今回は京都府船井郡京丹波町下山(きょうたんばちょうしもやま)にある由良川水系の畑川脇(はたがわわき)ダムを訪れます。場所は山陰本線の下山駅の近く。国道27号から山陰本線の北側の道を入っていくと到着します。

地形的に正面から「ご尊顔」が拝めないので、左岸の下流側から見た様子をどうぞ。



国道27号から入ってしばらくするとこんな景色になります。雰囲気的には橋に見えますが、これがダム上の道。この下にダムがあるんですね。訪れた時、この道路は手前から車両通行禁止になるのでダム上は現段階では通行できません。なので歩いて渡ります。



ダム上、中央から見た貯水側の様子。



一方、ダム下はこんな感じ。左岸のダム横から下りるジグザグの道があるのですが、柵があって下りることはできません。



対岸(左岸)へ来ました。振り返るとこんな感じです。もー、フツーの道路にしか見えません。



左岸、貯水側から見たダムの様子です。



ダム名が「畑川脇」ですから、これはいわば非常用の、予備的なダムと思われます。周囲に案内板や諸元表がないので詳細は不明です。次回は「本家」である畑川ダムを取り上げます。
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学び、楽しむ場…日吉ダム

2021-11-10 07:08:46 | 京都(ダム/堰堤)
どーも、ワシです。今回は京都府南丹市日吉町中(なんたんしひよしちょうなか)にある淀川水系の日吉ダムを訪れます。アクセスは府道50号を行くと当該ダムの左岸に到着します。そこからもダム上に行くのは可能ですが、ダム上近くには十分な駐車スペースがありません。なので、府道の坂を少し下り、桂川に架かる橋を渡って右岸から坂を登って行くとゆったりと駐車できるのでそちらがオススメ。

まずは府道50号の坂を下りる途中から見た「ご尊顔」をご覧ください。



では、順番を追って見ていきましょう。府道を桂川の上流方面から来るとこんな感じで見えてきます。



先にも書いたようにゆったりと駐車したいので右岸の坂を登っていきます。そしてまず目に入るのが日吉ダム管理所の建物。ちなみに管理所の写真は映り具合を考慮してダム上から撮っています。





右岸のダム横には日吉ダムの概要と役割を説明する案内板。洪水調節、流水の正常な機能維持、水道用水の確保を目的とする多目的ダムで、1998年3月に竣工とあります。



別の案内板では水道用水の供給について説明しています。これによると日吉ダムの水は大阪府、京都府、兵庫県に供給されているそうな。ほほぅ。



近くには「天若湖(あまわかこ)」と記された巨大岩がドスンと置かれています。これがダム湖の名称。



なぜ天若湖なのか…。その理由はこの案内板を読めばわかります。つまり日吉ダムの完成によって誕生した湖を上空から見たら龍の姿に似ていた。それはこの地域で伝承されてきた神様「天若日子(あめのわかひこ)」の力により神の化身である龍の姿になったのだと。確かに湖の形は龍に似ています。これが周囲の動植物にエネルギーを与え、「ひよし龍の森」と呼ばれる所以になっているのでしょう。ただし、先に挙げた案内板によると1998年3月竣工となっていますが、ここでは1997年完成となっています。果たしてこの違いはなに?



この付近からダムを見るとこんな感じ。



では、いよいよダム上を歩いてみることにします。



ダム本体に嵌め込まれたプレート。天若湖はダム湖百選のひとつなんですね。



右岸の管理所のすぐ下のところには最高貯水位を示すマーク。2013年9月16日に台風18号が来襲した時の水位だそうです。この時、南丹市園部や下流の亀岡市では多数の床上・床下浸水が発生したようです。



右岸側の斜面には「日吉ダム」と刈り込まれた文字。



ダム上、中央から見た天若湖の様子。なるほど、ダム湖百選に選ばれるのもわかります。



同、下流側にはユニークなものが。なんと副ダムの上にループ橋があるんです。しかしこれは歩行者のみ通行可。





貯水側にあるこの建物はなんでしょうね。とても気になります。



対岸(左岸)に来ました。振り返るとこんな感じ。ここは府道50号とつながっています。



左岸のダム横にある案内板。これによると先ほど気になった建物は「選択取水設備」と言うらしい。それがなんなのかはわかりませんが。



左岸からみた「選択取水設備」の様子。見れば見るほど不思議な形に見えてきます。



左岸、下流側から見たダム。これもなかなか絵になります。



最後に、下流の広場から見た非常用洪水吐の様子をどーぞ。



日吉ダムについてもっと知りたい方はコチラをご覧ください。色々学ぶことができますよ!
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いずれ完全に水没?…世木ダム

2021-11-09 07:03:01 | 京都(ダム/堰堤)
どーも、ワシです。今回は京都府南丹市日吉町天若(ひよしちょうあまわか)にある淀川水系の世木(せぎ)ダムを訪れます。ダム名は当該ダムの北側にある日吉町の世木(せき)地域に由来するものと思われます。アクセスは桂川に沿って走る府道50号を進むと到着します。

まずは右岸、下流側から見た「ご尊顔」をご覧ください。一般的なダムに比べなんとなくスッキリしていると思いませんか? よく見ればゲートがありません!なお、写真左上に見えるガードレールのところが府道50号。



その府道50号から世木ダムはこんな感じに見えます。でもこちら側(左岸)からダムへ近づくことができないので右岸に行ってみることにしました。



右岸、上流側からダムを見るとこんな感じ。ご覧の通り、右岸の道はダムよりも高いところを通っています。



ダムへ近づく道はないかなとキョロキョロしていると「世木ダム遊歩道」の看板が。



この階段を降りて行くとダムへ行けるようなので行ってみましょう。



右岸のダム横に来ました。これがダム上になります。行ってみましょう。



ダム上、中央から見た貯水側の様子です。遠くに見える白いガードレールのところが府道50号。



一方、ダムの真下はこんな感じ。ザーッと落水しています。



そして下流側の遠景はこんな感じ。この先が天若湖になります。



対岸(左岸)に来ました。振り返るとこんな感じです。



それにしても周囲に案内板がないので当該ダムの詳細はわかりません。あとで調べてみると1951年に竣工した世木ダムは、下流の日吉ダムが1997年に完成したことで大部分が水没したらしい。だからゲートも撤去されたのでしょうね(参考)。
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実質的には栃生発電所取水堰堤…貫井ダム

2021-11-08 07:16:13 | 滋賀(ダム/堰堤)
どーも、ワシです。今回は滋賀県大津市葛川貫井町(かつらがわぬくいちょう)にある淀川水系の貫井ダムを訪れます。アクセスは安曇川(あどがわ)に沿って走る国道367号沿いにあるらしく、梅の木キャンプ場のちょっと下流あたりのようです。

結論から言うと、これが今回目的のダム。なんですが…。



ダムへの入口がとてもわかりにくいんです。国道沿いにこの看板がありますが、油断すると簡単に通過してしまいます。目安は二ノ宮神社の横から行く感じ。



その入口からの道はとても狭く、国道沿いのどこかにクルマを停車させて歩いて行くのが無難。で、安曇川に向かって行くんですが、なんとこの建物が管理所なんです!見た目はフツーの民家ですよね。





水利使用標識は管理所の横にあります。その目的は関西電力の栃生(とちゅう)発電所での水力発電に使うためのようです。



上流側の安曇川の様子。



ダム横近くから改めて見るとこんな感じ。右岸側に魚道があるのが確認できます。でも高さを見ると15m未満のようなので定義としては堰堤だろうと思われます。さらに言えば、直線距離にして3.5km下流にある栃生発電所(滋賀県高島市朽木栃生[くつきとちゅう])で発電するための堰堤なので名称としては確かに葛川貫井町にあるので貫井ダムで間違いではなんですが、用途としては「栃生発電所取水堰堤」が正しいように思われます。



下流側の様子です。写真右下に水路が見えるようにこの堰堤では右岸側に取水口があって、そこを通った水がこの水路を通って発電所へ向かいます。



これがダム上ですが、あの関西電力なので当然のことながら立入禁止です。



堰堤の上の通路は50人以上は乗れないのか…。じゃあイナバ物置のほうが頑丈だな(笑)



まあ、とにかくここは民家の先にある感じの施設で、こんな小道を入っていっていいんだろうかと悩むロケーションでした。実際、堰堤を見たところで「ふ〜ん、そうなのか」くらいの感想しかないですし。なんだか拍子抜け。
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荒川発電所取水堰堤だね…高岩ダム

2021-11-07 07:07:36 | 滋賀(ダム/堰堤)
どーも、ワシです。えー、今回は滋賀県高島市朽木宮前坊(くつきみやまえぼう)にある淀川水系の高岩ダムを訪れます。アクセスは国道367号から県道23号へ行き、朽木ゴルフ倶楽部方面へ。当該のダムはその手前にあります。

到着しました。目的地は朽木ゴルフ倶楽部へ向かう橋の下にあります。これが安曇川(あどがわ)右岸から見た「ご尊顔」です。まあ、高さ的にはダムというより堰堤ですね。



順序を追って見ていきます。まず県道から分かれ、朽木ゴルフ倶楽部へ行く手前にこの橋があります。この橋を渡った先がゴルフ倶楽部。堰堤はこの下にあります。



橋の名称は「高岩橋」で、1957年に竣工だそうです。





橋の中央から見た安曇川上流方面の様子。



一方、下流側はこんな感じ。ん? 写真右下に何か見えますね。



なんと、スパイラル式の魚道です!こんなフォルムの魚道は初めて見ました。ただただお魚さんたちが目を回さないで遡ることを祈りばかりです。よく見ると写真右には取水口がありますね。調べてみるとここから取水された水は直線距離にして1.5km下流にある関西電力の荒川発電所へ送られて発電に使用されるようです。



安曇川の対岸(右岸)に来ました。振り返るとこんな感じ。まあ注意しないとこの下に堰堤があるとは思いませんよね。



で、右岸の下流側にあるこの建物が「関西電力(株)荒川発電所 高岩ダム管理所」。





水利使用標識は管理所の壁の貼られています。



要するにここは下流にある荒川発電所のための取水堰堤なので「荒川発電所取水堰堤」と称しても間違いではありませんね。わからないのはダムの名称の由来。地名なのでしょうか。でもそれらしき地名は見当たらないのですが…。
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ローラーゲートの洪水吐…石田川ダム

2021-11-06 07:30:46 | 滋賀(ダム/堰堤)
どーも、ワシです。今回は滋賀県高島市今津町角川(いまづちょうつのがわ)にある淀川水系石田川ダムを訪れます。アクセスは国道303号の水坂トンネルの東側から石田川に沿って走る道を進んでいくと到着します。 

これがダム下から見た「ご尊顔」。ロックフィル・ダムなので地味ですが、まぁこんな感じです。



ダム横に来ました。まず目にするのがこの案内板。石田川ダムは洪水調節と灌漑用水補給のために築造された多目的ダムで、1970年3月竣工。築造にあたっては昭和28年(1953年)9月25日に死者393名、行方不明者85名を出した台風13号(通称:テス台風)による洪水を想定し、この場所での最大流出量を計算して設計されているそうな。



近くにあるのがウォーキングマップ。ダム下からダム上までがコースになっています。



ダム横の、すぐ貯水側にあるのが滋賀県石田川ダム管理事務所の建物。





そこからダムを見るとこんな感じ。洪水吐の水路がデカイです。



管理事務所の近くにあるモニュメントらしきもの。これはなんでしょうね。



近づいてみると、両方の石の内側に大きな鏡が貼られています。これを見ていると自分の位置関係がわからなくなり、まるでラビリンスに迷い込んだかのよう。そういえばブルース・リー主演の映画『燃えよドラゴン』(1973)のワンシーンにこんなのがありましたね。



では、いよいよダム上を歩いてみることにします。



その脇に置かれているのが「石田川ダム」と「昭和45年3月竣工」のプレートが嵌め込まれた岩。





右岸側にあるこれが非常用洪水吐。ローラーゲートを開閉することで排水を行なうのだそうです。常用洪水吐はその右側に見えるクリーム色の建物の下のトンネルになっているところ。通常は常用洪水吐で対処しますが、異常な増水時になると非常用洪水吐のローラーゲートが開いて排水し、



あちらへ流すようになっています。これはまるで巨大な滑り台ですね。



ダム上、中央から見た貯水側の様子。訪れた日、水はほとんどありませんでした。見えたのは湖底のみ。



一方、下流側はこんな感じ。



対岸(左岸)に来ました。振り返るとこんな景色です。



左岸、貯水側には朽ち果てそうな建物。資料によると、これは展望台だそうです。



展望台に上がることは禁止されていましたが、その付近からダムを眺めるとこんな感じ。



貯水湖に水があれば、また違った景色が楽しめるかもしれませんね。
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教育的配慮のある…河内川ダム

2021-11-05 07:00:29 | 福井(ダム/堰堤)
どーも、ワシです。今回は福井県三方上中郡若狭町熊川(みかたかみなかぐんわかさちょうくまがわ)にある北川水系の河内川(こうちがわ)ダムを訪れます。アクセスは国道303号沿いにある道の駅 若狭熊川宿近くの県道130号を進んで行くと河内川ダムの左岸に到着します。ダム名はそこを流れる河内川に由来します。

見えてきました。あれですね。



到着です。県道沿いにあるこの建物は「河内川ダム監視所」。



監視所からダムを見るとこんな感じ。



監視所の屋上に展望台があるようなので登ってみましょう。



屋上には通信用のアンテナなどがあります。



ダムはここから見るとこんな感じらしい。丁寧な説明がつけられています。



で、実際に見るとこんな感じ。良き眺めじゃ!



展望台を降りてダム横に行ってみます。その脇には「明神湖」と刻まれた石碑。ダム湖の名称ですが、その由来を職員に伺ったところ、このダムが建設される以前、ここの上流に明神谷(みょうじんだに)という渓谷があったそうな。そこには35戸ほどの集落があったのですがダム建設にあたり水没することに。もちろん集落の住民は移転しましたがここにかつてそういう集落があったことを記すためにダム湖の名称を明神湖と命名したそうです。



近くには河内川ダム周辺マップ。



河内川ダムの概要を示す案内板。わかりやすい説明ですね。







その付近から見たダムの様子です。



これがダム上。普通車以下なら通行できるようですが、歩いていきます。



ダム本体に嵌め込まれた「河内川ダム」のプレート。2019年6月竣工。完成してまだ2年目なんですね。



ダムの左岸、下流側から見た様子。



ダム上にはこんなユニークなマンホールが…。「KOUCHIGAWA DAM」はわかるんですが、「KUMAKAWA-SAN」とはなんぞや? 江戸時代の寛政年間(1789-1801)に作成されたという「熊川山絵図」(参考)に由来するんでしょうか。調べていくと、これは河内川ダムの下流にある熊川宿のマスコット・キャラクターの「クマ川さん」であることが判明。地域振興のために福井県が作成したのだそうです(参考)。



ダム上、中央から見た明神湖の様子。



一方、ダムの真下はこんな感じ。



さらにその遠景。赤く見える橋は県道130号です。



ダム上の欄干には「非常用洪水吐」と「常用洪水吐」の場所はここですよという表示。







対岸(右岸)へ来ました。振り返るとこんな感じ。



対岸、明神湖側から見たダムの様子。



同、下流側からダムを見るとこんな感じです。



令和になってから完成したダムですが、こうして見てくるとあちこちに教育的配慮がなされているなあと感心します。おしなべて県営のダムはそういう傾向にあるように思います。見学者にとってはとてもありがたい配慮ですけどね。そうそう、先ほど明神湖の由来を職員に尋ねた時も、こちらが要求したわけでもないのに

「記念にダム・カードを差し上げますのでどうぞ!」
「いや〜、集めてないんですよねぇ」
「まま、そう言わず、お受け取りください」
「それでは頂戴します」

この職員の人柄なのかもしれませんが、福井県の人はなんだか温かいなぁと感じました。以前、福井県のどこかのダムの記事でも書いたように福井県の道路はとても運転しやすく、ストレスがないのが不思議でした。福井県という場所がとにかくワシにとっては心地よいんです。もしかすると前世は福井県民だったのかも。いや〜、でも福島県の道路も良かったな…。あっ、山形県も…。そうだ! きっとワシの前世はさすらいの旅人だったのかも…。まぁ前世があればの話ですがね。

妄想、妄想。
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神社の横から…永平寺ダム

2021-11-04 07:34:02 | 福井(ダム/堰堤)
どーも、ワシです。いや〜、11月になると雪の降る地域にあるダムへの道が通行止めになることが多い。「はるばる訪ねて来たのに…」とガッカリしてもどーもにもならん。そこでダム巡りも今月からは南へシフトします。東海・近畿の皆さん、よろしくね〜!(…って、誰に言うてんねん!)

とか言いながら、しばらくは福井県、滋賀県、そして京都府のダムを巡っていきます。

今回訪れたのは福井県吉田郡永平寺町志比(えいへいじちょうしひ)にある九頭竜川水系永平寺ダム。まずはダム下から見た「ご尊顔」をご覧ください。



ダム下にある副ダムはこんな感じ。ゴツイです。



これを撮影した場所は副ダムのすぐ下流にかかる耕雲橋から。橋自体はフツーですが、ダム名が永平寺だからか知りませんが、その親柱も仏教風?





時を戻そう!(ぺこぱのギャグ。もう古いか…)

アクセスは国道364号からまず永平寺を目指します。ご存知の通り、永平寺は1244年に曹洞宗の開祖、道元(1200-1253)により開山されたことで有名ですね。ま、そんなことはどーでもいいんです。永平寺まで来たら、そこの近くにある「白山神社」を探してください。そう、ここがポイント。実はグーグル先生の地図ではこの白山神社付近までしかストリート・ビューで見ることができないんです。つまりここまで。



先生の地図だけ見ると当該ダムへの道が出ていて、どうやら神社の横の道を進んでいくらしい。ところが上の写真では見切れていますが、今年4月に行った際、この右側に小屋があって300円だか400円と書かれた看板を見て「なぬっ、通行料でも取るんかい!」と思い永平寺ダムへ行くのを断念したんです。ストリート・ビューの景色がここまでなのもこれを撮影するグーグルカーがワシと同じように思ったのでその先に行くのを止めたのだと思います。

たぶんですが、これは奥にある駐車場を利用する際に徴収する料金で、当該ダムへ行く人は関係なかったのかもしれません。いずれにしてもここから先はストリート・ビューでは未見の領域。ワシは優しいので(笑)、駐車場の先の情報を教えちゃおうと思います。

駐車場の奥はこんな景色。ダムへ行くにはガードレールのある道を行けば到着することができます。下の写真の左側にも小道のような道がある感じなのですが、それは間違い。とにかくガードレールのところを進んでください。情報といってもこれだけですけどね。ははは。



舗装はされているものの、一車線ちょいの幅の道を進んで行くとこれまた狭いトンネルが現われます。それを抜けて行くとようやく目的のダムの左岸に来ます。そこからダムを見るとこんな感じ。



ダム横の駐車場には永平寺ダム周辺案内図。



永平寺ダムと刻まれた石碑。2002年3月竣工だそうです。



永平寺ダムの諸元が記された案内板。今はなんとか読むことができますが、そろそろヤバいかも…。





ダム横の貯水側にあるこの建物が永平寺ダム監視所。





そのすぐ近くには「大佛湖(だいぶつこ)」と刻まれた石碑。貯水湖名です。湖名の由来はダムの東側にある大佛寺山(だいぶつじさん:標高 807.3m)から。



その石碑のあるところからダムを見るとこんな感じ。



これがダム上です。歩いてみましょう。



ダム本体に嵌め込まれたプレート。ん?よく見るとここには「永平寺川ダム」と記されています。「永平寺ダム」じゃないんかい!調べてみると当初は「永平寺川ダム」だったようですが、2002年3月20日の竣工式では「永平寺ダム」と改名したようです。その経緯は不明(参考)。



ダム上、中央から見た大佛湖の様子。朝焼けで少し赤みを帯びていますが、それもまた良し。



高さ55mから見下ろしたダムの真下はこんな感じ。まあまあのスリルです。



下流側の遠景。



対岸(右岸)に来ました。振り返るとこんな感じ。ダム上の道は未舗装なので少々歩きにくいです。



同、大佛湖側から見たダムの様子。



同、下流側からダムを見るとこんな感じです。



最初に記したようにこのダムはクルマでは行けないものと思っていましたが、実際に来てみれば「な〜んだ、フツーに来れるじゃん」ってな感じ。でも静かで良いところです。
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後沢ため池(再訪2021)

2021-11-03 07:09:01 | 山梨(ダム/堰堤)
どーも、ワシです。今回は山梨県甲斐市牛句(うしく)にある富士川水系の後沢(うしろざわ)ため池を訪れます。アクセスは県道101号(敷島竜王線)の「敷島総合公園入口」のT字路を入って道なりに進むとため池の右岸に到着します。前回訪れた時(参考)は深夜で、しかも工事中で何も見えなかったため再訪となりました。

…てなわけで到着。うん、確かにため池です。



ため池側からいわゆるダム上を見るとこんな感じ。



そして、これがダム上の道。写真下方に見えるガードレールのところに洪水吐があります。



越流式の洪水吐で、増水時、水はここから溢れ出て、



あちらへ流れてゆきます。でも、なんか澱んでいてクサい臭いが発してました。大丈夫か?



ダム上、中央から見たため池の様子。



下流側の景色です。リンク先にあるように夜になると甲府市の夜景が遠くに見えます。



対岸(左岸)へ来ました。振り返るとこんな感じ。



左岸、下流側から見た様子。



近くには案内板らしきものはありません。ここが後沢ため池であるのはこの表示板があるから断言できるのです。



右岸の上流側に行くと駐車場やトイレがあり、そこにはこんな案内板がありました。確かに後沢ため池です。そしてため池の名称は矢木羽湖(やぎはこ)だそうです。



なるほど、こんな感じだったんですね。ため池の周囲は散策コースになっていて、訪れた日も近所の人たちが大勢歩いていました。
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昼間はフツー…荒川ダム(再訪2021)

2021-11-02 07:18:23 | 山梨(ダム/堰堤)
どーも、ワシです。今回は山梨県甲府市川窪町(かわくぼちょう)にある富士川水系の荒川ダムを再訪します。前回の訪問は深夜で、かつオカルト的なアプローチだったので今回は日中の健全な訪問をしようというわけです(参考)。アクセスは県道7号(昇仙峡グリーンライン)を昇仙峡方面に向かい、昇仙峡ロープウェイを過ぎて少し行くと当該ダムへの入口があります。

その道を登って行くと、見えてきました。これです。



ダム横のところにはこんな看板があるので絶対に迷いませんね。



近くには「能泉湖 荒川ダム」と刻まれた石碑。



その裏には当該ダムの概要が記されたプレートが嵌め込まれています。着工は1973年4月で、完成は1986年3月。



石碑のあるところからダムを見るとこんな感じ。



右岸、下流側から見たダムの様子。



そして、これがダム上です。管理事務所に用事のある車両のみ通行可能なので、ここからは歩いて進みます。



ダム上、中央から見た能泉湖の様子。



一方、下流側はこんな感じ。一般の見学者は行くことはできませんが、この階段を降りて行くとダム下へ行けます。でも段数は相当ありそう。



対岸へ向かっていくと、その斜面には「荒川ダム 山梨県」の文字。



対岸の手前には洪水吐があります。増水時になると水はここから溢れ出て、



この水路を通ってあちらへ流れてゆきます。



洪水吐の対岸寄りには「水神」と刻まれた石碑と、



「定礎」の石碑。1981年10月31日と記されています。



洪水吐にかかる橋を渡ったところが対岸(左岸)で、そこから右岸を見るとこんな感じ。



左岸、下流側から見たダムの様子。洪水吐が左岸側にあるのがわかりますね。



左岸にあるこの建物が「荒川ダム管理事務所」。





近くにある「ダムの概要と平面図」を示した案内板。洪水調節、流水の正常な機能維持、上水道用水のために作られた多目的ダムだそうです。



その裏側には諸元などのデータが記されています。あれ? この「着工」欄では1969年3月になってますね。右岸の石碑の記載と違うんですが、何が違うんでしょうか。うーむ。





ちなみに右岸のダム横の道からさらに進んで桃の木沢橋のところに駐車場があるんですが、そこからダムを見るとこんな感じです。



うん、今回はオカルト的でなく健全にダムを見学することができました。まぁ、それがフツーなんですがね。
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地味だけど存在感!…鼓川(砂防)堰堤

2021-11-01 07:06:43 | 山梨(ダム/堰堤)
どーも、ワシです。今回はグーグル先生の地図を見ていて見つけた山梨県山梨市牧丘町(まきおかちょう)北原にある富士川水系の鼓川(つづみがわ)砂防堰堤を訪れます。アクセスは県道206号(塩平窪平線)を鼓川温泉方面へ向かい、それを横目に見ながらさらに県道を走って行くと到着します。

これのようですね。



さらに近づいてみます。



これが左岸の堰堤横から見た様子。



堰堤の上には「昭和62年度荒廃砂防事業 鼓川堰堤」のプレートが嵌め込まれています。なるほど「鼓川堰堤」が正式名称なんですね。でも砂防事業として建設されたので「鼓川砂防堰堤」も間違いではなさそう。工事は1981年1月6日に着工し、1987年11月18日に完成したと記されています。なんと年月日まで記されていて担当者の几帳面さがうかがえますね。こうした姿勢、ワシは好きです。



堰堤の上に行きたかったのですが、残念ながら叶わず。まあ、いいや。見ることができたから良しとしましょう。
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