湘南オンラインフレネ日誌

フリースクール湘南オンラインフレネ学習的就労支援活動・災害ボランティアの実践を書き溜めていきます。

3/25 「思いを育てる、自立を助ける」明石洋子氏講演会より

2018-03-26 06:06:42 | 地震津波災害ボランティア
2018/03/25 記
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明石洋子氏の講演を聴きながら、その子育て経験への共感と同時に、私は自分の活動のスタンスとの距離を改めて感じていた。いわゆる乳幼児期の健診から、障碍を発見された子とその家族サポート、いわゆる障碍の困難を抱える子との子育て活動というメインストリームに対し、私の関わってきた子たちは、がつ学齢期の行動の違和感から、自閉症スペクトラムが発見されることから始まる高機能の子たちの社会的軋轢に介入する活動だ。親子関係も障碍認知から再編されることになる。

ところがこの高機能の子たちの支援活動には、もうひとつの危うさの壁がある。乳幼児・小学生の発達の遅れ(仮想標準との遅滞)への不安をベースとした警戒としての子育て活動が、重なってくる。これらの活動は、それ以前、受験競争の低年齢化としての親の教育過熱が、ゆとり時代を経て隠然と復活した流れと接しており、実際社会との軋轢や、心身諸症状で苦しむ者の現状改善の活動と不協和音を内在させている。

私の担当してきた青少年は、その多くは二次障害をおこしており、中には職場からいわゆる就労挫折組がいる。ここに関係している子たちは、いわゆるメインストリームの子育て活動とも、場面が限定的という意味で異なっており、一方の発達遅滞不安を基礎にした教育向上活動とも違う孤塁を守っている。その差は火急の困難を現在抱えているという点だ。発達障碍風に言えば中途発見としての発達障碍をかかえ、鬱やパニック障碍など、精神障碍との重なりもある。知的障碍重複よりも数が多い。

講演のコアな部分は、「自己有用観(自己肯定観)」の基となる進路の自己決定の大切さ、親として子の得意な部分の発見へと導く伴走の分析力の大切さだった。数年前のNHK日本紀行のドキュメント画像だった
そこには、スーツ姿で颯爽と通勤する息子さんの姿だった。それはそう、とても素晴らしい姿だったが、私が担当してきた子たちの姿ではない。そういう寂しさのような、本当に5年以上前までは、手帳を持たぬ障害者のレッテルのもと、不登校・引きこもりの子たちの病気持ちの子の扱いで疎外されてきた子たちであるがゆえの、感慨だった。

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私にとっての明石洋子氏は

●「お仕事がんばります」(ASIN:4892401765)2005年刊

だった。今回、講演の会場で紹介されていた書籍は

●「思いを育てる、自立を助ける(発達障害の子の子育て相談1)
  (ASIN:4907582064)2017/10刊

だった。当初IQ:30の子が、公立小中学校普通科を卒業し、定時制抗高校定時制高校に進学し、現業部門の公務員として働くまでを見せてもらった。拍手であり、乾いた隙間風に背筋を立てる会だった。


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地域包括支援センターの++さんが、昨日、私が帰宅するころ、我が家に来ていた。定例の巡回だったが、そこで紹介された特養に入る単身者の方の趣味の書画が朝届き、母は私のいない間、その仕分けに追われていた。私に嬉しそうにフキノトウの画を見せる笑顔は久しぶりだった。
久々のものだった。

夜間傾聴:ひとり
(校正1回目済み)

p.s. 茅ヶ崎駅ビル通路にて、陸前高田のブースが、でていた。「高田のゆめ」という地元米販売。誰が呼んだのだろう。
コメント
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