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産経新聞神奈川版 2012.9.13 記事・「冷凍ミカンの実費2710万円を業者に支払い セシウムの影響で給食中止 横浜市教委」 がソースです。
『市教委は(9月)13日、当初支払う予定だった代金約3380万円のうち実費に当たる約2710万円を8月末、業者に支払ったと市議会に報告した。業者側の販売利益はなく、市教委は冷凍ミカンの廃棄処分を要請。』
私がこのニュースに気付いたのは、リンクしている「横浜ママパパの放射線だより」からです。

この問題の発端は 2012年5月8日、「横浜ママパパの放射線だより」にまとめ記事があります-「横浜市給食 冷凍ミカン 放射性物質検出」 今回の支払いと廃棄処分については、引き続き記事になるでしょう。以下は私が確認できた公式記事のリンクです・・・

◇  横浜市健康福祉局 健康安全課 平成24年5月21日 学校給食の冷凍ミカンについて
『平成24年5月10日(木)から神奈川県産の冷凍ミカンを各学校一度ずつ給食で使用する予定でしたが、川崎市、横須賀市の給食食材検査において一定の数値が検出され、保護者の方から不安の声が寄せられていることから、教育委員会で、念のため、取り急ぎ、5月については冷凍ミカンを控える献立に変更しました。
 これについて、より詳細に実態を把握するため、通常よりも検体数を増やして、冷凍ミカンの検査を行いました。
 その検査結果を踏まえ、放射線対策本部会議で別添のとおり6月以降の対応を決定しましたのでお知らせします。』

この記事に添付されているPDFファイルに、「学校給食の冷凍ミカンの検査方法及び結果について」という資料があります。
『周辺自治体が実施した検査においてミカンから放射性セシウムが検出されている状況をふまえて、厚生労働省通知 「旧ソ連原子力発電所事故に係る輸入食品の監視指導について」 等を参考にして、重点的な検査を行いました。 現在実施している食材の事前検査では、製造単位(ロット)ごとに1検体を選び出し、そのロットを代表するものとして検査を行っていますが、放射線対策本部で慎重に検討するため、今回の検査に限っては、箱ごとに結果にバラつきがある場合も考慮し、統計学的に定められた数の箱を複数開梱して採取して、検査を行いました』
この記事には、「EUの穀物サンプリング方法」にも準じたことが書かれています。厚生労働省通知についても私は知りませんでしたので、後日確認しておきたいと思います。
山梨県や甲府市での食材検査でも、このような通知に準じてサンプリングされているのだと思いますが、そういう話に私はこれまで気付きませんでした。後日各サイトを確認しておきたいと思います。何度か記事に書いたように、放射線検査でサンプリングがどんな理論的な意味があるのか、私はずっと疑問を持ち続けています。

検査方法を読んでいて、ミカンの数が多いこと、2700万円にも驚いたので横浜市の給食システムを確認しました。もしかすると学校給食会を調べた時に見ていたかも知れませんが、もう忘れています・・・
◇  横浜市教育委員会 小学校給食食材の放射性物質関連情報について
横浜市の学校給食
給食のしくみ 『横浜市では、全市統一の基準献立に基づいて共同購入した給食用物資を各学校に配送し、各校の給食室で調理しています。』

◇ 健康福祉局 > 食の安全 > 放射性物質検査

横浜市会 記者発表資料

小学校給食の「冷凍いわし」について(平成24年5月24日使用予定分)
 これについては、「甲府の給食を考える会」 の甲府市、議会への要望・請願の時にも言及されていました。
甲府市では大規模集中化された給食システムだという事を知りましたが、食材汚染問題は既に永続的な問題となっていて終ることはありません。統一献立による食材一括大量仕入れには問題があると横浜市でもはっきり分かったはずなので、専門家の方々が改革の検討を進めておられるのではないかと思います。

横浜市議会で教育委員会の報告についてどのような意見があったかは、いずれ分かると思います。
私としては、「廃棄処分とはもったいない」、子供たちには食べさせたくないが、お国が決めた基準値より低いのだから、霞ヶ関官庁の食堂で引き取らせるような智恵があってもよかったはずだと思います。その為には、神奈川県選出国会議員が働けば良い。
一所懸命にミカンを育てた方々のご苦労を無にするような事態を引き起こした責任をしっかり取らせたと、市民、県民に報告できるのが一番よかった思います。産経新聞もそんな風に「中央官庁が自腹で購入し、食べて応援した」と記事を締めくくって欲しかったなぁ。

それにしても、産経新聞の記事から横浜市サイトに入ってみたら、問題も給食についても全体像が容易に把握できたことで、久しぶりにスッキリしました。
いわゆる 5W1H  なぜ、なにを、どこで、いつ、だれが、どんな方法で、というポイントがとりあえずネットから見えたこと、その公開方法にはさらに工夫が必要とは思いますが参考にできる横浜市でした。

・・・「他都市の事例」ということで、この記事を山梨情報とします。


神奈川新聞 2012年9月14日 給食使用中止の冷凍ミカン廃棄へ、市が業者に依頼/横浜
『ことし5月、県内産冷凍ミカンから放射性セシウムが検出されたとして横浜市教育委員会が給食への使用を取りやめた問題で、市教委がミカン約60万個の廃棄処分を仕入れ業者に依頼していたことが13日、分かった。ミカンの購入代金として計約2700万円を支払ったとしている。
 市教委は5、6、7月分の献立として冷凍ミカン計約60万個を確保したが、放射線濃度の測定で1キログラム当たり3・2~8・8ベクレルの放射性セシウムが検出された。国の基準値(100ベクレル)を大幅に下回っていたが、子どもや保護者への配慮から使用を取りやめた。』



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