湘南オンラインフレネ日誌

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6/22 知人の東北家族観のコメントに答える/サロン活動と見守りの限界

2014-06-23 05:40:49 | 地震津波災害ボランティア

2014/06/22 記
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陸前高田の県立高田病院の地域医療活動を推進している元院長の石木氏が推進している研修医派遣システムは、もともと高齢化が問題化している気仙地方の地域性が、震災によって顕在化している現状にあわせ、訪問診療を勧める体制として提案されている。

高齢者は、在宅生活を望んでいるということと、今後を含んで通院負担軽減や、病院外来集中の対策に、訪問医療・研修医派遣という方法で応えようとしている。私の知人から、東北の太平洋岸は、もともと高齢化率が高く、訪問治療が広く行われていたとの指摘があった。しかし、調べてみると地域診療所巡回のような形でそれは行われていたようで、平常時の戸別訪問はしていなかったようだ。いわゆる「保健」分野に踏み込んで提案されている点で新しいといえる。

ただ私が気になるのは、2点ある。もともと東北では家族の介護は、嫁・姑の仕事という意識が強く、当人の「家に居たい」という願いと重なって、介護負担を抱える傾向があり、介護者の心身負担が考慮されていないまたは、在宅介護を鵜呑みにされているという事態。中には単身生活に近いにもかかわわず、当事者が体調を我慢してしまうという傾向すらあるという状況への配慮が無いことだ。専業主婦=全時間介護者という旧態に寄りかかっている。娘や夫等、介護の若手協力者が遠方就労している点で、主婦に負担が集中する。

もう一点は、過疎・高齢化という時代背景から、訪問診療が提案されているが、厚労省の「病院から在宅へ」という指導がかぶってくるが、厚労省の場合は、高齢者人口激増対策の予算的措置から政策化した背景があり、医療関係者人材を医師の研修医ローテーション研修で補おうとするとき、医師以外の人材確保資金が補填されるか怪しいところだからだ。

この地域医療の実情の中の地域ケア・ネット構想は、必要はあるがエンジンが小さいというな難点がある。

「医療は専門職の仕事」という暗黙の了解があるが、地域支援者参加の仕事切り分け(あえて一般的な『絆作り』とは言わない)を考えるべきだ。その外周には就労支援や地域復興活動・中高生を含む若者社会参画など地域社会活性化の課題が出てくるが、そのコアの部分で有資格者の外部支援や、通院支援等の外部一般支援者の支援活動を描きなおす必要がある。

しかし視野を転じれば、この課題は「過疎・高齢化」が極端に進む地方の生活医療支援の話であって、湘南のような都市近郊社会の防災にそのまま使えば、環境の差異が、対策のバイアスを露呈することになるだろう。被災というフィルタをかけた場合も、地域ケア・ネットは、地域流動化人口の多さや、賃労働者の多さからくる入所施設ケアの要望に晒されるだろう。その喧騒の谷間で、単身高齢者のアルコール依存症や、持病悪化で死に至る、いわゆる孤独死が割り込んでくるだろう。開業医の多さ、支援潜在人口の多さ(停年退職者・中高生など)難しいが、東北とは環境が違う部分がある。問題は絵をどう描くかだ。

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数日前、実はOT(作業療法士)さんと話をした。サロン活動・食事会・共同手作業などから、見守りをするために、被災地の支援に入った方もいる。しかし、私が前から指摘している通り、その活動に参加している方は、介護する嫁さんたちが主軸であり、健康な高齢者が加わっている状態だ。生活困難や破綻と介護負担が重なった長期ストレスが、仮設入居家族にかかっており、果たしてこのサロン活動だけで、それの対策へと見守りを対策へと移すことが出来るのかと問いかけた。これに対し、他の職種よりは被災地派遣や自主参加は長続きしているが、あくまで短期支援に留まる。これ以上は地元活動以外は無理だという応答をいただいた。

政治の出番の時期であるが、今の政治家には期待できない。お膳立てがないと動かない。将棋の棋譜ではないが、構想を練るべきなのだ。そのための複眼視。構想力が問われている。

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どうやら被災地から懇話会ゲスト講師を招待することになりそうだ。しかも現地に出かけて相談するとなると10万円仕事になる。長距離バス利用を頼めるわけもいかないからだ。さてどうする。お盆休みが迫ってきている。

p.s.登録団体更新期限、区役所にいかないと…。
  午後、東京を講師探しで再度まわる。

夜間傾聴>なし

(校正1回目済み)


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