樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

馬も鹿も嫌い

2007年03月16日 | 木と医薬
よく訪れる花寺ではアセビが満開でした。花が赤いのはアケボノアセビという栽培種で、野生のアセビの花は白です。

      
          (花寺のアケボノアセビ)

アセビは「馬酔木」と書きます。馬が食べると中毒を起こして酔っ払ったようになるからです。また、足がしびれるので「あしび」→「あせび」になったという説もあります。
葉にはアセポトキシンという有毒成分があるので、こういう現象が起こるのでしょう。昔はこの毒性を生かして、葉を煎じて便槽の殺虫剤にしたそうです。
また、前にも書きましたが、奈良公園にアセビが多いのは、有毒であることを知っている鹿が食べないからだと言われています。そのせいかどうか、春日大社の西にはアセビの純林があるそうです。
アセビはツツジの仲間。そう言えば、このスズランのような花の形はドウダンツツジやヨウラクツツジに似ていますね。
コメント (2)
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