樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

猫を食べた小鳥

2009年02月04日 | 野鳥
アメリカの3大スポーツ(大リーグ、バスケット、アメフト)が観たくて17年前から衛星放送を受信していますが、今も観戦し続けているのはアメフトのみ。その最終決戦、スーパーボウルが2月1日に行われました。
今シーズン、私はアリゾナ・カーディナルスを応援しました。鳥の名前であること、スリリングなロングパスを投げる37歳のベテラン選手が復活したことが理由です。

                
           (アリゾナ・カーディナルスのロゴマーク)

このチームは最も歴史があるにもかかわらず長年お荷物球団で、シーズン前には誰も注目していませんでしたが、今年は26年ぶりにプレイオフに進出し、あれよあれよという間に勝ち進み、何とスーパーボウル初出場を果たしました。私の応援が利いたようです(笑)。
カーディナルは北米に生息する赤い鳥。以前、仕事でアメリカに行った際、宿の近くの藪で見たことがあります。ピンクがかった赤で、その美しさに息を飲みました。下の写真はお土産に買ってきた図鑑のイラスト。

       
                (鳥は鮮やかな方がオスです)

アメフトのリーグ(NFL)には32チームあり、そのうち鳥の名前がカーディナルスをはじめイーグルス(白頭鷲)、ファルコンズ(隼)、シーホークス(海の鷹=ミサゴ)、レイブンズ(渡りガラス)の5チームあります。今シーズンは、そのうちの4チームがプレイオフ(12チームによるトーナメント)に進出しました。

                 
         (フィラデルフィア・イーグルス)  (アトランタ・ファルコンズ)

カーディナルスがプレイオフ第2戦でパンサーズとアウェイで戦った時、スタンドのファンが「CATS EAT BIRDS」というボードを掲げていました。ネコ科の豹は小鳥を食べる、パンサーズが勝つという意味です。でも、結果は33対13で小鳥が猫を食べました。
ちなみに、NFLにネコ科の名前のチームはパンサーズをはじめジャガーズ、ライオンズ、ベンガルズ(虎)の4チームあります。このうちプレイオフに進んだのはパンサーズのみ。ライオンズにいたっては16戦全敗という不名誉な記録を作ってしまいました。今シーズンは、圧倒的に鳥さんチームの方が猫さんチームより強かったわけです。

                  
           (シアトル・シーホークス)   (ボルティモア・レイブンズ)

でも、カーディナルスは残念ながらスーパーボウルでピッツバーグ・スティーラーズに負けてしまいました。スコアは27対23。猫には強かったけど鉄には歯が、いや嘴が立たなかったようです。
コメント (8)
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学校林

2009年02月02日 | 木と子ども
小学校や中学校が森林を保有する「学校林」という制度をご存知ですか? 戦後の国土復興運動の一環として始まったもので、校舎の建て替え用材を確保したり、森林愛護思想を普及することが目的です。
どの学校にもあるわけではなく、山間部に限られていますが、現在でも全国で約3000校が保有し、その総面積は2万ヘクタールにもなるそうです。私も田舎の学校の出身ですが、「学校林」はなかったです。
宇治市の山奥に笠取という集落があり、その小学校には学校林があります。校長が「学校林のある山の小学校にふさわしいシンボルを作りたい」と考えて地域の年配者に相談したところ、学校林にあるスギを使って門柱を立てようということになりました。
「それならスギよりも耐久性に優れたヒノキの方がいい」と、ある山林所有者が太いヒノキを提供。校門に立派なヒノキの門柱が立てられ、先日除幕式が行われました。

       
                  (ヒノキの門柱)

「宇治市立笠取小学校」の文字は近くのお寺の住職が揮毫。その住職も昔はこの小学校の先生だったそうです。住職の話では、物資が不足した戦後しばらくの間、学校林の間伐材で舞台を作って学芸会を催したり、自前でお茶を栽培して生徒に飲ませたりしたそうです。学校が自給自足していたわけですね。
生徒数22人の小さな小学校ですが、豊かな自然と地域社会の愛情に囲まれて、子どもたちはのびのびと育っているようです。
コメント (2)
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