名画の発見

2012-09-09 00:00:39 | 美術館・博物館・工芸品
絵画の売買というのは、純個人的な取引だし、市場を通らないことが多いので、しばしば行方不明になる。バブルの時代に日本人のニセリッチマンが集めていた絵画が、私的美術館の閉鎖とともに行方不明になり、突然メトロポリタンミュージアムに現れたりする。特に印象派、ルノアールの絵画なども転々とすることが多いのだが、今回のNHKのニュースは色々とびっくりする。

ルノアール作品か 街の市場で見つかる
9月8日 15時15分

フランス印象派の巨匠、ルノアールが描いたとみられる絵画が、アメリカ・バージニア州のフリーマーケットで見つかり、今月、オークションにかけられることになりました。見つかったのは、印象派の巨匠として知られるフランスの画家、ルノアールが描いたとみられるセーヌ川の風景画です。

アメリカ・バージニア州でフリーマーケットを訪れた女性が、人形などが山積みされた箱を買ったところ、その中に入っていた絵画の額縁にルノアールの名前が書かれているのに気づいて、地元のギャラリーに鑑定を依頼しました。鑑定では、1926年にパリで売られ、その後、行方が分からなくなっていたルノアールの作品とみられることが分かったということです。

地元のギャラリーの鑑定士は「ピンクや紫などといった鮮やかな色彩や光の表現方法、ルノアールの特徴である素早い筆のタッチなどから、一目見た瞬間、ルノアール作品だと思った」と話しています。絵画は今月、このギャラリーでオークションにかけられますが、落札価格は10万ドル(日本円で780万円)に上るとみられるということで、発見した女性は「額縁が欲しかったので、絵は捨てるつもりだったが、母の言うことを聞いて鑑定に出してよかった」と話しています。


まず、報道についてのビックリだが、アメリカの方ではあまり報道されていない。元より、そんなに印象派が好まれていないということだろうか。大統領選の話題の方が盛り上がっているようだが、社会が健全なのか不健全なのかもよくわからない。

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NHKの報道の中で垣間見ることができた絵画の画像だが、くすんでいる。

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くすんだものを少し波長を調整して見る。一般的なルノアール好みの明るさを入れ、原色をさぐってみる。

いつものルノアールが戻ってきた。

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ところで、報道では、「ルノアール」のスペルで気付いたと言われるので、フランス系人民がいたのだろうか。


しかし、骨董類の中に紛れていたというのも、なかなかわからない話だ。

そういえば、「おおた家」も少し前に、要らないと思われるものを中身を確認せず捨てたそうだ。見つかったルノアールはその中にあったものかな?