勉強嫌いの読み解く順位戦降格者

2014-03-15 00:00:36 | しょうぎ
将棋順位戦は、今週で全対局が終了し、上のクラスへ卒業と、下のクラスへの卒業とが決まったのだが、むしろ下のクラスへ卒業する棋士の方が考えさせられるようだ。まず加藤一二三九段。C1からC2へ。元名人がそこまで指すかとも思うが、カソリックだからだろうか。ローマ法王も引退する時代だが。C2卒業をもって強制引退となるのだろうが、上がるときは1年でも終わるときには5年位かかるのだろうか。昨年C2入りした内藤九段と椅子を争うような展開は見たくないような気がする。

で、注目は念願のA級に分かれを告げることになった屋敷九段とA級に戻るべきところ、逆行することとなった鈴木大介八段。どちらも細かな現代定跡なんか関係ないような力将棋で、今の地位を築いていたのに、最近は定跡研究に励んでいた結果、不調にあえぐことになった。

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たまたま、将棋世界3月号に鈴木大介八段がギタリストの鈴木大介氏と対談しているページがあった。(つまらない企画のような気もする。)その中で、将棋の勉強について妙なことをしゃべっている。「いまは、20代の頃の倍は勉強している」「プロならみんな思うことですが、いちばん怖いのは(研究に)疲れて将棋に興味を失うことです」。

さらに、「練習でいい手を探しすぎて、本番でも力んでつまずくパターンもあります」「ついつい本番でも51対49くらいの優位を自分の力では勝ちにいけないのに勝ちに行って失敗する」「練習の時のクセで、うまくいっても1ミリくらいのわずかな得を追及して、結果失敗して致命傷を負うこともありました」。

なんとなく、研究をやめる口実を並べているように感じないでもない。

でギタリストの鈴木氏に意見を求めると「ギターの場合、お客さんは攻めてこないので、あるのは自滅だけです」とのこと。やはりかみ合わない話のわけだ。


さて、3月1日出題作の解答。

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まず、あらかじめ打歩詰にならないように拠点をつくるわけだ。そして、下から上に角で追いつめてゆく。で端までいってから引き返す。途中で長距離砲で撃たれることになる。構造が単純なのに手数が長すぎるのがちょっとネック。

動く将棋盤は、こちら


今週の問題。

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九段目の「と金」は何だというと、金が5枚あればいいのに一枚足りないので、代役。どこかの将棋雑誌に、金5枚の図を投稿してみようかと思わないでもないが、永久追放されそうなのでやめておく。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と手数と酷評を記していただければ、正誤判断。