逆走(2)

2008-07-01 00:00:19 | 市民A
006d14e6.jpg昨日のエントリの続き。

次の逆走だが、新幹線。JR西日本エリアの駅で、東京行きの「のぞみ号」に乗ろうと、”上り線”のホームに上がると、懐かしい車体があった。白地にブルーライン。「回送車」と表示され、誰も乗っていない。

しかし、ここは山陽新幹線のはず。茶色とか緑色のはずではないか?と思ったが、脳内の引き出しに「新幹線0系車両の引退記念で、デビュー当時のカラーに」という記事があるのを思い出した。確か、余生は山陽新幹線の「こだま」として使われているはずだった。思わず、車体を撮影し、さらに、1号車(つまり西側)の先に回りこみ、0系の特徴である巨大な赤目を撮影する。

確か、東海道新幹線が、次々と最新式のN700系に変わるため、「設計欠陥車両」と言われているロケット型の500系が押し出され、山陽新幹線および鹿児島まで延びる九州新幹線用に移籍するので、ついに0系車両の仕事がなくなった、ということだったはずだ。

後で調べると、0系は1964年開業時から約35年間、東海道新幹線を勤め、1999年間から9年間、山陽新幹線で勤務し、それで完全定年ということだそうだ。最近流行の、高齢者再雇用制度のようなものだろう。

さて、地下鉄丸の内線の赤い鉄製車両は、引退後ブエノスアイレス(南米アルゼンチンの首都)の地下鉄で活躍中だが、0系車両はどうなるのだろうか。中国から日本へはパンダがレンタルされるそうだが、リース料がわりにレンタル返ししたらいいのではないだろうか。

006d14e6.jpgところで、逆走の話だが、驚いたことにこの上りホームの停車中の0系だが、「まもなく発車します」のアナウンスの後、西向きの下り方向に動き出した。

予期せぬ方向だが、ベストショットが撮れることに気付き、大慌てで再びカメラを取り出し、ホームの端に急ごうとしたのだが、すでにそこには多くのアマチュアカメラマン(含む鉄子)が撮影現場を設営していたのである。割り込む余地なし。

そして、2分後。同じホームに、逆方向から最新型のN700車両が、何事もなく(もちろん傷一つなく)高速で滑り込んできた。東京行き。

席に座り、頭の中に作りかけの詰将棋を並べると、たちどころに眠りに落ちる。約1時間毎の停車駅のつど、正面衝突の夢から覚め、「新幹線にもシートベルト着用の日が来るのだろうか」とか朦朧と未来を予測するのである。


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