「史上初の七冠制覇(BSフジ1月2日放送)」

2014-02-08 00:00:23 | しょうぎ
正月早々の放送で、1996年に羽生六冠が谷川王将を破って七冠王を達成した時の一局を中心として、当事者同士が出演して回顧する企画。

番組の中でも触れられていたが、通常は対局の後で感想戦が行われて、それで終わり。負けた方が、あとでのこのこ出かけていくことは考えられないということで、本番組でも谷川九段は、途中からあとは忘れていた、と言っていた。

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あえて、傷口を広げなおすような番組に出かけて行ったのは、なぜだろう。将棋連盟の財政問題の前に、会長として自ら棋譜を売ったということだろうか。あまり想像したくない。

そして、さすがに番組の中で羽生三冠は、その対局での谷川王将の新手を誉めあげているのだが、劣勢になっても決め手を与えずに反撃のチャンスを待つうちに、ついに緩手を見つけ一気に逆転していったそうだ。


ところで、いわゆる羽生世代の猛追を受け、谷川時代は長くは続かなかったのだが、そのあたりについて、羽生三冠の意見では、「同世代の全員が谷川将棋を研究して目標としていたからではないか」とのことだった。思えば、大山将棋を目標としたのは山田、二上といった棋士だったし、中原を目標としたのは、米長、加藤といったところだった。谷川九段がもし、もう少しゆっくりと強くなっていたら、羽生世代は目標が定まらず、そんなに強くなっていなかったのではないかと思わないでもない。

もっとも、名人戦に出場したのに、あえて獲得目標を数年後に設定する棋士がいるわけはないだろうけど。


さて、1月25日出題作の解答。

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▲1七歩 △同玉 ▲1八歩 △2八玉 ▲2九飛 △1八玉 ▲1九銀 △1七玉 ▲2七飛 △1六玉 ▲1七歩 △1五玉 ▲2五飛 △1四玉 ▲2二飛成 △2五歩(途中図1) ▲同角 △1五玉(途中図2) ▲1六歩 △2六玉 ▲4三角成 △3六玉 ▲2五銀 △4六玉 ▲4七歩 △5六玉 ▲6五竜まで27手詰。

4手目同玉は、▲1六飛△1七合▲2九銀以下早詰。

途中図2で、▲1六歩ではなく▲2七桂では、△2六玉▲4三角成△1七玉となり、攻方の4四香が邪魔になり▲4四馬とは引けないため不詰となる。(つまり4四香がないと、余詰めになる)

動く将棋盤は、こちら


今週の問題。

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単騎逃走は無理と思われるが、手錠を忘れると逮捕できない。

わかったと思われた方はコメント欄に最終手と総手数と酷評を記していただければ、正誤判断。