タクシー接待のこと(推測)

2008-06-06 00:00:37 | 市民A
国土交通省と財務省の職員が、深夜の帰宅用のタクシーを利用した際、現金・金券・ビールなどを受け取っていたことが発覚した。



私も、稀にタクシーに乗り時はあるが、過去、社内でもらったものの最高はオロナミンCだったような。国家公務員でもなければタクシードライバーでもななければ、タクシー会社経営者でもないので、タクシー接待の内実がわかるわけもないので、あくまでも推測である。

まず、何のために接待するのかというのがある。その前に、このタクシーチケットというのは、どういうものか、というと、機能的には二種類ある。まず、金額が確定していて(一枚500円とか)、現金のかわりになるもの。商品券のようなものである。もう一つは、金額がブランクなもの(あるいは、上限が1万円とか決まっているもの)。おそらくは後者の、金額を書き込むチケットではないだろうか。

その場合、タクシーチケットは、タクシー会社が発行したものか個人タクシーが発行したものに分かれる。さらに、タクシー会社が単独に発行する場合と、数社が共同で相互利用できるようにしたもの(たとえば、大日本帝国とか呼ばれるもの)。個人タクシーの場合は「でんでん虫」と呼ばれるマークのグループと「ちょうちん」と呼ばれるマークのグループに分かれる。いずれも、利用時の金額に1割程度の手数料が加算され、後でつけがまわるようになる。

多くの接待は、個人タクシーで起きているのではないかと推測する。会社タクシーでは運転手が接待する必然性が見えない。

しかし、なぜ、乗せたお客が役人とわかるのだろうか。もちろん、役人など一目で見抜けるといえばそれまでだが、霞ヶ関近くでタクシーに乗っても、接待などされない。各官庁の前にはタクシーが列をなし、また霞ヶ関と新橋の間には、事実上、個人タクシー専用の乗り場があり、深夜でも短い列ができている。ここは役人と市民が混在している場所だろうが、ここで乗っても何のサービスもない(ついでに、この場所のすぐそばが、薄命の女流作家、樋口一葉の住いだった。貧乏だったが、5000円札の顔になった。)。

おそらく、可能性は二つ。個人タクシーの場合、チケットに書かれているセンターに電話して来てもらうのではなく、特定の運転手の携帯に電話して来てもらう場合があるのだろう。そうなると、その運転手が多少の接待をするのも理由が見えてくる。例えば、10,000円走れば、走った分が利益なので、2000円の商品券渡しても得なわけだ。

もう一つの可能性は、普通、下車時に金額を乗客が書き込むべきところを、乗ったらすぐに運転手にチケットを渡してしまうのかもしれない。そうすれば、そこには、財務省とか国土交通省とか書かれているので、接待できるわけだ。

そして、個人タクシーのもっとも弱い相手が税務署と陸運局。どちらに睨まれても、個人タクシーはイチコロである。この二つの監督官庁というところが、いまにも寂しい。

ところで、一部でささやかれているが、接待分の料金上乗せと言う疑惑がある。料金1万円のところ、2000円の金券をサービスし、その分を料金に上乗せし、12,000円と書いてしまう。こうなると、「事件発生」だ。


まあ、しょうもない事件と個人では思うが、少なくともタクシーで帰宅した翌日は、朝から出勤してほしいと思うわけだ。1995年に起きた、地下鉄サリン事件は役人の出勤時を狙ったとされるが、そんなキャリア官僚が9時にくるはずない。サマータイムは役人だけで実行したらどうなのだろう。そうすると、朝もタクシーになるかもしれないが・・(実際、天下り法人のトップは、結構、黒塗りハイヤーで出勤している)

追記:他の官庁でも行なわれていた、と東京新聞は報じている。