ライターの脳みそ

最近のマイブームはダム巡りと橋のユニークな親柱探し。ダムは目的地に過ぎず、ドライヴしたいだけ…。

知ったかぶり

2009-07-10 05:10:10 | 音楽あれこれ
知ったかぶりというのはそれがバレた時に最も恥ずかしい思いをするもの。いかにもモノを知らないことがモロに露呈するからです。



これはとある演奏会の曲目解説の一部を拡大したものです。2003年に作曲された作品について説明している文の一節なのですが、注目していただきたいのはカッコ内の表現。

「超協和音的」

現代音楽を少しでも勉強していたらわかることですが、こんな用語はありません。というか、意味がさっぱりわかりません。でも、もしかしたらワシの勉強不足でワシが知らないだけなのかもとも思いました。その日、偶然その筋の専門家の先生と席が隣り合わせだったので、一応確認してみることに…。

「これって、どういう意味なんでしょうねえ」
「なに? ああ、きっと何かに書いてあったものを訳したんじゃないの?」
「こういう用語って、もしかしてあるんですか?」
「(苦笑しつつ)ないない。コイツは何にも知らんのだよ」

やはりそうかと納得。問題なのは、その用語の説明がまったくなされていないのと、これを書いた人が何と大学で教えているという事実。だめでしょ、そんなの。仮にもこれは解説文なんですから。

知らないなら知らないで、書かなきゃいいんですよ。知らないことは書かない。これは大原則だし、この書き手がその原則を知らないのも問題です。それをさも知っているフリをするから恥をかくことになるんです。

ましてや、これを読んだ一般の人はもっと理解不能だったはず。「なんのことやら、さっぱりわからんぞ。う~ん、やはり現代音楽はわからん!」と感じてしまうじゃないですか! こういう書き手はホント困りものです。

もっといえばね、この印刷物を編集している人にも責任があります。意味不明な部分については著者に確認するとか書き直させなきゃいけないからです。それすらしていないのは文章をちゃんとチェックしていない証拠。これも恥ずかしいことです。
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