湘南オンラインフレネ日誌

フリースクール湘南オンラインフレネ学習的就労支援活動・災害ボランティアの実践を書き溜めていきます。

翔の会就労支援講演会に参加してきました/案の定、父の大爆発があって

2010-01-24 07:31:27 | 引きこもり
朝4時、父の呼ぶ声にうたた寝を起こされた。ワンタイミング遅れて、母が私を起こしに出てきた。昨日は22時過ぎに爆発事件があって、部屋の現状復帰と洗濯物の山を片付けた後だった。

2回目かと階段を上ると悪臭。父はポータブルトイレにしゃがみ用を済ませていた。大便のときは呼ぶようにと言ったことが効いた。汚した紙パンツを交換し、陰部の清拭を済ませてベッドに誘導した。

生まれて土に返るひとの生死の両はしは、どんな人でも清算されてしまうかのようだ。十全なる生の保証ということは、その「十全」を生涯に均等に割り振っているのだろうかと考えた。これからまだ十数年は父とのこの関係が続くのかもしれない。明日、関係が絶たれるのかもしれない。ただ、この糞尿まみれの時間が「十全」の中身であろうはずがない。その+αは何なのだろうか。家族にその保証のゆとりはない。しかしこの問いは、父の生涯への問いに閉じてはいないはずだ。

階段を降りると母が茶を飲んでいた。私と視線を合わせるでもなく、寝室に戻っていった。テーブルには、私のお茶が準備されていた。

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翔の会主催の就労支援講演会があった。お馴染みの面々が揃った。松為講演の懐の深さは、ひとを生涯のスパンで眺めていることにある。ただそれは誰と出会い誰とともに歩むかという社会生活の質に踏み込んでいないところに、医療モデルの視座からの脱却の課題が残っているように思う。就労がとことん個人の営為であり、家族や社会関係はその「支え」として意味が与えられている視座の限界。

膨大な就労の位置づけ情報の激流の中に、松為講演は提案を植え込んでいく。今回は生涯を送るフィールドとしての「地域」の再評価にあった。しかし、地元実践はその質を孕んでいるものすら未だ種のまま芽を出していない。その論との隙間には地元に合った提言を向けようのない、寄る辺なさが潜んでいた。

印象に残るのは、すべての社会保障事業を丸抱えした組織が、その結束によって、内と外という壁を結果として生み出し、その影響で活動の精気を失ってしまうのは、まずいのだという警句が3回出てきたこと。差異との出会いに活力の源泉があるというポストモダン的な発想がきちんと提案されていた、これが一点目。もう一点は、お馴染みの縦に置かれたホイール・円盤図である。人は出会いやがて人と別れていく、その人間観関係の円径の伸縮。これがネットワーキングの網の目と重ねて語るときが来たとき、実践の双葉が開くのだなと思って聴いていた、これが二点目だ。

障がい者の企業採用の現状が、特例子会社就労の中で、ひとつは年齢を重ねる障がい者社員の行く末を、自分の系列福祉施設に再吸収する体制が整えられていく、退職後に対する行政や地域包摂力の肩代わりが進行していること。もうひとつは、特例子会社が身体・知的障がいの方の就労可能者の粗方を雇用し、今後は精神・発達障がい者の就労へと力点がシフトしてきているのだということ、ここが指摘されていた。

このあとの地元実践紹介として、ハピネス湘南・とれいん・茅ヶ崎市障害福祉課・寒川町福祉課の四者の自己紹介中心の就労支援の現状報告があった。しかし、ハピネス湘南の事例報告を除いて、具体例に踏み込んでいない。現在進行中の構想を紹介するが、何年も同じ地域に活動している者にとってそれらは、共通の構想を生みだすことなく、それぞれがそれぞれの活動をしていると見える。

松為氏の講演が地域の自立支援協がその共通提案をさぐるナショナルセンターであるかのような語りがあり、Q&Aの際、押さえて欲しいことを発言させてもらった。統合失調症当事者の施設の選択肢のなさを指摘する意見の次に私が発言した。引きこもり青年など社会的困難を抱えている地域潜在化している方の声や、軽度の方など手帳を持たない方の声を協議会に反映させて欲しいこと。実際には、某心理カウンセリング団体とともに、自立支援協の傍聴すら許可にならない現状では、そこをナショナルセンターと呼ばれては、結果的に松為氏の仲間内批判論に反して、未参加境界線活動が排除されてしまう。そろそろ禁止解除してくれないかと発言。

応答は従来の立場を踏襲するだけで終わった。寒川町ではもともと傍聴公開であるとの発言も。ここは登録会員のみの会議ではなく、傍聴に留まらない発言参加も道を開かないと、ナショナルセンターにはなり得ないだろうと思う。

何はともあれ、顔合わせの参加者どおしの挨拶をして、さっさと会場を出た。母からの呼び出しメールが既に2通飛び込んでいた。

夜間傾聴:******君(仮名・内定おめでとうと言っていいのかな?)


(校正2回目済み)

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