マレーシア航空370便(MH370)のこと。
最初に別件だが、ネットを見ていると日本人、外国人を問わずMH370ではなくNH370としている人も多いのだが、NHは全日空のコードで、NH370便は実在している。仙台‐名古屋である。外国人にもNとMの区別は間違いやすいのだろうと気付く。
本題だが、現在、明らかになっている様々な事実を統合的にまとめた推論は、まだ現れていない。マレーシア政府はパイロットを消去法的に唯一の犯罪者としたいようだが、無理が多い。カナダ人パイロットの説というのが登場して、火事を消すため酸素の薄い高空14,000メートルまでいって、西に方角を向けたのは緊急着陸のためというのが趣旨だが、その後の奇妙な航跡を説明しにくい。
おそらく、真実は、もっと複雑なのではないだろうか。その中に機長の役割があるはずだ。
当初、私が考えていたのは、機長と地上の闇組織がタッグを組んで身代金目的のハイジャックを行い、マレー半島の上空で高度を下げたときに、ドアをあけてパラシュートで逃げたのではないかということ。副操縦士がいるのだから着陸位できるだろうと考えたのではないか。旅客機のドアは内開きのため、外の圧力が低いと開かない。低空飛行にしてトンずらしたのではないか、と思ったわけだ。そして副操縦士はうまく操縦することができなかった。開けっ放しのドアは、その後、高度が復旧した段階で、ベルトをしない人は機外に放り出され、している人は酸欠で失神というか呼吸困難になる。
高度の情報は、10,500Mから14,000Mになり、7,000Mになり、再び10,500Mになったと想像されているが、実際にはインマル情報は点の情報で、もっと低かったりもっと高かったことがなかったかどうかはわからない。
しかし、その後の報道からして、機長がそういうことをやるとは、とても思えなくなった。
ただ、機長の搭乗する直前に家族があわただしく引っ越したことが、ずいぶん気になった。といっても家庭問題で自殺ということではない。それならこんな面倒なやり方はやらないだろう。
脅迫されていたのではないだろうか。だから家族を引越しさせた。そして、闇組織からの指令を実行しないための大ギャンブルに出た。一人芝居である。トランスポンダーの遮断を行ったあと、急上昇して、その後、失速して急降下したのは予想の範囲内だった。そして進路については、それまでに西に転針したあと、カナダのパイロットが指摘したように半島西部の空港に緊急着陸するつもりだった。そうなれば、脅迫されていた組織への言い訳ができる。
しかし、ここで1種類の偶然と1種類の必然が起きる。一つは貨物室の発火。貨物に含まれるリチウム電池だが、B787の就航時にも問題となった発火性があり、電池の輸送重量の限界が示されているが、もっとも発火しやすいのは気圧の変化によるとされる。超高度から低空へ失速して立ち直るまでの間に発火したのではないだろうか。そして、エイカーズからの定時送信が不通になる。
しかも、多くの乗客や乗員が酸欠に陥ったのではないだろうか。そして機長も副操士もそういった酸欠状態に陥ってしまったのではないだろうか。そして、自動操縦のまま、あらかじめセットされたインド洋の南部へ無人飛行を続けたのではないか。