今回は矢作川水系の恩賜池(岡崎市丸山町字馬山)に向かいます。恩賜池は岡崎中央総合公園の一角にあるので同公園を目指せばわかりやすいです。そして恩賜池の隣にあるのが1996年7月開館した岡崎市美術博物館(マインドスケープ・ミュージアム)なので、それを目指してください。
美術博物館入口にはこんなオブジェがあります。作者は北海道美唄市出身でイタリアにアトリエをもつ彫刻家、安田侃(やすだかん:1945- )で、タイトルは「ひとつ が ふたつ」(1992)。
これがダム上に相当する場所です。
この通路の横にあるのが「恩賜池竣工記念碑」。恩賜池という名称は、昭和初期、この一帯を豪雨が襲い土砂崩れによる被害が起きたことを受け、時の昭和天皇からお見舞いを賜ったことを記念して命名されたそうな。ちなみに、岡崎という地名は「丘の先」という意味に由来するそうです。(参考)
記念碑の裏にはデータが刻まれています。これによると恩賜池が完成したのは1934年6月。
ダム上に相当する通路を進んでみましょう。中央付近から見た貯水側左側のの景色です。向こうに見えるのが美術博物館。
同じく右側の景色。
一方、通路下は駐車場になっています。
対岸に相当する場所に来ました。振り返るとこんな感じ。
近くには越流式の排水路があります。水かさに応じて排水できるように2段階になっていますね。
流れ出た水はこの水路から下流へ向かい、丸山川となります。
池の周囲はウォーキング・ロードになっていて周遊できます。その通路にはセンスが感じられます。
先ほど見えた美術博物館のほうへ行ってみました。この階段を降りてくると池のほとりになります。
そこから「ダム上」を見るとこんな感じ。
美術博物館の建物は何とも前衛的でカッコイイです。
このあたりはどこもかしこもオシャレでいいなあと佇んでいると、
「こんにちは」
と、散歩中と思われる見知らぬ老婦人に声をかけられました。齢80前後と思しきこの方は言葉遣いといい、その物腰といい「只者ではない」雰囲気。明らかにその辺にいる年寄りとは違う。とにかく上品なんです。こちらが「長野県から見学に来ました」と告げると、
「あら、懐かしい。昔、長野県の◯◯の職員の方と一緒に仕事をしましたわ」
「そうなんですか。(ちょっと冗談で)世界中を飛び回っていたんですね」
「ええ、まあ、そうでしたね」(サラリと仰る…一体何者?)
「今風に言えばキャリア・ウーマンといったところですか?」
「そうです」(キッパリ!)
具体的な職種については聞きませんでしたが、その年代の女性としてはアクティヴなお仕事をされていたに違いありません。四国生まれのこの方、様々な事情で今は岡崎市にお住まいのようで、旦那さんを亡くされてから今は体力作りを兼ねて時折こうして散歩をされているそうです。
「そういえば、この美術博物館、地方にしてはなかなか前衛的な形をしてますね」
「ああ、ここ? そうね、以前、ここで絵を展示したことがあるんですよ」
「え? ご自分の?」
「はい。昔は描いていたんです」(いやいやいや、ホント、何者?)
文章だけ読むと、ちょっと高慢ちきな婦人のように思えるかもしれませんが、実際には全く嫌味に思えないから不思議なんです。慈愛に満ちた優しい目をしていたし…。きっと、この方、若い頃も魅力的な女性だったと思います。
しばしの間、時間を忘れて話し込んでしまいました。すると、
「お時間があれば、お茶でも飲みませんか?」(え?え?え? これは逆ナン?)
ついに「ワシにもモテ期がやって来たか!」と内心ワクワクしましたが、実際のところ他にも見学するところがあったので丁重にお断りしました。
あちこち回っていると、たまにはこうした出会いがあるものです。あ、連絡先、聞いとけばよかったな(笑)
美術博物館入口にはこんなオブジェがあります。作者は北海道美唄市出身でイタリアにアトリエをもつ彫刻家、安田侃(やすだかん:1945- )で、タイトルは「ひとつ が ふたつ」(1992)。
これがダム上に相当する場所です。
この通路の横にあるのが「恩賜池竣工記念碑」。恩賜池という名称は、昭和初期、この一帯を豪雨が襲い土砂崩れによる被害が起きたことを受け、時の昭和天皇からお見舞いを賜ったことを記念して命名されたそうな。ちなみに、岡崎という地名は「丘の先」という意味に由来するそうです。(参考)
記念碑の裏にはデータが刻まれています。これによると恩賜池が完成したのは1934年6月。
ダム上に相当する通路を進んでみましょう。中央付近から見た貯水側左側のの景色です。向こうに見えるのが美術博物館。
同じく右側の景色。
一方、通路下は駐車場になっています。
対岸に相当する場所に来ました。振り返るとこんな感じ。
近くには越流式の排水路があります。水かさに応じて排水できるように2段階になっていますね。
流れ出た水はこの水路から下流へ向かい、丸山川となります。
池の周囲はウォーキング・ロードになっていて周遊できます。その通路にはセンスが感じられます。
先ほど見えた美術博物館のほうへ行ってみました。この階段を降りてくると池のほとりになります。
そこから「ダム上」を見るとこんな感じ。
美術博物館の建物は何とも前衛的でカッコイイです。
このあたりはどこもかしこもオシャレでいいなあと佇んでいると、
「こんにちは」
と、散歩中と思われる見知らぬ老婦人に声をかけられました。齢80前後と思しきこの方は言葉遣いといい、その物腰といい「只者ではない」雰囲気。明らかにその辺にいる年寄りとは違う。とにかく上品なんです。こちらが「長野県から見学に来ました」と告げると、
「あら、懐かしい。昔、長野県の◯◯の職員の方と一緒に仕事をしましたわ」
「そうなんですか。(ちょっと冗談で)世界中を飛び回っていたんですね」
「ええ、まあ、そうでしたね」(サラリと仰る…一体何者?)
「今風に言えばキャリア・ウーマンといったところですか?」
「そうです」(キッパリ!)
具体的な職種については聞きませんでしたが、その年代の女性としてはアクティヴなお仕事をされていたに違いありません。四国生まれのこの方、様々な事情で今は岡崎市にお住まいのようで、旦那さんを亡くされてから今は体力作りを兼ねて時折こうして散歩をされているそうです。
「そういえば、この美術博物館、地方にしてはなかなか前衛的な形をしてますね」
「ああ、ここ? そうね、以前、ここで絵を展示したことがあるんですよ」
「え? ご自分の?」
「はい。昔は描いていたんです」(いやいやいや、ホント、何者?)
文章だけ読むと、ちょっと高慢ちきな婦人のように思えるかもしれませんが、実際には全く嫌味に思えないから不思議なんです。慈愛に満ちた優しい目をしていたし…。きっと、この方、若い頃も魅力的な女性だったと思います。
しばしの間、時間を忘れて話し込んでしまいました。すると、
「お時間があれば、お茶でも飲みませんか?」(え?え?え? これは逆ナン?)
ついに「ワシにもモテ期がやって来たか!」と内心ワクワクしましたが、実際のところ他にも見学するところがあったので丁重にお断りしました。
あちこち回っていると、たまにはこうした出会いがあるものです。あ、連絡先、聞いとけばよかったな(笑)