湘南オンラインフレネ日誌

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4/18 NPOサポートちがさきの例会を終え/陸前高田巡回レポート(1)

2012-04-19 06:09:11 | 引きこもり
2012/04/18 記
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NPOサポートちがさきの全体会に出る。歳を取るほど疲労は一日置いて出るようになる。幸い昨夜のふくらはぎの伸びきった痛みは治まってきて、まだ最後の踏ん張りが残っているのを、情けないかな確認していた。

池袋23:00発のバスは、6:38陸前高田市役所前に着く。この時間開いている店は、数km先のローソンしかない。到着後すぐに西風道前を通る立根方向の通学バスがあるが、これに乗ると7時過ぎには仮設についてしまう。時間をつぶして向かおうとするとバスがぱたりとなくなってしまう。仮設の周辺は全く何も無い。ここで時間を潰すよりは、道筋のローソンで食事して、のんびりと歩く以外ないだろうと判断した。鳴石団地から、精神科の希望が丘病院を通り、普門寺に出て、米崎小を抜けて、和野から西風道に入る。およそ2時間強の道7km位か。

せわしく車が止まっては、通行人がゴミを捨てていくローソン。店内で食事をしている私と視線が合うとさっと視線をそらす。朝っぱらから嫌なものを見てしまったと思う。

高田タクシーの営業所が近いのか公民館脇の駐車場のタクシーを見ながら、希望が丘病院の入口に立つ。以前、被災時、障がい者の方々の避難生活をつかむために、連絡を取ろうとした病院だ。個人情報は話してくれはしない。しかし状況はつかめるかもしれないと思っていた。そのまま行っても門算払い。社協から紹介してもらおうとして、所長の強烈ないなしを喰らってしまった。その結果、病院訪問もままならなかったのだが、徒歩者の限界、担当者がいないから明日来いという話、この10月の時点で7月に続き2回目だった。命の旗企画も、この一言で消えた。組織を背負わない者の限界は、忍耐で超えるしかない。

単調な田舎道を歩いていると、蒸してくる。気温があがってきたのだ。雨に降られたら最悪と思っていたから、それよりはいい。普門寺に近づくと右手に松原の海岸線が見えた。この辺りから津波の爪あとが見え始める。突然のホトトギスの声。

米崎小の仮設を見ながら、車の専用道のようなインターを抜けて、JAの営業所を抜けて、西風道前のバス停から道を折れて仮設に到着。1ヶ月半ぶりだった。

ここは近隣の小規模仮設をつなぎ、支援格差を超えて協力する話があって、そのために自主活動を進める契機の大人向け巡回文庫を準備していた。その活動に協力する形で、湘南から週刊誌やグラフィックな軽い書籍を定期的に届け、文庫係の方を乗せ、近隣小規模仮設をまわる輸送の仕事を、私たちと連携した常駐支援者が請負う構想を進めてきた。今回はその最終の詰めにお邪魔したのだった。地元駐留グループに寄贈した車が、彼らの運転で仮設の担当者を乗せて文庫を運ぶというのは、一見無駄に見える。しかし西風道仮設のように高齢者が集中する仮設では、自分で運転するというよりは、支援者が運転することの方が現実的なのだった。

ここの仮設には、県立鶴嶺高校の学生さんの毛糸の帽子を届けている。学校に応答の手紙をもらいにいくという、もうひとつの用事もあった。

区長さんにあうことはできたのだが、お茶会があって時間がまずいとのことで、代理の方と話を詰め、終わりごろに戻ってこられた区長さんと話をつけた。これから若手の広田町常駐の学生さんグループと連携の話し合いをすること、若手に福祉分野の見守り支援や連れ出し支援を頼むのは、荷が重過ぎるだろう。地元の民生委員さんたちと話して、地元介護サイドとの連携が更にないと、長期戦は無理かなと思っていること。周りで応援するいままでの活動と違い、生活支援の実際の場面に接することになるので、彼らを育てる視点で、まずは文庫巡回から見守ってやって欲しいことを伝えた。復興の土台となる「ひとと生活」の支援だから、価値がなかなかみえないかもしれないからだ。

この点で、小規模仮設の連絡会の後押しは、ただの文庫活動ではなくなる。あとは若い彼らのセンスに賭ける以外ないが、もし、今回の調整が破綻したときは、郵送文庫の形で書籍を届けるので、いずれにせよ、文庫スタートとしようと、話し合った。

本棚ごと仮設集会所に設置することになった。巡回文庫活動は何組か大手の支援者が入っている。しかしそれは、子育て文庫が内実であり、男性高齢者は本を読まないという定説が、高齢者向け文庫の普及を阻んでいる。しかしこの仮設は、数年の間に櫛の歯が抜けるように引っ越していく仮設ではなく、被災者住宅へと固めて移動する、いわゆるコミュニティ温存型の仮設なので、読書を好みで分ける個人単位の営みと考える必要もない。それは回春法ではないが共同読みの契機たりうる読書活動のプロが喜びそうな場でもあるのだ。文庫の生気を失わない活動への併行提案も含んで、配本を行なっていく。

30分強の訪問だったが、出発点としては上々の滑り出しだった。

(つづく)


夜間傾聴>南橋本君(仮名)
     橋本2君(仮名・FAXのみ)


(校正2回目済み)

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