旧野崎家住宅(児島)

2014-03-25 00:00:20 | たび
児島シリーズ第二弾。ジーンズストリートの近くにある「旧野崎家住宅」。塩田王の野崎家の旧居である。

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で、野崎家に「旧」が付いているが、厳密にいうと、野崎家は、今も塩業メーカーでナイカイ塩業という会社になっている。もちろん野崎社長だ。さらに住宅は、今でも使えるわけだ。トイレとバスルームが外に別棟になっているので、少々寒いと思うが。

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で、日本の塩田王が現れたのは、古い話でもなく1829年のこと。児島の地は、どんどんと塩田化されていた。製法は、きわめて力任せ。砂交じりの塩を、次々と洗ったり煮詰めたりと精製していく。海外では、だいたい岩塩から精製するのだから、日本式は自分で考えるしかない。確か、江戸初期の瀬戸内海の塩は、精製度が低く、目減りするという欠陥があった。これに対し、浦安の方で精製塩を作っていたはずだ。

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この作業は、土木工事みたいなもので、塩交じりの泥を運ばなければならなかった。アメリカだったら奴隷が仕事をしているのだろう。体力はいるし、塩まみれになるし、平均寿命は短かったのだろう。