せんせい、クビ?巣も作らんね

2008-07-22 00:00:37 | 市民A
大分県教員採用試験の組織的不正行為が発覚し、不正工作の結果、現在、教員になっている先生は、『合格取り消し』、つまり『クビ』になるらしい。かわって、本来、合格なのに、不合格になった受験者の中で、希望者は教員に採用するらしい。

永年にわたり、不正工作を行なっていた割りに、対策がすばや過ぎて、あきれるばかりだ。いまさら「事なかれ主義」?多くの識者が、この「クビ決定」に違和感を表明しているのは、だいたい「ペーパーテストで先生が選べるのだろうか?」という懐疑を持っているからだろうか。また、学期の途中で、それはないんじゃないだろうか。もちろん、頭の悪い先生に教わるのは問題だが、新米教師が、すぐに教職やクラスを引き継げるとも思えない。各種報道で、数字は異なるが、1/4から1/2の比率で、そういう採用が行なわれていたとすると、クビの比率が多過ぎる。


ところで、この事件は、よくわからないことが多過ぎる。それほどコネが暗躍するというなら、広く知れ渡っていそうである。さらに、背後に政治家や、特定勢力の圧力はなかったのだろうか。さらに、採用に留まらず、校長や教頭に昇格すると、高額な謝礼を関係者に払っていたようだが、単に、もらった人間の『脱税事件』だけなのか、あるいは『成功報酬』だったのか不明だ。『成功報酬』と認定された場合、その校長は教頭に格下げなのだろうか、あるいはクビ?採用試験よりもずっと罪が重いような気がするがどうなのだろう。不正で入り、不正で昇格なのだろうか。

親が不正工作した場合、本人は知っているのだろうか。全国的問題でもあるが、当落判定をあらかじめ、政治家などに教えるということは、何か便宜があるのだろうか。教えるだけじゃ意味がない。


採用や昇格といった重要な案件でも、こうなのだから、賞罰なども、こういうことで決まっていたのではないだろうか。あるいは、県内の人事異動とか。


しかし、東京圏にいると、まったくわからないが、教員試験の倍率が10倍を超えているというのも、そんなに魅力的な職場なのだろうか。『安定している』というだけのような気もするし、朝日新聞には、33歳男性の「何回受けても受からないので、裏でこういうことがあったかと思うと、腹が立つ」という内容のインタビューを読むと、ちょっと考え込む。

クビにした教員の穴埋めを落選者から選ぶとしても、繰上げ当選する受験者は、どうせボーダーラインの能力なのだから、大差ない。だいたい落選者も報道の上では、聖人ぶっているが、コネを得る筋をつかんでいたら、自分でも頼んだはずだ。それほど違うわけでもないのだから、不正教員と繰上げ圏内の落選者を集め、一緒に再試験したらどうだろうか。要は「入れ替え戦」。


ところで、以前、大分の会社の人を接待する際、話題を準備するため、大分県出身者に「方言」を聞いたところ、「巣も作らん」ということばを教えてもらった。”どうにもしょうがない”という意味で、「巣も作らないような、しょうもないこと」に対して使うらしい。当時、酒席で、この話を出しても、受けなかったのは、相手が東京大学出身者だったからだと思っていたのだが、案外、今回のように教育関係者の間に、毒グモのような巣を張ることが大分流とらしいのだから、「巣も作らん」というのは、そういう「巣をつくって組織的に甘い蜜を吸うこともできないような、つまらないこと」を意味するのかもしれないと、ふと思う。


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