ライターの脳みそ

最近のマイブームはダム巡りと橋のユニークな親柱探し。ダムは目的地に過ぎず、ドライヴしたいだけ…。

健気な生徒たち

2006-08-26 06:27:02 | 脳みその日常
生徒とはもちろん「歌い方教室」のオバサマたちのこと。何が健気かというと、万難を排してでも教室に来ることである。

話は先々週にさかのぼる。いつものように教室へ行くと数人の生徒さんたちが汗だくでやってきた。夏だから汗をかくのは当然かと思っていたら、別の理由らしい。

ひとりは前日に知り合いが亡くなり、その日は通夜だったそうな。翌日、つまり教室のある日は告別式で、通常ならば欠席するところなのに式が午前中に終わったので午後の教室に駆けつけたとのこと。

「今日は来れないかと思いましたわ」
「いや、そんなに無理しなくてもいいんですよ」
「でも、欠席すると(レッスンに)ついて行けなくなると困るでしょ?」
「え? いやいや、決してそんなことないですから安心して下さいよ」

別の方々は地方出身者で、当初の予定では教室の日には郷里へ帰っているはずだったという。ところがその日が「歌い方教室」ということを知るや、急遽帰省するのを翌日にずらしたという。やはり理由は同じく、欠席してついていけなくなると困るからというもの。

いやー、ぜんぜんハイレベルなことをしてるわけじゃないんだけどなあ。正当な理由で欠席するのなら、こちらは別に時間をもうけて補講してあげるのに。もちろん無料で。

ま、そんなこんなで生徒さんはみな欠席することもなく、毎回熱心に教室へ通ってくる。歌が上手になりたいという動機で通ってくるのだが、その熱意は相当なもの。だからこちらもできるだけその熱意に応えてあげたいと思う。

カネをもらうのだから当たり前といえば当たり前だ。しかし、そこにはカネをもらうのとは別の何かがあるようにも思える。それは彼女らのひたむきな姿であり、損得抜きに何とかしてあげたいと思わせるパワーなのかもしれない。すでにそのパワーに圧倒されつつあるが、こちらも負けてはおれん。頑張らねば。
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