樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

逆杉(さかさすぎ)

2007年08月22日 | 伝説の樹
前回、前々回に続いて故郷シリーズその③です。
前回の天橋立の写真は、成相寺(なりあいじ)というお寺から撮りました。西国二十八番札所のお寺で、境内には左甚五郎作の龍の彫刻や悲話を伝える「撞かずの鐘」などがあります。

      

お寺と成相山の頂上の中間に「逆杉(さかさすぎ)」という巨木があります。樹高は25m、幹周りは7.1m。地上1.5mの部分から3本に枝分かれして、それぞれがそのまま主幹として伸びています。
お寺の言い伝えによると、もともとこの位置にあった成相寺は1400年に山崩れに遭遇。堂宇を廃頽する時、それ以上崩れるのを防ぐためにスギの杭を打ったところ、その杭から新芽が出て、逆さに枝を出した樹がこのように大きくなったそうです。山崩れから22年後、成相寺は現在の地に再建されました。

            

この成相寺も小さい頃は遠足や親に連れられてよく行きました。でも、この逆杉のことは、約50年ぶりで訪れた今回初めて知りました。故郷なのに、けっこう知らないことがありますね。
コメント (2)
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