ライターの脳みそ

最近のマイブームはダム巡りと橋のユニークな親柱探し。ダムは目的地に過ぎず、ドライヴしたいだけ…。

古座川にあるのに…七川ダム

2022-02-11 14:49:43 | 和歌山(ダム/堰堤)
どーも、ワシです。さて、今回は和歌山県東牟婁郡古座川町佐田(ひがしむろぐんこざがわちょうさだ)にある古座川水系の七川(しちかわ)ダムを訪れます。アクセスは国道371号沿いに「七川ダム」方面の道路標示があるのでそれに従って行くと到着します。

ところで、このあたりは「東牟婁郡」というんですが、珍しい名称ですね。調べてみると牟婁は「室」と同義で、周囲を囲まれた場所を意味するようです。さらに調べると牟婁郡という名称が公式文書で初めて現われたのは飛鳥時代の孝徳天皇(596-654)の頃で、紀伊国牟婁郡(現在の和歌山県の南端部)と呼ばれていました。つまり紀伊半島の先端部分で三方を山に囲まれた場所なのでそう命名されたのでしょう。

また、古座川の名称の由来は現在の和歌山県東牟婁郡串本町にある重畳山(かさねやま:標高302m)にある重山(かさねやま)権現社の神座(こうざ)が転じて古座となり、その東側を流れる川なので古座川と呼ばれるようになったようです。

ま、そうこうするうちに七川ダムに到着しました。これです。



ここからダム横へ行く途中にあるこの建物は「和歌山県七川ダム管理事務所」。





左岸のダム横に来ました。訪れた日にはダム上で工事をしていました。写真のゲートには開放厳禁とあるだけで立入禁止とは書かれていません。じゃあダム上に行けるかなと念のため管理事務所の職員に聞いてみたところ「ダメです!」の返答。どないやねん! おかしいやないかい!



ゲートの上部。さ、刺さるやないかい!



ダム本体に嵌め込まれたプレート。1956年3月竣功とあります。当時の名称は「七川堰堤」だったんですね。





仕方がないので左岸の道からダムを撮ります。



乗れるもんなら乗ってみたい…。



古座川の上流側はこんな感じ。



近くには七川ダムの案内板があります。それによると当該ダムは和歌山県が古座川総合開発事業の一環として洪水調節と発電を目的として築造したもので、1953年に着工され1956年3月に完成したとあります。



それにしてもなぜ七川ダムというんでしょうね。古座川を堰き止めて築造したんだから古座川ダムでいいじゃん。そう思いますよね。でも七川ダム…。不思議に思いませんか? 思うでしょ? 思いますよね?

ええ、調べてみましたよ。どうやらこのダムが築造された頃、この場所は和歌山県東牟婁郡七川村だったのです。同村は1889年4月1日に町村制の施行により佐田村、添野川村、平井村、井野谷村、下露村、西川村、成川村、松根村が合併して七川村となり、1956年3月31日に高池町(たかいけちょう)、明神村(みょうじんむら)、小川村(こがわむら)、三尾川村(みとがわむら)と合併して古座川町として発足したため、七川村は同日廃止となりました。そんなわけでこのダムは七川ダムと命名されたというわけです。たぶん。
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