樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

バージンオイル

2009年02月23日 | 木と飲食
みなさんの台所にもオリーブオイルがありますよね。ラベルにはEXTRA VIRGIN OILと書いてあるはずです。このEXTRA VIRGINを、私は勝手に「一番絞り」というような意味に解釈していましたが、どうも違うようです。

             
              (わが家のEXTRA VIRGIN OIL)

前回ご紹介した『木々の恵み』には、次のようなことが書いてありました。
古代ギリシアの都市国家アテネが建国される際、自分の名前を国名にしてもらうために、知恵の女神アテナはオリーブの樹を、海の神ポセイドンは馬をお祝いに贈りました。神々は迷った末に、オリーブは平和の象徴、馬は戦争の象徴なので、女神の提案を取り入れて国の名前をアテネとしました。
その後、アテネはオリーブ油などの産業によって経済的に繁栄。アテナは処女神と呼ばれていたため、この女神にちなんでオリーブ油をバージンオイルと呼ぶようになった、という話です。
バージン=一番絞りではなく、バージン=女神アテナ=オリーブという関係なんですね。

       
            (わが家の庭のオリーブ。実は成りません)

ボスコのホームページを見ると、オリーブオイルには「エキストラバージン」「バージン」「オーディナリーバージン」の3種類があり、これは官能検査と酸度による区別であって、一番絞り、二番絞り…という区別ではないようです。
『木々の恵み』にはもう一つ面白いことが書いてありました。古代ローマでは、オリーブオイルを運ぶために水路を使ったそうです。水路にオリーブオイルを流せば油は水に浮くので、目的地で水面の油を掬い取ればいいわけです。頭いい~!
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする