ヤン・ヨーステンを見つける

2010-04-15 00:00:17 | 歴史
東京駅八重洲口の地下街の一角に、一見シェークスピアに似た胸像があった。



ヤン・ヨーステン像となっている。彼がこの地に住んでいたため、ヤヨスという地名が残り、いずれ八重洲(ヤエス)に転じた。江戸は、最初に町割りができて、町名が決まったのだから、江戸時代のかなり早い時期にあったできごとは町名に残るが、その後、地名が決まったあとのイベントは町名にならない。


越中島、浜松町、上野、駿河台など、他の地域の地名が付いた場所が多いが、それも徳川時代初期の大名屋敷などに関係するのだろう。

有楽町は、織田信長の弟である茶人、織田有楽斎の住居があったからとされていたが、最近になって、彼の家は京都にあったことがわかったそうだ。それなら、有楽町と関係ないのではないかと思うのだが、このあたりは解明されていないようだ。個人的見解としては、住んでなくとも家康は織田有楽斎のための屋敷を用意したのではないだろうか。

秀吉の文化人交流は単に千利休だけともいえるが、家康の周りにはさまざまな人物が集まっていた。その代表的なのが、ヤン・ヨーステンとか織田有楽斎。囲碁の本因坊算砂とか将棋の初代名人大橋宗桂も文化人とりまきの一人だ。


ところで、ヨーステン像だが、芸術としてみると、表現力がイマイチである。何となく、紙に平面的に書かれた肖像画を、立体的な彫刻にしたものだろう。平面的な二次元映像を3D映画にしたようなものだろう。なぜか日本には彫刻家が少ない。

話がバラバラになるが、この胸像だが、地下に設置されているというのもいただけない。彫像というのが死者を現世に引き戻す行為とするなら、地下一階とは中途半端である。

もっとも、結局、日本に見切りをつけてジャワ方面へ転進していった彼の最後は、南洋を航海中の沈没ということであるのだから、深い海の底に眠る彼の霊を安らかに弔うには、元の住所の地下数メートルというのは最適地と言えないわけでもない。

となれば、頭上の巨大建造物、すなわち東京ステーションは、ピラミッドや仁徳天皇陵に匹敵する巨大墳墓ということになるのかな。

ICチップカードだっておかしくなる

2010-04-14 00:00:48 | 市民A
4月1日から、地元の第三セクターのケーブルテレビが、大手のイッツコム(東急)に身売りした。まあ、最初からわかっていたようなものだが、ついにデジタル化が小規模放送事業者にトドメを刺した。

ユーザーの方には、何ら影響ないはずで自動的に切り替わるはずだったのだが、問題が起きた。

地上デジタル以外のBSデジタル放送を、CATVの配信でSTB(セット・トップ・ボックス/いわば、チューナー)を通して見ていたのだが、それが見えなくなった。アナログしか見えなくなったわけだ。

そして、何が原因かわからなく、イッツコムのサービスセンターにTELしても、常に話し中である。

仕方ないので、機械をバラさない範囲で簡単にできることを色々やっていると、STBに差し込まれている2枚のカード(B-CASカードとケーブルテレビ用のC-CASカード)のうち、B-CASカードを、他のテレビのB-CASカードと差し替えると、問題がなくなることがわかってきた。どうもカードに問題があるらしい。



しかし、他のテレビのカードを流用すると、そのテレビではデジタル放送を見ることができない。つまり、新しいカードを入手する必要がある。

そして、長い長いエンドレステープの電話待ち受けコールの末、ついに実在の人間オペレーターにつながる。

そして、症状をかいつまんで話し、特に、他のテレビのB-CASなら見えるということを宣言したところ、イッツコムの作業員が、自宅にカードを持って登場したわけだ。

それで、一見落着。

ただし、作業員の乗ってきた軽ワンボックス車には、赤い三角柱はじめ、電柱工事一式が揃っていたわけ。一人であちこちに行って、室内作業のチューナー調整から、電柱やら空中作業までやるのだろう。これが民間会社方式ということだろうか。


ところで、こういうカードのICチップだが、エラーもあるということだろう。

クレジットカードを持っていれば、世界中のどこでもカード一枚で足りるといったCMもあったが、カードは少なくても2枚は持っていないと安心できないわけだ。

そういえば運転免許にも最近はICチップが埋め込まれている。免許になんのためにチップが使われているのか、今一つ釈然としない。エラー情報かもしれないし。

嫌な時代だ。

白いタンポポ

2010-04-13 00:00:44 | 市民A
先日、西日本の郊外に行った時に、田園の中に見慣れぬタンポポがあった。花の周辺が白いタンポポ。中心部は黄色なので、白黄タンポポとでもよぶべきか。群生していた。



タンポポは群生すると美しいとも言えるが、基本は雑草の類である。田園の中にタンポポ畑があるということは、要するに農業放棄地がたくさんあるということでもあるが、話が難しいので、タンポポの話に限定する。

実は、あまりにも白いタンポポが多いため、関東でも本当は黄色ではなくタンポポは白い花ではなかっただろうか、とか自信がなくなってきた。もしかしたら、白いのがニホンタンポポで黄色いのは西洋タンポポなのだろうか、などとも思ってみたのだが、何しろ調べる方法がない。



そして、首都圏で犬の散歩道を歩くと、やはり路傍のタンポポは黄色だった。では、関西で見た白いタンポポはなんだったのだろうか。あるいは、白というのが錯覚で、やはり黄色だったのではないだろうか、とか、もう何が何だかわからなくなる。

ところが、デジカメで写していたわけだ。やはり白いタンポポ。

そう思って、散歩のつど気をつけていたら、関東でも白いタンポポはあった。が、その比率は1%位のようだった。

調べたところ、西洋タンポポとは無関係らしい。

とはいえ、タンポポって庭のある家庭では結構嫌われ者だ。根が太くて深いわけだ。大根みたいな構造である。なかなか抜くのが苦労である。しかもタネをまき散らせてくれる。まあ嫌われ者って、そんなものだ。

ジョン・レノン空港で起きていること

2010-04-12 00:00:32 | 市民A
ジョン・レノンと言えば、ビートルズ。ビートルズと言えばリバプール。ということで、リバプール郊外にある空港がジョン・レノン空港である。以前はスピーク空港と言われていたのだが、2002年に心機一転。リバプールの第二空港のようなイメージを払しょくするために、ジョン・レノン空港と改名。シンボル・フレーズは「above us only sky」である。そう、『イマジン』の歌詞の一節。



ジョン・レノン空港になってから格安航空会社(LCC)の利用が急増し、1998年に比べ2007年は乗客数が7倍になったそうだ(wikipediaによる)。

しかし、この空港で、最近、奇怪な事件が起きた。

死体を病人にして運ぼうとして逮捕

3日、英国・リバプールのジョン・レノン空港で、死亡した91才の男性を病人にして、車いすのまま故郷のドイツに運ぼうとした、41才と66才の女性が逮捕されました。

男性の遺体は毛布にくるまれ、サングラスをかけて車いすのまま搭乗しようとしましたが、係員に怪しまれて発見されました。


確かに、“乗客”として運んだ方が安上がりだろう。2人の女性は保釈金を払って釈放されたそうだ。遺体のその後は不明だ。事件発覚の瞬間の当事者(犯人および空港関係者)たちの顔を見てみたいなと強く思うわけだ。

日本なら、箱に詰めて宅配便という感じだろうか。

ところで、リバプールという町は、ずっとずっと前には、奴隷集荷場だったようだ。実は、奴隷制度をめぐって大戦争が起きたのは米国だが、奴隷取引をビジネスにしていたのは、ポルトガル人とイギリス人だった。そして欧州向けの奴隷船が集まってくるのがリバプールだったそうだ。

一方、日本で格安航空会社(LCC)の拠点を目指し、かつ、入管が甘いと予想されるため、現代の人身売買ともいうべき不法入国者の熱い視線を浴びているのが、「首都圏第三空港」と自ら宣言している茨城空港。

韓国アシアナ空港の仁川便とスカイマークの神戸便の2便のみで、空港内売店もなし、空港からの公共交通アクセスもなし、という悲惨さだったのだが、茨城県が年間5000万円の支援を地元のバス会社に行うことになり、茨城空港と都心が高速バスで500円で結ばれることになった。(東京~成田は京成、JR、バスなどで、1000円~4000円程度だ)

かくして、超閑散空港に一挙に格安航空会社が群がる事態が予想されるのだが、なんだか、順序が逆のような気がしてならない。


さて、空港の名前だが、ジョン・レノンのような有名人物の名前を付ける手法は海外ではよくあるが、日本でも高知龍馬空港がある(もっとも龍馬は土佐藩を脱藩したのだから高知を捨てた、とも言えるのだが)。

茨城空港が、今後LCCの首都圏の拠点となるには、人名空港化するのもいいかもしれない。

ただ、茨城出身の有名人と言えば、・・

水戸黄門である。不滅の時代劇である(ただし、視聴率が高いのは、由美かおるが時々入浴するからという説もある)。

茨城黄門空港。入国審査の時には、「印籠」と「踏み絵」を使うといいだろう。

椙森神社って読めます?

2010-04-11 00:00:00 | 歴史
東京日本橋付近の裏通りを歩いていたら、突然、神社が現れた。



椙森神社。読み方は、「すぎのもり」だそうだ。椙という字は杉と同じなのだろうか。

この神社だが、歴史が古い。要するによくわからない。古くは、平安時代に平将門を退治しようと藤原秀郷が、必勝祈願をしたといわれる。

さらに、戦国時代初頭には太田道灌が、この神社に雨乞いを祈っている。当時の人だって、雨乞いを本当に科学的に考えていたわけじゃないだろう。ただし、雨乞いが必要なのは、地元の農家だろう。そういう意味で太田道灌は、単に戦国武将ゲームの一人である以上に領民を大事にする名君だったのだろう。

ところで、この神社から徒歩数分のところが、小伝馬町の牢屋敷跡だそうだ。

ただ、江戸時代の牢屋敷は、結局のところ刑務所ではなく、拘置所。未決囚を入れておいて、さまざまな判決を言い渡す。もちろん死刑になれば、すぐに山田浅右衛門が登場するわけだ。刑場跡には現在は寺があるそうだ。特に、取材に行く予定はない。

王様殺人事件・伊藤果・吉村達也著

2010-04-10 00:00:26 | しょうぎ
少しずつ書棚を片づけている。まあ増える量より捨てる量を増やせば片付いていくのだが、その方法では、なかなか仕事が進まない。かといって、大がかりにやれば、埃まみれになる。

一応、ランダム本棚ではあるが、詰将棋の本は一塊りにしているし、別の一塊りにミステリの塊がある。実は、ミステリはまとめて古本で買って積んだままもあり、その中に「王様殺人事件」という一冊があった。たぶん、斎藤栄氏の将棋殺人事件シリーズのようなものと思い込んでいた。「振飛車殺人事件」とか「王将殺人事件」とかあったような。「元棋聖殺人事件」とかもあったかな?なかったかな。



今回、古いミステリー類をバサッと処分したのだが、一応、この本だけは残していて、今回のブログ用に読んでみるか・・と思っていたのだが、・・

危うく、紙資源となりトイレットペーパーと交換するところだった。

実は、ミステリではなく、詰将棋の本だった。早い話が詰将棋の鬼才、伊藤果先生の短編詰将棋を、その変化、本筋にわたる「みどころ」「急所」、「作者の狙い」「創作上のポイント」といったところを吉村先生が解析していた。1996年に第一刷。

まえがきにあるように、普通の市販の詰将棋集は、問題の裏のページに解答が書かれていて(場合によっては、透けて見えたりもする)、手数が長くなるほど、解答手順の記載行数が増え、逆に解説を記載するスペースがなくなるという、逆説が生じる。そのため、ページ数に拘ることなく、一つ一つの作品の見どころを解説しようということ。

まったく同感である。そうなると、本物と偽物の差がはっきりわかるわけだ。

ところが、本エントリに合わせて、数日で読み終わる(解き終わる)はずだったのだが、そこは伊藤果作ということで、まったく間に合わなかった。難しいというか、心理の逆を突かれる。

短編4題を1分で解こうという無茶な挑戦が書かれているのだが、1題1分で解けたのは一問だけで、残り3問は10分以上考えても解けない・・

読み終わってないので、本書の総評を書くわけにはいかない。

しかし、間に合わないといっても、記事の穴埋めに「5月に予定されていた女性棋士の大会が開催できなかった件」とか書いて世間を騒がせることもないだろうとも思えるので、まあ、筆を飛ばすのは控えておく。

全66題の中で、どうしてもマネをして改作してみたいのが一題あるのだが、果先生は、「他人の作品を盤上に並べて、そこから焼き直しをするような行為は同一作を投稿するよりもタチが悪い」とバッサリなので、ちょっとまずいかな。作るだけなら問題ないだろうか。作るだけで糾弾されるのは、ニセ札くらいだろう。


さて、3月27日の出題の解答。



▲3七飛 △2六玉 ▲4六飛(途中図1) △同金 ▲2七歩 △1五玉 ▲1七香 △1六銀 ▲3五飛 △2四玉(途中図2) ▲2五飛 △同銀 ▲4六角 △同馬 ▲2三金まで15手詰。

最後に必要になる質駒を最初の方で作っておくことと、途中の1六銀の限定合を見つけることが主題になる。質駒なんか考えずに、4六角の串刺しで終わりにする、という創り方もある。

動く将棋盤は、こちら


さて、今週の問題。



とても伊藤果作には及びもつかないのだが、一応、見慣れぬ図面を置いてみる。

わかったと、思われた方は、コメント欄に最終手と手数と酷評をいただければ、正誤判断。

舌の上にも春が来た

2010-04-09 00:00:13 | あじ
寒くなったり暖かくなったりと、いつ冬物衣類をクリーニングに持ち込むべきか悩ましいが、春の便りを舌にのせてみた。



スパゲティ。

ホタルイカとタケノコ。小振りのホタルイカは茹で上げ、タケノコはスライスして油で揚げてからニンニク醤油でパスタにからめている。

春が来た、春が来た、どこに来た
山に来た、海に来た、舌に来た

ということ。山の幸、海の幸。


日本にいて、よかった・・


しかし、とても美味なのだが・・

イタリア人が知ったら、ビックリ!ということだろうか。

醤油というのが、反則なのだろうか。

下天を謀る(上・下)安部龍太郎著

2010-04-08 00:00:45 | 書評
歴史小説である。一般にあまり人気のない藤堂高虎の人生を追ったもの。



一般に人気のないのは、彼が7回も君主を変えたことから、ようするに権力になびき、武士道の風上にもおけない、と考えられているからで、歴史上の人物を白黒つけようという、有名歴史小説家のせいである。

おそらくは、NHKの大河ドラマでも秀吉や家康を描くときには、ちょいちょい登場して、忍者を使ったりして、さらに人気を貶めている。

ところが、ある意味、藤堂高虎と伊達政宗(こちらも人気がない)は、武将としては一流だったのだが、歴史に登場したのが20年(いや10年か)遅すぎた。駅のホームについたら新幹線のドアが閉まりかけていて、あわてて16号車に乗って、1号車まで車内を歩こうとしたが、もはや空いている席がなかった、という感じだ。

で、ある意味、本書は安部龍太郎による高虎の名誉回復のためのものなのだが、かなり小説らしくフィクションが仕込まれている。歴史小説の常として、限られた歴史上の史実を、歴史をゆがめることなく、培養して大げさに書くことが多いが、本書では、フィクションっぽい場面を史実らしい記述が、いかにもわかりやすい。

安部氏は、「高虎が主君を次々と変えたのは、高虎の理想としっくりくる主君が少なかった」という理由をあげている。

その彼の政治家としての理想が「下天を謀る」。

下天とは民衆の生活のこと。その民の生活の安定を求めていた彼にとって、秀吉の弟であり、若くして亡くなった豊臣秀長と徳川家康の二人こそ、この下天を謀る武将だった、と結論を出している。

まあ、そういうことだったのか、真実はもっと複雑だったのか、よくわからない。

よく言われるのは、高虎は家康の参謀といわれながら、本人は家康から信頼されていないのではないか、とずっと疑っていた、というのは、本書では否定されている。また、関ヶ原の戦いの前に、西軍側の何人かの大名の裏切り工作を彼が画策していたというのも、本書では書かれていない。

そして、大坂夏の陣で、江戸幕府の長い平和時代が始まるのだが、高虎の仕事もそこまでが記されている。事実は、その後も家康の参謀として、上野の山に屋敷を構え、さらに家康が駿府(静岡)に引っ込んでからは、静岡駅の近くに屋敷を移している。そういうゴマすり行為で、さらに現代人は彼を嫌う。

ただし、「潔い」とか「武士道」とかいうのは、平和の時代になってからの「思想としての武士」ということであり、実在の戦国武将の誰にも当てはまらない特殊な宗教なのであるのだろう。

家康の最期にあたり、「わしは天台宗で、そち(高虎)は日蓮宗。冥土は別になる」と言われて、その場で天台宗に改宗するところなど、まあ賛否両論なのだろうか。

桃太郎に新たな子分?

2010-04-07 00:00:40 | 市民A
先日、所用で岡山駅で降りたところ、駅前で桃太郎のブロンズ像があった。岡山といえば何でも「桃太郎」である。アリーナの名前や各種土産物、駅弁の「まつりずし」も桃の形のプラ容器に入っている。



誰でも知っている民話のとおり、犬と猿と雉をお供にしているが、その他、鳩まで群がっている。

旅行客のようなカップルが桃太郎像の前で交替で写真撮影を行っているが、桃太郎と一緒に写ると、「一生家来のままで、社長になれない」という格言があるから注意が必要だ。もちろん社長などになると、責任ばかり重くなるから嫌だ、という人も多いだろう。

また、そんな格言は聞いたことがない、という人がいたら、今、覚えておこう。


ところで、桃太郎民話だが、少し、考えてみると、そう簡単なものじゃない。

まず、物語に登場するところ。御爺さんが山に仕事に行っている間に、川でお婆さんが見つける。さらに、キーワードは桃。

要するに、「捨て子」じゃないだろうか。捨てた方も、かわいそうなので、そばに桃を置いていった。

本物のおじいさんとおばあさんだったら、育児もできないだろうから、おそらくは子育てが終わった45歳くらいの中年夫婦だったのだろう。

実際には、子分になった犬と猿と雉というのも、人間なのだろう。徒党を組んだ山賊だったのだろう。たぶん。きびだんごではなく、稼いだ金品の一部を労働報酬にしていた。

そして、ついに「鬼」と呼ばれるグループと戦うことになるのだが、では「鬼」とは何であるか。

まず、可能性としては、「日本の先住民」ということ。少数民族迫害の歴史は、どの国にもある。だいたい、日本では、迫害のボスを「征夷大将軍」として軍神のように称えていた。

ただし、おそらくは場所は瀬戸内海であるのだから、「少数民族」ではなく、単に「海賊」だったのだろう。つまり「山賊の親分」×「海賊の親分」の戦いに、犬や猿や雉といった小物が報奨金を狙って参加した。そういう巨大戦争があったのではないだろうか。

何となく、今の政治情勢と似ているような気もする。そうなると小沢桃太郎ということになる。そこに少政党が集まる。鳩が数羽群がっているのも納得できるところだ。いや、鳩がキビだんごを持ってくるところが現実と民話の違いか・・

というより、民話の中には、ひどく現在の日本に対する予言のようなものもある。

泥船で昼寝をしている日本経済とか、バブル崩壊の傷口にからしを塗ってみたりとか、浦島太郎もビックリというようなオールド自民党の人達が跋扈したりとか・・

ラサ島知ってます?

2010-04-06 00:00:26 | 市民A
知人から、「ラサ島」という噂を聞いた。



普天間基地の機能分散先の候補地かもしれないということ。あくまでも、「かもしれない」ということ。島の正式名は沖大東島というようだ。フランス人が発見した時に、「ラサ」と命名したらしい。

沖縄本島から東南にかなりの距離があり、「おむすび型」の島だ。珊瑚礁の上に、海鳥(アホウドリ?)の糞が蓄積し、それがリン鉱石として、一時は採掘されていた。その採掘を行っていたのが、ラサ工業で、一時は2000人が住んでいたとされるが、今や無人島。

さらに、戦前、ラサ工業が保有していたことから、米軍から返還された後も、所有権はラサ工業にあると認定され、それを政府が借り上げた上、米軍に爆撃練習場として提供している。

島の周囲は4.5キロしかない小さな島で、高地もないため、爆撃訓練でボコボコになっているらしい。

今や、米軍の爆撃戦ではトマホークミサイルとかが登場するのだから、上空から爆弾を落とすなどというのはベトナム戦争時代の戦術なので、単に欲求不満の米兵のうさばらしで爆撃訓練とかしているのだろうか。

ただし、島の大きさからいって、2000メートル程度の滑走路を造ることは困難なので、やはり無理じゃないかなと思えるわけだ。それに既に米軍が使っている。そこでよければとっくに米軍から申し入れがあっただろう。

ふと思うと、近い将来、日本が核兵器を国産化した場合、こういう島で爆発実験するのだろうな、と思ってみたが、そんな大爆発を起こすと、島自体が吹き飛んでしまうのかもしれない。

それと、もとに戻って、マニフェストには、自分たちでできることだけを掲げるべきだ、と思うわけなのだ。

郵貯上限2000万円がもたらすものは・・

2010-04-05 00:00:43 | 市民A
とんでもないことになりそうではないだろうか。

ゆうちょ銀行も、一応銀行なのだから、ペイオフ1000万円というのはわかるのだが、1000万円と2000万円の間の1000万円分は、保証がないことになる。といってもそれは他の銀行でも同じなのだから、1000万円以上預ける人はいないという楽観的な可能性もある。

また、ゆうちょ銀行は、ほとんどの運用を日本国の国債で行っている現状から考えれば、国債利回りよりもゆうちょ銀行の利回りの方が低くなるわけだから、それなら個人は国債を買った方が有利ということもできる。まして、国債は日本の信用が落ちていけば、国債単価の下落または国債利回りの上昇という方向に進み、一挙にすべてを失うことにはならない、とされている。

ところがゆうちょ銀行に預ければ、1000万円を超えた部分は、全部無くなるということが考えられる。

といっても、国債が発行できなくなると、政府は輪転機を回す以外、破綻を防ぐ方法はなくなるわけだから、結局、資産を外貨に換えて外国にトンヅラすることしか思い浮かばない。

つまり、あれこれやってもゆうちょ銀行の残高が増えれば増えるほど、国民の資産が国債というブラックボックスに吸い込まれていくだけになる。

案外、政府支出の恩恵を受けているのは、公務員や公共工事の恩恵を受ける一部の業者、そして、なんでも国の支援をあてにする「努力しない弱者」というカテゴリーの人たちなので、国内で二つの「円」が流通することになるかもしれない。

つまり、資産を国債または郵貯で持ち、政府支出で生活する人たち用の「政府円」と、政府の活動とは、あまり関係のない部分で生活している人たちの「民間円」という構造だ。


実は、世界に例がないわけではなく、近くて遠い国である北朝鮮では、「民間経済」「軍関係者経済」「王朝一族経済」の三種類の経済が存在するということなのだから、実に似ているといえる。

大山崎山荘美術館、やや微妙

2010-04-04 00:00:08 | 美術館・博物館・工芸品
関西には土地勘がないのだが、特に京阪神地区は、歴史のふるさとである。あちらにも遺跡、こちらには城跡、そちらには合戦場とか・・

そして、大阪と京都の間にある「山崎」という場所は、「山崎の合戦」といわれる明智光秀と羽柴秀吉による、ポスト信長争いの場として有名だ。そして、そこにある天王山の中腹で合戦が行われたはずだ。

また、山崎といえばサントリーのウイスキー工場でも有名だ。さらに、最近、アサヒビールの大山崎山荘という美術館が評判になっている。

それらのイメージからして、かなり山里離れた場所に美術館があるのではないかと、錯覚していた。さらに、HPには送迎バスの時間が掲示されていて、いかにも遠そうだ。

そして、ついにJRの山崎駅で降りてみたわけだ。別に遠いわけじゃない。京都から10分ほどのところだ。慣れない駅でまごまごしていると、送迎バスが行ってしまった。

時間的に、次のバスを待つことができない。近いのか遠いのかよくわからないが、10分ほどで着きそうなので、歩き始める。



すると、すぐそばだった。もっとも私の「すぐ」は徒歩30分、標高差100メートル以内のことだから。心臓のスペアが欲しくなった。


それで、このクロード・モネを中心とした朝日麦酒創業者の山本為三郎コレクションを堪能することになるのだが、なぜ、アサヒビールとサントリーの工場が天王山の合戦みたいにニアミスしているのか、後で調べると複雑だった。それは、もう一つのキーである加賀正太郎氏という実業家が関係していた。

この加賀氏は、サントリー(寿屋)のスポンサーの一人で、山崎にあるサントリーのウヰスキー工場を立ち上げた一人だったそうだ。そして、近くに山荘を買ったわけだ。ところが、ウヰスキーの醸造に関してサントリー首脳陣と考え方が一致せず、別にニッカウヰスキーを立ち上げる。

そして、いつしかニッカはアサヒビールの子会社になり、荒廃していたこの山荘の修復にあたり、山本コレクションを抱えたアサヒが、美術館として再利用することを思いついたわけだ。



さらに、旧館とは別に、安藤忠雄作の、地中型美術館があって、そこにモネの睡蓮が何点か展示されている。どうも瀬戸内海の直島にある『地中美術館』の試作品みたいに感じてしまう。また、どうも旧館と新館があまりにもデザインに親密性がないため、ちょっとまとまりに欠ける。

目玉商品のモネの睡蓮の連作だが、描かれている色調や構図、池の水の色などから、かなり短期間に連続して描かれたものと推測できる。まあ、いかにもモネである。



庭園にもさまざまな彫刻が展示されている。桜と兎。こののどかな風景の中で、天王山をめぐる激しい攻防があったのだろう。

駒柱

2010-04-03 00:00:35 | しょうぎ
年2回の職団戦が近付いている。4月11日が対局日である。こちらも詰将棋解答選手権並みに疲れるが、団体戦なので、とりあえずどこかのチームで出場している。そろそろ引退を考えていて、そうなると逆に、連敗で最後を迎えるのは嫌だな、と思ってしまう。

ということで、まったく不得意の「ネット将棋・倶楽部24」に半年振りにアクセス。さっそく、駒の打ち間違えとか多発し、うまくいかない。

といっても、数局指すうちに調子も出てきて、ある将棋で妙な局面になる。というか、相手を詰めた最後の一手により、「駒柱(こまばしら)」が完成した。8筋が縦一列になっている。実戦版あぶり出し詰将棋だ。




確か、幸運の吉兆だったかな?

最後の一手というのが、特に、効果絶大なのだろう。

以来、地下鉄のホームに立つときは、壁に背中を付けて、カニ歩きをしている。


さて、3月20日の出題作の解答。



▲2三金 △同玉 ▲4一角 △3三玉 ▲3四金 △同飛 ▲1三飛成まで7手詰。

2手目に△4三玉は▲6一角以下。

動く将棋盤は、こちら


今週の問題。

あまり本格的じゃない。本当に小手先のような図である。

わかった、と思われた方は、コメント欄に最終手と手数を記していただければ、正誤判断。ただし、最後の二手は枝分かれとなり、どちらでもいい。


『牛角』のことなど

2010-04-02 00:00:03 | あじ
自宅の近くに二つの焼肉店がある。

一つは、ご存知『牛角』。価格安く、肉質は輸入物中心だが、そこそこ。ただし、いつも混んでいる。

もう一軒は、『大将軍』と畏れ多い店名である。由来はよくわからないが、将軍様にご寄進したくないから、基本は牛角で、入店困難なら大将軍になる。費用は2倍で、肉質は1.2倍程度。満足度は1.2/2.0で60%となる。

そして、牛角の話。

よく新しいメニューが登場する。



『王様のハラミ』である。

「大将軍」に対抗して「王様」とは・・

タレ味のついたハラミ(横隔膜)を炙った後、鋏で小さく切って、溶かしバターの中に浸す。なかなかの珍品である。商売繁盛だ。


ところで、この牛角を運営しているのが、レインズ・インターナショナル。

多角化を図ったものの、実は焼肉以外は、あまり上手くいかない。

レストラン系では、かまどか、土間土間、温野菜、レッドロブスター。スーパー系では、成城石井とか、am/pmとか。

たぶん、焼肉店って、料理というよりも、マーケティングに近いのかもしれない。とりあえず、メニューを考える。その売り方を考える。店舗内のシステムを考える。

そして、普通のレストランでは最も重要な部分である『調理』は、「お客様に自分で肉を焼いていただく」ということなのではないだろうか。最新情報ではレッドロブスターで400グラムステーキを1700円で提供しているという話も聞くが、なんでも焼肉になってしまうのではないだろうか。

だから、スーパー系のような商品管理とかお客様のニーズが先にあるような受動型モデルは苦手なのかもしれない。

さらに、低価格焼肉という分野で先行して規模拡大と低コスト化に成功したため、いわゆるブルーオーシャン戦略になっているのに対して、高級スーパー、コンビニの世界は、どうみてもレッドオーシャンの世界である。血の海。


最後に、牛角の弱点。

ユッケを出すなら国産に限ると思った。結局・・・焼いた。

テレビをめぐる二つの私的な話

2010-04-01 00:00:50 | マーケティング
今、このエントリの下書きをWORDで書いているのが3月31日の夜。まもなく、テレビに関して二つの出来事が起きる。

一つ目は、現在契約しているケーブルテレビが、放送事業をギブアップして、ケーブル施設会社に特化し、放送主体を東急系の「イッツコム」に売却したこと。4月1日午前0時に切り替えだ。

もともと、不高率な「第三セクター方式」の運営であり、テレビおよびインターネットの高速通信化で、かなりの設備投資が必要だったようだ。さらに、テレビのデジタル化が追い打ちになり、独自チャンネルの維持が困難になったのだろう。

インターネットにしても、複数のプロバイダーが激しく獲得競争をしているし、そもそもテレビだって、自分でアンテナを立てれば無料だ(NHK受信料は払わないといけないが)。


ということで、あと数時間で、イッツコムに移管になるのだが、かなり不安だ。

というのも、4ヶ月ほど前に1通の手紙がきて、契約をイッツコムに切り替えるかどうかの承諾書に合意のサインをして返送したのにかかわらず、「早く契約しないとテレビが見えなくなります」という内容のメールが届いている。

さらに、メールもこのケーブルテレビをプロバイダーにしているのだが、イッツコムになる。同一アドレスのまま使用できることになっている、とのことだが、どうなることか。では、どうすればいいのか。といっても、あと数時間、無事を祈って待つことしかない。スペースシャトルの帰還と同じだ。午前0時になってもテレビ画面が暗くならないことを祈るだけだ。

無事じゃない場合は、そもそもこのブログに簡単にアクセスすることだってできないわけだ。携帯で読んだり、コメントを書いたりしなければならなくなる。


テレビ話題の二点目は、エコポイント。

先週、出張先のホテルで、普段は見ない朝のNHKのニュースを見ていたら、「3月31日で、テレビのエコポイントの適用機種が大幅に削減され、そのため、家電量販店では大安売りをしたり、ユーザーは駆け込み需要に走っている」、との報道だった。

「エコポイントがなくなるなんて・・」

初耳だった。NHKの解説では、これで、景気は今後大きく冷え込むだろうとのことだった。

景気のことは、後回しだが、なんか今買わないと損なような言い方だが、もう時間がない。実は、慌てて買いに行ったわけだ。

行け!ヤマダ電機へ、だ。

前に買ったテレビのエコポイントをJCBギフト券に交換してあるので、その商品券を代金の一部に充当すればいいわけだ。



それで、テレビの2倍ほどの大きさの段ボール箱が、まだ健在なアナログテレビの横に置かれたのだが、既に大型のデジタルテレビは別室で稼働中である。今さら焦らなくてもよかったわけだ。


さらに、本来、買いたかったのはブルーレイレコーダーだったのだけど、その替わりにテレビを買ってしまったわけだ。


そして、最大の不幸があったわけだ。


まず、エコポイントがなくなるわけではないわけだ。省エネ度の低いタイプのモデルが対象外になり、全体の1/4程度の機種は、引き続きエコポイント対象のままだ。

NHKで放送していたような格安テレビは店頭では売られていないなあ、と漠然と感じていたのだが、ふと我にかえって型番をメーカーのHPで調べると・・

2010年型の新型である。新年度エコポイントの対象である。あわてて買う必要はまったくなかった。高かったはずだ。



それで、段ボール箱から出そうと思ったのが、4月1日に控えたケーブルテレビの運営者交代が無事に終わってから、箱から出そうかなと思っている。


ややこしい話を二つ同時に進行させるのは、女性問題と同様にハイリスクだからだ。


とりあえず、何度書いても難しいエコポイント申請書の作成に没頭することにする。