三菱みなとみらい技術館

2016-02-14 00:00:45 | 美術館・博物館・工芸品
横浜のMM21(みなとみらい)地区にある三菱重工ビルの一階にある展示館である。

街の中で目立たないので存在を知らなかったのだが、前を歩いて気が付いた。

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三菱重工といえば、プラスの話といえば国産ジェット旅客機MRJ。マイナスといえば長崎造船所で造船工事中に再三出火があり、「不審火」ではないかといわれている。

さらにプラスなのかマイナスなのかわからないのが原子炉。さらにロケット技術もあるし、鉄道システムもあるし、軍用機もあるし、深海探査船もある。春節を隠れ蓑に中国人の産業スパイ風も多く訪れている。

時節柄人気がないのが原子炉の模型。精巧だ。

不思議なことに、パンフレットにもウェブサイトにも原子炉の模型があることは記述されていない。この館の中でもっとも精巧な模型なのに。

あのドーム型なのが原子炉そのものかと思っていたら、あれは原子炉格納庫というらしい。高さ約60メートル。実際の原子炉は高さが11メートル強、直径が3.4メートルといささか小振りだ。その中にウランの燃料棒を差し込んでいくわけだ。燃料棒は実物サイズが展示してある。

かなり念入りに、稼働再開のための安全設備が追加されたことが映像でわかるようになっている。ともかく原子炉についてはかなり細かな展示がなされているように感じた。

そして、三菱重工というのは、精密かつ巨大なアナログ製品を作るための会社であることがよくわかるのだが、他人事ながら、事業撤退(たとえば豪華客船)をしようとしても、専門の人材をどうすればいいのかというような大問題があるのだろうと想像。技術者といっても専門性はまったく異なっているのだから、共通分野って見当たらない。

と思うと、この科学館の中で多くの親切な館員の方が働いている理由がなんとなくわかる。

近藤誠也四段プロ入り祝賀パーティ

2016-02-13 00:00:41 | しょうぎ
少し前に行われた近藤誠也四段のプロ入り記念パーティのこと。所司一門の会といったところで、近藤四段で男子6名、女子3名となっている。所司先生とは長くお付き合いさせていただいている。人間としての価値観が近いのかもしれないが、私も本職の方は、弟子は大勢いるのだが、なかなか私を超えてくれない。

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会場は千葉県にある○○アスターという大型中華料理店。本店は銀座。津田沼にあるからといって津田沼アスターとはいわない。最初の弟子の頃は新宿のホテルでパーティだったが、だんだん庶民的になってきた。テーブルに置かれた紹興酒にも何年ものかの記載がなかったが、6年物ぐらいの舌触りだった。

一枚目の画像は、弟子一同ということで、左から上川、石井、宮田、渡辺(男)、主役の近藤、所司先生、松尾、渡辺(女)。この他、会場内にいたはずの石田君は行方不明で、医大生の伊奈川さんは父上が代理出席。

気になるのは、上川さんと松尾さんという離婚カップルが大きく離れて並び、その松尾さんは隣の渡辺(女)さんと親しげだ。まさか再婚して渡辺姓に改名する気ではないだろうか。

会食タイムに詰将棋王の宮田六段にあいさつしようと思ったが、会場内に見当たらず。ご帰宅か。上川女流に、早逝した知人の将棋ファンが、どこかの指導将棋で彼女に勝たせていただいたことを最後までよく口にしていたことのお礼を申し上げようと思ったものの、離婚後の姓がどちらだったか思いださず、まさか「上川さんあるいは松尾さん」と話しかけるわけにはいかず、断念。

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渡辺竜王との写真を知人に見せたところ、将棋界に詳しくない人だったので、「この人は誰ですか」ということになり、瞬時に「羽生さんの次に強い人です」とコトバが口から出ていった。


さて、1月30日出題作の解答。

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意外に仕上げるのが難しかった。

動く将棋盤は、こちら


今週の出題。

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軽作です。前週と同様に7手詰。

一応、狙いはあり。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と総手数と酷評を書いていただければ、正誤判断。

なお、1月23日出題作につき、酒井博久巨匠より修正案をいただきました。愚型を見るに見かねたのでしょう。

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安倍内閣の終わり方を想像する

2016-02-12 00:00:00 | 市民A
育児休暇を申請しようと考えていながら、妻が切迫早産の緊急入院中に自宅に女性タレントを連れ込んだ宮崎議員のことを考えてみると、コトバのウソではなく行動のウソということになるのだろうか。というか、まだ申請していないのだからウソはついていないともいえる。

まあ、「自宅に知人が泊まっただけ」と考えたのだろう。

とりあえず、本件で彼を有罪にして檻の中に入れることは難しいだろう。不倫と言っても妻が大騒ぎしなければ裁判所の出番はない。育児休暇申請後に発覚しなかっただけましか。

生まれた子供の立場でいえば、こんな父親はいない方がいいだろうし、新たに未婚の男性議員をつかまえた方がいいだろう。夫が米国大統領だったら、将来の自分の大統領選挙への影響を計算しなければならないが、宮崎某の将来価値はナッシングだろう。

しかし、宮崎某は金子議員と結婚する前には別の自民党女性議員と結婚していて似たような理由で離婚しているのだから、同じことを二回しているということになる。

ところで、アベノミクスが完全に行き詰まった気配もあるし、TPPにしても米国の有力大統領候補の誰も賛成していない。マイナス金利は有効に機能していないし、外交も手詰まり。

第一次安倍内閣は病気を理由にあまりに短命で終わったのだが、今の内閣はそういうあいまいな形で終わらさずに、政策の何がいけなかったのか、経済政策なのか外交政策なのか沖縄問題なのか憲法改正の問題なのか、そういう大テーマに白黒つけてから退いてほしいと思うわけだ。せっかく支持率が高い内閣だったのだから、各政策が成功か失敗かを国民に説明しておいてほしいわけだ。次の国家的失敗を繰り返さないために。

清原容疑者逮捕のおかしなところ

2016-02-11 00:00:56 | 市民A
まず、誤解を招かないように書いておくけど、覚醒剤を正当化しようという意図で書くわけじゃない。純粋に捜査方法とか、なんのために捜査しているのだろうかというような話だ。

逮捕後の報道を読んでいると、数年前あるいはもっと前から警察は彼をマークしていたようだが、容疑者が警察の影を感じていたこと。そのため、時々、後ろを振り向くクセを身に着けていたそうだ。尾行する方は、振り向かれると大慌てになる。まず、尾行を気付かれるようじゃダメじゃないかということ。

さらにサウナに3時間も入っている容疑者を待ちくたびれて一緒にサウナに突入していたようだ。注射痕を確認しようというのだろうが、3時間もサウナに入る人間はそうはいないのだろうから、3時間一緒にいるならばれてしまうではないか。

次に、捕まえるべきは売人であり、流通経路ではないだろうか、一人をつかめるために長い時間をかけてもコストパフォーマンスが悪いだけだろう。

さらに、「有名人だから、ブツが出てこないと逮捕できない」というのも勝手な話に聞こえる。

国債の売れなくなる日

2016-02-10 00:00:18 | 市民A
マイナス金利政策にもっとも強く反応したのが長期金利というのをどういうように考えるべきかということだが、日本は国債中心の国ということなのかもしれない。

多くの人がずっと不安に思っていたのは、日本の財政赤字が行き詰まり、国の信用がなくなって国債が売れなくなってしまい、財政破綻で首が回らなくなり、公務員の給与が払えなくなったり年金がなくなったりする事態なのだが、

実際には、まるで反対の現象が起きて日本の信用が高まって利回りが下がる中で、さらにマイナス金利政策が始まったものだから、国債を買うと損をするという事態になってしまった。

となると、国債頼りの日本の財政は、長期的に破たんするのではなく、今すぐ破綻するということかもしれない。

今いる世界の外での失態が非難される

2016-02-09 00:00:24 | 市民A
kondou週末に千葉県の津田沼(つだぬま)で行われたパーティに行った。パーティの目的は、19歳の青年が、細き道を通って将棋のプロ棋士(四段)になったことの祝賀会。将棋専門ブログは毎週土曜日に書いているので、きょうはまったく違う観点から。

祝辞のこと。

実は数ヶ月後に、私が株主から社長を任命されている会社で、社内結婚する男女社員がいて、そこに出席して祝辞を述べなければならないのだが、社長なのでかなり順番の若い方で登場するのだろうと推測している(各種の「先生」と呼ばれる本物の先生ではない人たちがいると、そちらの方が先だろうが)。

となると、「本日は誠におめでとうございます。末永くお幸せに。おしまい。」というような長さではいけないだろうし、「五つの袋」とか下品なのもいけないし、「瀬戸の花嫁」を歌って終わりというようなのも無筋だろう(「瀬戸の花嫁」自体が、過疎の島からまた一人若い女性がお嫁に行ってしまった、という現代の過疎化の実態を表現した悲しい曲らしい)。

ということで、この新四段のパーティに招待されている、大物棋士達のスピーチを改造して使い回そうということなのだ。祝辞を聞きながら手帳にメモをとるという珍しい人間になってしまった。

もちろん、超有名棋士の場合、あっちでもこっちでもパーティだらけなので、おもしろいことはあまりなく「早くタイトル取れるほど強くなってください」と月並みだ。自分で取ればいいだろうに、と思ってしまう。

その中で感心したスピーチがあったのが、「自分の世界」論。あるベテラン棋士のスピーチ。

今年、さまざまな事件が報じられているのは、だいたい自分の世界を大切にしないで外の世界に出て行って不始末や失敗をしていることが原因、と断定されていた。

具体的事案は上げられなかったものの、ベッキーの掠奪愛、清原容疑者の覚せい剤とかまさに本業以外での失敗だ。金正恩の水爆やミサイルは、国際社会という世界の枠組みに入らずに独りよがりの論理を振り回しているわけだ。

ということで、社員の結婚式では、「今の世界」論を話そうかと思うのだが、「ベッキー」とか「キヨハラ」とか「キム・・・」なんていう単語を口に出すのはまずいような気もするので考慮中。

「社内で結婚した場合、扶養家族手当は、1円もありません」というネタもいいかな、と思うが、両家のご親族にジョーク(真実なのだが)が通じず、「なんとケチな会社だ!」と思われるのも嫌だし・・

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ところで、19歳の青年だが、祝辞に対しての謝辞を述べているうちに急に泣き出してしまった。会社でいえば新人社員に当たるわけだが嬉し泣きだろうか。涙は引退する日までとっておくべきなんじゃないだろうか。

レモンの絵は何のため

2016-02-08 00:00:36 | 市民A
DeNA社で行っている遺伝子検査が横浜市民は40%OFFということで、申し込むことにする。父親は男性の平均寿命より8歳長生きし、母親は7歳短命だったことからすると男性の平均年齢あたり(約80歳)が、予測到達値というか、プラスマイナス7年と考えると73歳から88歳と大きく幅がある。さらに健康年齢は70歳とも言われ、そうなるとボヤボヤ仕事していたりするわけにはいかない。

まあ、何がわかるのか知らないが、各種病気の遺伝的要因がわかると、いいかもしれない。

そして申し込むと数日後に送られてきた検査キットを使って、唾液をプラスティックの容器に入れて郵送するのだが、かなりの量の唾液を求められる。

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その時、唾液が出ない人が、このレモンの絵を見ると、唾液が出てくるというアシストグッズのわけだ。

実は、全然効果がない感じだ。むしろ、おいしいケーキの方が唾液が出ると思う。

つまり、甘い物の場合は「よだれ」というわけだ。レモンの場合は「唾液」という。

しかし、「よだれ」と「唾液」とは何が違うのかというと、唾液が口の外にこぼれた状態をよだれというのだろう。甘いか酸っぱいかは関係ないかもしれない。何か釈然としない。

MかWか

2016-02-07 00:00:39 | 美術館・博物館・工芸品
「MかWか」というタイトルを書いてみたが、「男か女か」というようなアブナイ話じゃない。

いつもは本文を書いてからタイトルを考えるのだが、本日は、タイトルから書いている。


両親が亡くなった後、残された家がなぜか二つあって、これがどうにもならないのだが、とりあえず物の整理をしなければいけないのだが、「焼物」がかなりでてきて、特に備前焼が多い。

しかし、その一つ一つに鑑定書があるわけでもなく、木箱もバラバラで違う箱に入っていたりしてパズルのような状態になっている。いつ、どこで、誰の作品をいくらで買ったというような3W1H位は残してほしかったなあ。

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で、最近みつけたのが、円筒形の花瓶。

知らない人もいるかもしれないけど、備前焼の魅力は「景色」にあるといわれる。この「景色」というのは、ようするに「キズ」。窯変といって窯の中で、さまざまな理由でゴミが付いたり表面が焦げたりはげたりはじけたりした模様を、「いいね」というわけだ。反社会的勢力の方々やシャブ漬けホームラン王の顔面や傷だらけの手とかこういうのがいい。

大量生産品だったら、ボツとなるものを世界に一つしかないお宝とみるわけだ。

そういう観点でいうと本作は景色が少ない。残されたいくつかの備前をみても景色が少ないものが多いので、両親が知らなかったのかもしれないが確認の方法はない。

で、備前といえば、そのどこかに陶印という作家によるサインがある。牛の焼印みたいだが・・

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本作は底面の裏に、「M」なのか「W」なのか、陶印がある。これをネット上で見られる陶印と突き合わせはじめたのだが、いまだ見つからない。


石坂先生に頼まないといけないかな。

オープン・ザ・プライス!

「540円(税込)」とか・・

「七福神」(北村憲一詰将棋)のすごいところ

2016-02-06 00:00:07 | しょうぎ
お正月らしい「七福神」という詰将棋集を「将棋を孫に伝える会」が発行し、そういうわけで手に取って詰め始めた。100問なのだが、途中2問は解答を見てしまった。

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だいたい解けない問題というのは、思考の穴みたいなものがあったり、自分的に読みにくい筋(桂や銀といった動きに制約のある駒が重なり合うような問題)だったりする。

そして、さりげない問題集だが、驚くことに、すべて「盤上七枚」作だ。つまり膨大な作品群の中から盤上七枚作だけでも100題あるということだ。7手詰めの場合、持駒の最高枚数は4枚なので、使用駒が7~11枚ということだ。

実際、完成品の盤上枚数が6枚ということでも飾り駒ではなく1枚増やすのも大変だ。また減らすのももっと大変だ。

自分的には、盤上駒ではなく持駒も含んだ使用駒が手数と同数以下(七手詰なら七枚以下)を目指しているせいか短手数詰を作るのは苦手だが、「盤上駒枚数しばり」を目安にすれば、もっとできるかもしれない。

そして、盤上七枚の七手詰集で作品集名が七福神というトリプルセブンになっていることに気付いた。


さて、1月23日出題作の解答。





いかにも1月らしく頭をつかわない問題。ヒントに「飛車のふるさと探し」と書いたのだが、最終手が2八龍なのだが、よく考えると、この飛車は玉型の飛車なので、ふるさとは8二の地点であった。(千日手指し直し局ならOK)


今週の問題。



盤上駒8枚、使用駒数9枚だが、8手詰でも9手詰でもない。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と総手数と酷評を記していただければ正誤判断。

マイナス金利で何が起こる?

2016-02-05 00:00:50 | 市民A
昨日のTV東京のモーニングサテライトの中で、エコノミストの菅野雅明氏が、マイナス金利が進んでいくと、「個人の預金も預けていると金利を取られます」という話になり、女子アナの佐々木明子さんが、「それではタンス預金が増えるのではないですか」ということになった。さらに、菅野さんが「ローンの金利もマイナスになるかも」ということになって、佐々木アナが大喜びということになったのだが、いったい何におカネを使うのだろうと、心配になる。

マイナス金利ならおカネを借りて金庫に入れておくだけで、増えるわけだ。

で、実際にはそういうことにはならず、銀行は普通預金のマイナス金利ではなく、口座管理料を徴収ということになるらしい。となると、小さな銀行の口座をクローズして銀行をまとめる方向になると思われる。

預け入れる金利をマイナスにすることで、銀行の貸し出し増を期待する政策だが、そもそも0.1や0.2%の差で投資を始める企業があるわけないと思っている。

結局、地銀が日干しになり合併するしかないと思える。

あとは、金庫屋が儲かり、・・・

113番目の元素の名前

2016-02-04 00:00:50 | 市民A
新元素の命名権を、理研が獲得したというニュースは昨年の9月末だったのだが、まだ具体的な名称が決まっているわけではない。

「ジャポニウム」というのが一番手で、「ニッポニウム」「ワコニウム」「リケニウム」などが候補らしい。ワコニウムというのは、発見した場所が和光市ということで、その地名ということ。最近の命名からすると、「有名な科学者」「地名」というのがほとんどだ。

となると、ジャポニウムというのも当然なのだが、日本人の蔑称(ジャップ)をイメージさせるという意見が一部からあるようだ。蔑称は100年前から使われているのだから、今さらのような気もする。しかし、この元素、人工的に作るのだが2ミリ秒後に崩壊するらしい。2/1000秒。国家の名前をこういう超短命元素につけてもいいのだろうか。

「ワコニウム」。あまりにも局所的な感じがする。といって埼玉を使った「タマニウム」ではコミカルになるし、和光市の人は都民だと思っているだろう。近くを流れる「アラカワニウム」は語呂が悪すぎる(荒川の英語名ですら、「ARA RIVER」ではなく「ARAKAWA RIVER」と重複語だ)。

人名といっても理研出身の最も有名人は言うまでもなく「おぼさま」だし、歴史上の日本人有名核物理学者は大勢いて絞り込めない。

で、「おぼさま」と書いてしまったが、この「新元素の発見」という世界には、過去に多くの「おぼさま」がいて、しかも認定までされていることがある。一説では元素の数(100超)より多いともいわれ、なかには誤りというよりも捏造そのものというものもあるようだ。

そして、命名候補のうちの一つである「ニッポニウム」というのも、実は因縁があるわけで、元素番号表の第43番目にNpと記されたことがある。1908年に小川正孝教授がロンドン大学で発見したことになっていた。しかし、1936年に本物の43番目の元素「テクネチウム」が発見されることになって、「Np」は亡霊のように宙に浮くことになった。

どうも新元素であることはわかったものの1908年の時には、質量の測量に誤差があったようだ。

そして、その幻の元素が何であったのかがわかったのは1947年だそうだ。第75番の元素。しかし、その元素には既に別の名前が付いていた。「レニウム」が発見されたのは1925年。択捉島という日本固有の島の火山のガスにも含まれているそうだ。

つまり、1908年に小川教授が、元素番号を43ではなく75と言っていれば、そこに「Np」と命名されていたはずだ。幸か不幸か小川教授はこのシェークスピア的悲劇を知ることなく1930年に他界されている。

サッカーの世界では、「ドーハの悲劇」が「ドーハの歓喜」と書き直しになったことだし、「ニッポニウム」の悲劇が歓喜に代わるといいなあ、と思いながらも、そういうことにはならないらしい。


追記:現在の太陽系が存在する銀河星雲を含む宇宙の構造だが、ビッグバン以降の第二世代らしい。第一世代の宇宙には元素番号26の鉄までの元素しかなく、その第一世代の宇宙が何らかの現象で大崩壊、大爆発して第二世代の宇宙が誕生し、そこに新しい元素として92番目のウランまでの元素が登場。それ以降の元素は人工的にしか作れないのだが、たぶん第二世代の宇宙が誕生した時のエネルギーが不足していてウランまでしか実在元素にできなかったのだろう。で、第三世代宇宙は生成されるのだろうか。現在のところ、宇宙は外縁部が拡大の上に拡大を続けているので、エネルギーは拡散しているように見えるのだが、しょせん宇宙論は人間の知力の中にしかないものなので、大きな勘違いをしているのかもしれない。

名前が付くと安心するもの

2016-02-03 00:00:50 | 市民A
実は、本日は病気の話なのだが、そのマクラとして、日本で発見された113番元素に名前を付ける話を置こうと調べているうちに、それはそれで別方向に話が進んでいきそうで二つの話が連結できそうもないので、「病気」の話だけにする。

元はといえば、11月末の寒かった日に、エアコンで暖房をとろうとした時に、夏の設定のまま冷房になってしまい、気付かずに喉が痛くなり、ふつうの風邪に罹り、医者に行かずに葛根湯や市販の薬やトローチでごまかしているうちに咳が止まらなった。熱もないのにロキソニンを飲んで体温が35度以下に下がり意識膿漏となった段階で、さすがに12月の下旬に開業医にかかり、抗生物質を中心に投薬したところ、ほとんど良くなったが正月休みで薬も切れ、完治寸前に最近の寒波により、再び咳き込み始めた。

1週間ほど前、連続で咳をした時に、右の脇腹から背中にかけて激痛がきた。痛みの種類は、肋骨骨折(ひび)とほぼ同じ(経験あり)。動かしたり腹筋に力を入れると激痛。痛いので大きな咳ができず、さらに痰がからんで胸が苦しく、ベッドに横たわっても息が苦しくなってしまい、救急車を呼ぼうかと思い始めたが電話が離れたところにあって、思いとどまった。

もしかしたら、・・・
肺炎とか結核ではないか?との思いがよぎる。ついに悪運が尽き、もはやこれまでか、と辞世の句を創ろうと思うも、痛くて考える余裕なし。松尾芭蕉はスゴイと思う。

そして、翌日、ついに病院に行って検査を受けると、気管支の中でも意志の力では制御できない末梢部分の空気の動きが悪いそうだ。過去の喫煙か喘息の痕跡かが原因とのこと。そのため、その部分の痰が残っているとのこと。

待望の病名が付くが、「気管支炎」とそっけない。気管支拡張系の貼薬と投薬により二週間の経過観察ということになるが、肺炎でも結核でもないのはX線写真でわかった。

そして快方に向かい始めたが、2週間より少し足が出そうだ。

沙羅双樹とか獺祭とか

2016-02-02 00:00:47 | 市民A
sirius1すごく小さな作業船の進水式を福山で執り行った。バスより小さいがバス並みの価格だ。

本来は、進水式で綱を切るのは女性の仕事なのだが、こんな小さな船では誰かを招待するというのは却って失礼の極みなので、自分で斧をふることにする。実際にはカメラマンがいるのでポーズだけとっているのだが、それにしては全身に力が入っている。ゴルフが下手な理由が一つわかる。

綱が切れた瞬間に、ガラス瓶に入った液体が船体に激突し、くす玉が割れるはずが、少しタイミングがずれる。

あいにく、海辺は寒く、1カ月以上咳が止まらない状態だったので、すぐにパーティ会場へ。

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そして、祝賀会で浴びるように日本酒を飲むことになるのだが、最初に登場したのは呉の幻の名酒「沙羅双樹」。全品に通しナンバーがついているほどの名酒だ。4合で5000円ほどのはずだが、まず入手が困難だ。

口に含んで感じたのが「獺祭」より美味いな、ということ。といってもそういうはしたないことを口にしてはいけないわけだ。後で出てくるかもしれないからだ。

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ところが、そういうことを口にする部下がいて困ったことになる。次に「獺祭」が出てくる。こちらはまだ入手可能だが簡単じゃない。

どちらの酒も誉めなくてはならないわけだ。といってもあまり本気で気にいってもいけないわけだ。酒の味につられて、もう一杯じゃなくてもう一隻造ったりすると、大変なことになるのだが、実は昨年、一隻ここで造っていることを思い出す。その時は「獺祭」だけだった。

大仏の代わりの被写体

2016-02-01 00:00:32 | たび
長谷寺の次に向かったのが高徳院。長谷寺から徒歩10分弱。有名な「鎌倉の大仏」である。大仏は雨ざらしであり奈良の大仏とよく比較され、東国文化の恥と関西人に指摘されている。

ところが、・・・

大仏を見ることはできないわけだ。

修復工事で白い幕の中に入っているようだ。幕が門の外から見える。

それでは観覧料を払う気にはならないので、引き返そうとすると、大仏になりかわって被写体を見つけた。

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リス。

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しかし、リスはすばやい。撮影は難航するのだが、撮影終了まで数分間モデルを務めてくれた。ギャラ代わりにポケットの中を探したが、「のど飴」しかなく、あきらめる。

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リス以外の被写体としては、任期満了に近い参院議員の三原じゅん子氏のポスターが、美しい古都の街並み風景を覆い隠しているような感じだった。顔と名前は有名なのだから、今まで6年間の実績とこれからの政策を掲げるべきだろうか。

地球の履歴書(大河内直彦著・新潮選書)

2016-02-01 00:00:17 | 書評
地球や気候や生物のことなど、総合的にまとめられた一冊である。地球環境を守るためにどうするかというようなことは書かれていない。今のままではヒドイ目にあうということは書かれているが、地球上にはかつてもっとひどいことが大量に起きていたということが書かれている。

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核についても、もともと地球の内部が熱く、かつ当分(100億年位?)冷めないのは、放射線物質ウランのおかげということを書いている。

部分的には多くの人が知っているプレートテクトニクス理論や恐竜絶滅となった巨大隕石の落下(爆発)、白亜紀の海洋酸欠、二酸化炭素濃度や100万年も大噴火を続けたオントン・ジャワ海台の話など。

多くの海底の奇妙な地形を研究することに人類は多くを知ることになったのだが、海洋調査で活躍したのがサイドスキャン・ソナーという機械で、今や沈没船探しに大活躍だそうだ(墜落機はなぜか見つからないが)。

もともと、個別のことは知った話が多かったのだが、南極の氷の重さで地面そのものがマントルを押し下げていて、氷が解けるとその海面下の地面が盛り上がると予想されているとの驚異の説が紹介されていた。つまり、温暖化で溶ける南極の氷の分だけ海面が上昇するだけじゃなく、海の面積も狭くなるということで二重の効果があるということだろう。

ノアの箱舟伝説については黒海周辺の住民が1万年ほど前に淡水湖だった黒海に海面上昇により海水が流れ込んでいき、海辺の都市が壊滅していったことを目撃したのではないだろうかと推測されている。

日本の話では、神戸の近くの有馬温泉だが、出てくるお湯は日本に異質なものであり、遠く太平洋の方からの地下水だろうとのことだ。

要するに、地球や海はわからないことが大量にあって、とりあえず現在の段階で真実として語られていることを一冊にまとめた書ということだ。