後楽園で「幻想庭園」へ

2016-06-02 00:00:00 | 歴史
「後楽園」といっても水道橋にある野球場ではないし、その野球場のそばにある小石川後楽園でもない。岡山にある後楽園。金沢の兼六園、水戸の偕楽園と並ぶ日本三名園の一つ。

数十年前に行ったことはあるが、実は岡山県にいるのに、直近の気持ちでは、あまり足を踏み入れる気がなかったが、もうすぐ県外に逃走するつもりになったので、一応行こうかと思っていたところ、「春の幻想庭園」といって夜間開放されているようなので市内電車で訪れる。

積極的に行こうと思わなかったのは、こういう大庭園だが、江戸時代に非民主的封建制度の中で人民から搾取した年貢をつぎ込んで殿様が、「よい月じゃのう」とか言いながら側室に酒を注がせながら人生を過ごしていたかと思うと、腹が立ってくるからなのだが、さらに日本三名園のうち金沢は前田百万石(実質は百二十万石)、水戸藩は徳川御三家ということで、岡山池田藩がそれに対抗するというのは、いかにも無理がある。

しかも幕府の目を恐れ、幕府や他の藩からの客人には秘密にしていたらしい。

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しかも、前述の小石川後楽園(これも水戸藩だが)の完成後に着工し、名称まで同じにしている。「後楽」ということばは、「先に苦しくても頑張れば、後に楽しみがやってくる」と誤って覚えられているようだが、実際は「天下の憂いに先んじて憂え、天下の楽しみに遅れて楽しむ」という中国の古典から命名された。東京都知事のためのコトバだ。

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といいながらも、かなりの人間が庭園を訪れている。また、熊本城が落城寸前という時期に不謹慎ながら、岡山城がライトアップされている。やや無理があるのは姫路城と異なり、岡山城は黒いのが特徴で、別名、烏城(うじょう)と呼ばれる。黒い建物をライトアップするのだから大変だ。

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しかし、当日は、満月だ。そうと知っていれば、大きなカメラを持っていけばよかったのだが、いつも鞄に入れているデジカメで頑張るしかない。

月と黒い城と池。やたらに池の鯉が騒いでいた。なにか・・

たぶん、夏になるとジカ熱上陸の大騒動となり、全国的に公園を訪れる人は一人もいなくなるだろうと予想。