川崎マリエンの「かわジロー」

2014-03-28 00:00:52 | たび
川崎港にある川崎マリエンという建造物は、いったい何のために建てられたものか、今一つ(というか、さっぱり)わからないのだが、最上階には展望室があり、川崎港が一望できるといわれるが、あまり高くもなく、眼下には富士重工業(スバル)の輸出基地になっていて、自動車運搬船に次々を車が積み込まれている。東京湾の対岸の千葉県南部もよく見えるが、だから何なのという感じがつきまとう。

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そして、高さが売り物のこのビルの最大の人気は逆に1階にある剥製である。

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なんと、世界最大級のサメである。凶暴で有名なホオジロザメ。ジョーズである。

この、ふさわしくない動物は、平成17年10月26日に川崎港千鳥運河に死体として漂着したわけだ。解剖の結果胃の中からイルカの尾が発見される。体長は4.8メートル。

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その死因は不明。漂流経路も不明。東京湾の外からなのか内なのか。

愛称の「かわジロー」は、川崎市の「かわ」とホオジロザメのジロを組み合わせただけだ。「川崎ジョー」の方がいいかもだ。

ところで死んでからの漂流ということで、もし生きたまま川崎に登場したら、こんな丁重な扱いは受けずに、ただの蒲鉾になってしまうのだろうか。胃から見つかったイルカが最後の晩餐になったのだろう。シッポまで食ったので、つかえてしまったのだろうか。

川崎市はこの川崎マリエンの近くに人工海岸を作ったそうだが、利用者を増加させるためには、はっきりいって、「かわジロー」の展示は逆効果だろうと思う。