湘南オンラインフレネ日誌

フリースクール湘南オンラインフレネ学習的就労支援活動・災害ボランティアの実践を書き溜めていきます。

3/11 7年目の黙とうをする間もなく/卒業期という残酷

2018-03-12 04:51:03 | 地震津波災害ボランティア
2018/03/11 記
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午前中の仕事は、昼夜逆転生活をしている者にとって、徹夜仕事に等しい。朝の目覚ましが鳴らなかったが、ぎりぎりで橋本の**君宅に到着。ともあれ彼と会うことができた。部屋が荒れていて、ドアノブが壊れていた。無理せず雑談から入ったが、原因は親戚の無理解な言葉と弟との比較だった。

以下は親の経過説明だが、弟は今年が卒業。その祝いで親戚がきていたが、「治らないなら医者に行った方がいい」「甘えさせるから、長引く」という、私達関係者には聞きなれた無知の言動。親戚が彼に説教を始め、弟をしっかり者と持ち上げ「見習え」とやったことで、爆発。周囲に物をたたき付け、怒りを表した。

「親戚に手を出さず自制したことは、えらい。君も目標を持って学習しているし、無知からくる言葉を相手にする必要はない」と語った。実はこれ、傾聴のセオリーからすると、言い過ぎなのだ。

そこに祖母が入室し「乱暴者だよ」とひとこと。目の前で椅子がひっくり返り、こもったトイレのガラスが割れた。

ASPの子は、自制が難しい。社会人出戻りの負い目もある。こうして現場に立ち会ったこともあって、終了時間は大幅に延びた。こういうとき、場面の切り替えで散歩にさそうというのは、やめた方がいい。家族を買い物に行かせて、彼と玄米茶を飲んだ。

落ち着いたので、次回は塾の教室で会おうと約束して、いつもの紐を渡した。真田紐というのか30cmほどの太紐である。耐えの姿勢に入ったとき、紐に怒りを込めるのだ。

食事の時間をあきらめて、上大岡に向
かったが、母親からSOSの電話が入り、逆戻り。「今年は無理かねえ、専門学校」と入学金を支払い済みを気にした母の一言が契機になって、買い替えたという花瓶がまた粉々になっていた。しかし、自己嫌悪に陥っているのは彼である。

苦しかったら、今夜傾聴待機しているから電話しなと伝えて、再度クールダウンを済ませて、再び上大岡に向かった。

横浜自閉症協会の研修は、終わっていた。知り合いが見当たらないので、寄り道はやめ、戸塚に出て夕食の買い物。軽い寝息をたてて眠り込んでいる母に一安心。夕食前に、不精していた確定申告書類の泥縄作業。起きてきた母が座る前に、軽いリハ運動、10分。(足の衰えだけは堪忍してほしいから…。)

夕食は鱈のクリームシチュー、温野菜サラダ、実山椒。
母、完食。

すっかり予定が狂った一日だった。彼の痛みは丁寧に連れ添う以外ない。より良い隘路探しは時間がかかる。「何べんも親戚にはASP理解のリーフレットを渡している」と母親は言う。常識という偏見が次の偏見を生む。説明という関わりは必要だが、言葉への期待はしない方がいい。


夜間傾聴:**君の母親

(校正2回目済み)

コメント
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