病名をいただく

2019-08-12 00:00:48 | 市民A
喉の奥に小さな突起物があることに気づいたのが1年ほど前だった。もっとも舌で触ると感じるのだが、奥の方なので普段は触らない場所で、いつできたのかはっきりとはわからないが、舌で触ることがまったくないわけでもなく、1年前よりずっと前ということもない。何か身に覚えのない怪しい病気ではないかと気にしていたが変化なく1年が経とうとしていたが、人間ドックを受診した際に胃カメラを喉に押し込まれる時に、発見された。胃の方の問題はほぼないのだが、この突起について医者で見てもらうように勧められる。

数年前にいた倉敷市なら、人口に対して大規模病院が多すぎるため、飛び込みで病院に行ってもいきなり最新機器で検査を受けられることが多いが、横浜は病院の数に対して人口が多すぎるので、耳鼻咽喉科からエントリーしなければならないが、これも予約しないとうまくいかない。

実は、耳鼻科に行く前に自分で喉の奥を撮影していた。さすがにスマホでは難しいのでデジカメを口の中に入れて、大量の枚数を撮影。その中で偶然にターゲットに焦点が合った写真をさがし、コントラストを強くして拡大してみる。

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大きさは直径2ミリほどで、中央に三つの白点が見える。ニキビのように見える。そうであるなら、穴をあけて芯をつぶせばいいはず。といって、喉の奥なのだから麻酔を使うのかな、それは嫌だなあ・・とか想像していた。

そして、近所の耳鼻科の見立ては、「やはり、老廃物が溜まって、出口がないようですね」と言って、「ちょっと触ってみようかな」と棒のようなもので触るのだが、当然に反射運動が起きてしまうので、うまくいかない。

ということで、総合病院への紹介状を書いてもらう。

ところが、その後で、自分の指で突起を触ってみると、親指でも人差し指でも自由に触れて何の抵抗反射もないわけだ。つまり、自分でニキビをつぶせばいいのではないかとも思えるわけだ。といっても指ではなく針やメスを使うわけにはいかない。自分では見えないからだ。医師にカメラを見てもらい、自分で切除するというのもできそうだが、絶対に協力してもらえないと思う。おそらく、指の爪を長く伸ばし、やすりで鋭利に加工して突起に突き刺せばいいだろうと思ったのだが、思い直して病院へ行くことにする。

そして病院の予約を取ってから1回目の受診を受ける。いきなり大問題。はじめての場所に車で行くので30分前に到着するように病院を目指したのだが、地図上の最短距離を走ったところ、ある時間帯だけ右折禁止のところを曲がったところで人相の悪い男が車の前に飛び出す。急ブレーキをかけたら交通警官だった。反則金発生だ。病院の入り口で姑息な取り締まりとは何を考えているのだろう。病気が悪化したらどうしてくれる、ということを少し言ったのだが、高血圧になりそうだ。

で、病院の1回目は、血液検査。造影剤を使った検査に支障がないかを調べるそうだ。

2回目は、血液検査の結果を聞きに行く。悪性腫瘍を思わせる結果は出ていないということで、次回、普通のX線撮影ということになる。

3回目はCT検査。以前、肺に影があるという疑いで写したことがある。高校の時に肋骨にヒビが入った時の跡だった。その時は医者に行かなかったし。

そして4回目。CTの結果、喉に見えるものの他にも、まだ体内にとどまっている2個の物体が発見される。「石」ということだそうだ。病名は「扁桃結石」。唾液を流す管の数本に石が詰まっているとのこと(石灰)。自然に取れることもあるし、当面は放置して、扁桃腺を取ることがあれば一緒に取ればいいと、やや現実的ではない結論になった。

ニキビではなかったので、最初に耳鼻科で強引につぶされたら、かなり痛かっただろうと見当がつく。



病院の出口近くに二枚の洋画が掛けられていたことに今更ながら気が付く。スペインのコルドバとミハス。私も行ったことがある。この絵画の風景に見覚えがある。まあ、病名が付くと安心することもある。