境田貝塚にも行ってみる

2017-02-13 00:00:35 | おさんぽ
先日、大倉山にある師岡貝塚について、30メートル以上高さに突き出した丘の上に貝塚があるので、大変不思議ということを書いたのだが、都筑区の都筑中央公園の中にも縄文前期の貝塚があるということで、行ってみるとこちらも丘の上に貝塚跡があった。境田貝塚だ。地面は埋め戻しになっていて、60センチ以上掘ることも禁止だそうだ。地表を色々とさがしたが、貝殻の1枚も見つからないし、石器とかトナカイのツノも見られない。

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そしてこの貝塚も高いところにあり、やはり30メートル位の高さを感じる。これについては違和感があるのだが、解説ボードを読むと、5000~6000年前の時代には縄文海進という現象があって、今より気候が温かく南極の氷が海に溶けていて海面が高くなり横浜もかなり奥までが海であった、ということだそうだ。(となると先日の師岡貝塚は、やはり島のようになっていたのかな)

考古学のおさらいなのだが、古い方から時代を並べると、石器時代→縄文時代→弥生時代→古墳時代となる。このうち弥生時代以降は住民は家に住んでいて、その痕跡は見られるのだが、縄文時代人は、どこに住んでいたのかは謎のままだ。

海外での研究では最初の石器時代人は動物の皮でできたテントに住んでいたとされるのだが、縄文時代人の住居は、まったくわかっていない。

生命の星・地球博物館(小田原市)

2017-02-12 00:00:50 | 美術館・博物館・工芸品
生命の星・地球博物館は神奈川県の県立博物館である。今まで行ってなかったのは場所が小田原市というだけではなく、町名としての入生田(いりうだ)の場所を誤認していて山の中に徒歩60分というイメージだったのだが、調べ直すと小田急の入生田駅の前にあるということで、箱根に行くついでに寄ることにした。

国道1号線を小田原から箱根湯本方面に鉄道は進み、ちょうど蒲鉾店が並ぶ当たりにあるのが入生田駅だ。駅の中に踏切があるローカル駅だ。

しかし、建物は大きく立派だ。要するに上野の科学博物館の小型版ではあるがある意味解説のわかりやすさは上野以上に優れている。地球の起源とか、地球という天体の構造や地震のメカニズムだけじゃなく火山についても細かい。ハワイの火山も日本の火山も同じようなものではにかと思っていたが、大きな違いがあった。

ハワイの場合、8つの島があるが、これがすべて火山で、もっとも東側のハワイ島は、いま火山が爆発中で成長過程にある。地下深くから、一本のマグマの通り道があって、それは全地球的には同じ場所にそろばんの玉のように断続的に溶岩の塊が上ってくるのだが、地表の方がプレートごと東から西へ(日本海溝に向かって)移動しているので、西側のオアフ島の方から順に東に向かって火山島が生成されていく。

日本の方は、プレートが沈んでいく過程で地震が多発し、その結果、地下の温度が上がって水分が地球内部で膨張して地面にひび割れをつくり、そこにマグマの圧力がかかり、ところ狭しと溶岩が流れ出すということだそうだ。

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そして、この博物館のもう一つの方向としては地球生命の進化の歴史がある。三葉虫やアンモナイトのことは詳しく書かれていて、最初の人類として780万年前のサヘラントロブスがあった。

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また鳥類代表としてはマガモというつまらない鳥が紹介されている。首が緑の鴨と、首が茶色の鴨がある。たまたま読んでいた本にクビの色の差が書かれていた。要するに、首が青い方が旨い!ということだそうだ。

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あと、日本では消滅したとされるオオカミだが、日本オオカミの方が厳しい表情だが、大陸オオカミは巨大だ。虎やライオンとも同じぐらいの規模だ。

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どうも話がまとまらない。

席に戻って4五桂を指した小説

2017-02-11 00:00:00 | しょうぎ
今更、むしかえすつもりはまったくないのだが、冤罪が決定的に確定した三浦九段が疑われた原因の一つが、順位戦で指した▲4五桂に始まる一連の手順だったのだが、奇妙なことに62年前に初出(小説新潮)のある小説に、類似した場面が登場する。小説なので、今回の件とは現実的には関係ないことを重ねて表しておきたい。

短編小説の題名は「4五桂の幻想」。作者は将棋観戦記まで書いたことのある坂口安吾。実は彼の伝記を読んでいたら作品名リストにこれがあった。将棋本としてもこの題名では売れないのではないかと思う。

現在、青空文庫で無料で読める。ただし、坂口安吾は1955年に亡くなっていて、日本の現在の法律では著作権は没後50年までとされているが、TPPが有効になると米国の意向で75年になり、再び無料では読めなくなるところだったが、誰かのおかげで青空文庫の危機は回避されたように見える。読めなくなった場合は筑摩の坂口安吾全集の15巻にある。

青空文庫:4五桂の幻想

超あらすじ

新進気鋭の木戸六段とベテランの津雲八段の対局は新聞社の肝いりで地方都市の旅館で行われる。二日制の終盤で津雲八段が指したあと、奇妙なことに木戸六段は自分の手番で席をはずす。

しかも、指し手がなかなか決まらないため、息抜きのため外出してしまうわけだ。そして山の方に散歩をすると、驚くことに観戦記者も谷川に降りて釣りをしていた。彼も、次の手は長考だろうと外出したわけだ。

木戸六段はさらに山間に足を伸ばすのだが、ある女性に出会い、羽織袴のまま散歩していることを笑われるのだが、観戦記者に対して、彼女の顔に4五桂の幻想を見たと話し、再び対局場に戻り4五桂を指すわけだ。実に外出時間は1時間45分だった。実は、この手はあまりいい手ではなかったのだが、年配棋士にしてみれば、若輩棋士が自分の手番で外出するという非礼により冷静になれずに木戸六段に負けてしまう。

その次の対局では、木戸六段は体調をくずし、別室の布団で休みながら指すことになりいいところなく敗れ、その後、行方不明となる。

新聞記者は、山奥でのできごとに関係があるのではないかと確信し、ふたたび先の谷川へ向かうのだが、そこでわかったのは先の女性は占い師の教祖であり、予想通り木戸六段も彼女と共同生活中で、すっかり洗脳されていたのである。



さて、1月28日出題作の解答

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変化手筋では1一の雪隠詰め、本手筋で1九玉の雪隠詰めとなる。まあ、できることなら9手詰めにしたかった。

動く将棋盤は、こちら


今週の問題。

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並べ詰の変形。

わかったと思われた方は最終手と総手数とご意見をコメント欄に書いていただければ、正誤判定します。

くず餅とくず餅

2017-02-10 00:00:00 | あじ
川崎大師の節分会他に行った帰りに名物の一つの『くずもち』を購入。漢字で書くと『久寿餅』と書く。元々は『葛餅』が転じて『久寿餅』になったのだろうと思っていたのだが、何気なく調べてみると、違っていた。この年になって人生の間違いを指摘されたようで悔しいかと思うかと言えば、こういう問題の間違いは数多いので、まったく悔しくない。

ただ、なんとなく複雑なのは、『葛餅』というのは、現在でも存在するれっきとした食品であり、葛粉を湯で解いて何らかの方法で固めるとできあがる。一方、『久寿餅』は小麦粉製なのだが製法は複雑だ。どうも発酵食品なのだ。小麦粉のグルテンを固めたものということ、乳酸菌を用いるそうだ。

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なぜ、紛らわしい名前かというと、これを江戸時代末期(天保)に作ったのが大師河原に住んでいた久兵衛さんという方。納屋に密かに蓄えていた小麦粉が嵐の日に水に濡れてしまう。しかたなく雨と涙で濡れた小麦粉をこねて樽に入れたまますっかりわすれてしまう。翌年になって樽を覗くと底の方に発行したでんぷんを発見。さらに茹でてみたところ餅状の物体が完成。

この久兵衛さんの久という字にめでたい寿を付けたと言われる。

久兵衛というのは食品ではよくでてくる名前で、ミシュランの星を集めるのが趣味の銀座の寿司店(寿司料理というべきか)にあるが、昭和生まれだ。また最近は久兵衛屋という紛らわしい名前のうどん店が増殖中だが、牛丼すき家グループで、できたばかりだ。

話を戻すと、実は葛餅と久寿餅は併存しているのだが、関東地方では、この川崎大師由来の久寿餅が有名で、葛餅はないといっていいようだ。一方で、『わらび餅』という食品について、本来の「わらびの根からとれるでんぷん」というのが、きわめて貴重なもので、『わらび餅』として売られている物は大部分が『葛餅』であるらしい。

ところで、川崎大師の参道というのは、非常にめずらしく、真っすぐではなく、直進して寺院の横を通り抜けた後、横に曲がり、さらに戻ってくるという「U字型」になっていて、大変に財布に負担がかかるのだが、久寿餅専門店がいくつもあるわけだ。行くときに価格調査の上、帰りに購入するのだが、50円高い最高級品を購入したところ、乳酸菌の味がわずかに感じられ、『わらび餅=葛餅』とはまったく異なるものであるということがよくわかった。

ブラック・レイン(1989年 映画)

2017-02-09 00:00:05 | 映画・演劇・Video
マイケル・ダグラスがアメリカ人の刑事として高倉健の演じる日本人刑事と協力して、大阪のヤクザ(松田優作)と戦う。実際には、大阪のヤクザは内部抗争中で、抗争に乗じて組織内部に侵入するわけだ。

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マイケル・ダグラスと高倉健は、アメリカと日本の食い違いについて飲み屋で激論したりするのだが、今日的話題の貿易不均衡の話が出てくる。

アメリカ人は日本との貿易赤字が気に入らないというのだが、日本人代表として高倉健は、「米国で輸出できるのは映画と音楽だけだ」と言い、さらに「アメリカ人が何も作れないので、日本人が工場を作って一生懸命製品を輸出してやらなければならない」と言うわけだ。まあ、アメリカ人が国際的に無知なのは、あまり海外旅行しない国民だからだそうで、今度の大統領も外国旅行の目的は夜の買い物という説もあるらしい。

補足すると、当時、もう一つアメリカが誇る世界的な産業は航空機産業だったのだが、こちらは現在では部品の半分は海外からの輸入ということになっている。一方、アメリカが今でも非常に強いのは、コンピューターのOSで、いわゆるwindows○○というOSを世界中に売っているのだが、これこそ雇用で抱える人員は少ないだろう。(本来、雇用というのはコストになるわけで、普通の会社は企業活動上は雇用数を減らす方が良い結果をだせるわけだ)

話を映画に戻すと、この映画が公開されたのはアメリカでは1989年の9月22日、日本では10月7日である。松田優作が膀胱がんで40歳の生涯を終えたのは公開後約1ヶ月後の11月6日だった。つまり遺作というのかな。

しかし、映画の中で登場するファッションは30年近く経って、ずいぶん変わり、登場する飛行機もジャンボ(B747)であるのだが、大阪の街は今とほとんど同じだ(いや退化しているように思える)。

タイトルのブラック・レインは原爆投下の後に広島に降った雨のことだそうだ。

霞ヶ関カンツリーになった違和感

2017-02-08 00:00:08 | スポーツ
今、ゴルフでは3つの話題がある。

一つ目は松山英樹選手が日本人としては初めての米国ツアー通算4勝ということで、始まったばかりのシーズンで今のところ賞金王だそうだ。

一言で言えば、彼の死角は保護主義的な大統領のツイート攻撃かもしれない。アメリカ人キャディーを雇い、使用クラブも米国製にして雇用と貿易赤字の縮小に貢献しておいた方がいいかもしれない。


二つ目は、安倍首相のトランプゴルフ。「危険」という声が大きい。「危険」の意味としては、他国の首脳が距離を保って付き合っているのに、一人だけ近寄り過ぎていて、仲間はずれにされるのではないかというケースと、そもそも親しくなり過ぎた後、氏の失脚の場合どうするの、というケース。

それほど、首相は愚かではないと思うし、そもそも言いなりになる国があるとも思えないし、氏を意のままに操れる人間がいるとも思えない。


で、本題は東京五輪の正式種目であるゴルフの会場が、最もふさわしくないと思われる霞ヶ関ゴルフカンツリー倶楽部(以下、霞ヶ関CC)になっていること。

ただ、「どうでもいいじゃん」という人もいる。リオの時も一流選手が軒並み不参加だし、ゴルフそのものが五輪的じゃないという声もあり、東京大会で終わりではないかともささやかれている。

まあ、そこまで冷めてない人が普通に思うと、霞ヶ関CCの内実の前にともかく、問題が多すぎる。

1. 東京都ではない。(埼玉県川越市)
2. 遠い。(関越道鶴ヶ島インター)
3. 暑い。(内陸だし、開催日7月30日~8月8日)
4. 若洲をはじめ、近くの船橋や横浜にはゴルフ場は一流から無名まで数多くあるのになぜ。


私も、若洲ゴルフリンクスは選手村のすぐそばで、いいかもしれないが、コースが簡単すぎるだろうと思っていた。ゴミ埋め立て地なので平地なのだ。パブリックなので、あまりに難しくすると問題かなと思っていたが、しかし霞ヶ関CCは貴族や大社長といったクローズドの世界なので、どうしてそこなのかと疑問はもっていたのだが、そもそも五輪会場は疑問だらけなので、そんなものかと思っていたらやはり問題になった。よく考えれば、ゴルフコースを難しくする工事というのも簡単ではないが、様々な東京都の無駄からすればチリやゴミの世界だろう。バンカーを増やしたり何本か大木を植えたり、グリーンを削ったり山にしたり。しかし、それこそレガシー作りということではないだろうか。

レガシーといった単語をつかったところで、オリンピック用のプールやボート場といっても、それを使えるのはごく一握りの優秀な選手だけなわけだが、ゴルフというのは、パブリックであれば普通の都民が申し込んで五輪コースを回れるわけだ。

で、女性会員の話の前に、上記1と3について。東京都の方から霞ヶ関CCに「若洲の改装費は負担できないので」という話をしたらしいのだが、それでは16億円と言われる霞ヶ関CC東コースの改装費は誰が負担する話になっていたのだろうか。メンバーは1800名位と言われているので、会員一人あたり100万円。いかに太っ腹会員とはいえ、全員OKなのだろうか。(話は違うが小池知事は長沼ボート場にこだわっていたが、改装費は誰が負担するつもりだったのだろう。)

改装費の中には観客25,000人用の対応が必要だったそうだが、本来、それほど観客が来るのだろうか。夏だし。不人気競技だし。

そして、暑さの問題。これは森委員長も指摘しているが、川越の夏は暑い。開催期間の過去数年の最高気温は37度から40度。平均気温は28度から29度。トーナメントの3日目4日目となると、順位の上の選手のスタート時間は遅くなり、ちょうど一番暑い時に後半のホールを回ることになる。そしてぞろぞろと観客が行軍を続ける。終戦の年のビルマ戦線を思い出す。たとえば今年の同じ時期に行われるプロトーナメントは、男子が那須白河・その後2週休み、女子は鳴沢(河口湖)・札幌・軽井沢である。

たぶん、森委員長もあまり大声で言わないのは、自分が首相を辞めることになった原因が戸塚CCでの失態(緊急事態対応の失敗)であったことと、戸塚CC自体、霞ヶ関CCの会員権の3倍もする高級CCなので、ブーメラン効果を恐れてのことだろうと思うが、言動から察すると、彼の知らないところで決定されたのだろう。(早慶戦勃発という声もある)


そして日曜の女性排除の件だが、そもそも女性正会員を認めていないという話であるが、その前に、このCCは会員権の譲渡を認めていないわけだ。会員になる審査が難しいというのは、どこのクラブでも最近はそうなのだが、会員が辞めたくなった時に仲介業者に依頼すると、新たな購入希望者がそれを買ってゴルフ場が審査の結果承認し、会員は会員権を新会員に売り渡すというのが会員権売買の通常だが、本クラブは、会員は辞めたくなったらクラブに会員権を返納するわけだ。そして、次の希望者にはクラブが会員権を売るわけだ。だから「これからは正会員には女性でもOK」と決まっても女性が正会員になれるかどうか、はっきりしないわけだ。

さらに会員の死亡の時は、普通は相続人(こども等)が財産として相続できるのだが、ここでは会員権は一代限りになっていてクラブに返上することになっている。そうすると新会員が1名入れるわけだ。

そういうかなりクローズドな仕組みのゴルフ倶楽部なので、女性差別問題もその延長なのだろう。だから女性会員問題以外にも問題だらけというように思える。

東京都じゃないし、暑いし、遠いし、パブリックではないし、会員システムは閉鎖的だし、女性は正会員になれない上、ビジターとしても日曜日には回れない、と並べてみた方がいいのではないだろうか。

理事長の話を聞くと、「無理に頼まれて合意して引き受けた」というように聞こえるが、東京ガスが豊洲を売った時に聞いたセリフと同じなのだ。

アナリストの指摘する最大の危機

2017-02-07 00:00:37 | 投資
先週、ある證券会社の主催するアナリストのセミナーに行く。アナリストというのも様々な得意分野があり、今回は各種マーケットの中を動き回るマネーの流れから生じるチャートの変化から相場のエネルギーを予測される方だが、前段の政治的リスクとしての「顕在化するトランプリスク」について、個人的には、最大のリスクは5~6月と読まれているようだ。

新大統領は今のところ、ムチャぶりを発揮しているが、たとえばGMとかTOYOTAとかMEXICOとか移民とか、ようするに反撃されない相手に「弱い者いじめ」をしているだけで、反撃されそうなところには手をつけていないのだが、大問題は「イスラエルの米国大使館をエルサレムに移転すること」。イスラム諸国の反撃が始まるのではないだろうかと思われるそうだ。

イスラムと言っても、現在は「○○派」とか「IS」とか「武装組織」とか正規な国家そのものではなく「イスラムの中の一部」が米国を打倒しようとしていたものが、大使館移転発表によって「全イスラム国家対米国」というような状況になるのではないかと思われるとのことだった。

補足すると、テルアビブからエルサレムへの米大使館移転については1995年に米国議会承認されているのだが歴代の大統領が、半年ごとに移転凍結の大統領令を出していてオバマ前大統領も12月に半年凍結している。予測されているのは5月24日のイスラエルの祝日であるエルサレムデーに移転を発表するのではないかということ。

さらに個人的意見を書けば、他の国も一緒にエルサレムに大使館を動かすかどうかで、まあ、それはイスラム側から見れば踏み絵のようなことになるかもしれないわけだ。思えばエクソンモービルCEOが国務長官というのも、米国向け原油の輸出禁止に備えた配置にも見えるわけで、原油のない国(実際には世界のほとんどの国)にとっては本当に困ったことになるわけだ。

もっとも、「弱い者いじめ」の相手がいなくなり、強い敵があらわれてしまって5月までに足が止まってサンドバッグになることもないことではないだろうが、不安要因はたくさんあるということ。

米国が言っている為替操作で日本が円安誘導というのも、金融緩和を世界中が続けていて、アメリカだけ出口戦略ということから起きている現象だし、トランプ当選によって円安になったのに逆のことを言っているとのこと。(註:経済を強くするという目標が成功すると通貨が強くなるのは当たり前であり、現状でもどうみても米国の方が全体では景気がいいわけだ。産業が高度化する中で国内に少数の失業者がいるのは、日米ともに労働力の量の問題ではなく質の問題につきる)

そして、日本の株価については、海外勢が売り越しに転じるときに日銀がETF買いするということで支え続けて、いつの間に残高が10兆円ということで、これが出口をめざすときに売りパニックとなるだろうとのことで、その兆候を見極める必要があるということで、それについて話を聞くことになったのだが、以下省略。

ハマウィング(横浜市風力発電所)へ

2017-02-06 00:00:00 | おさんぽ
1月の終わりごろ、南風の強い日に横浜市の瑞穂埠頭にある発電用の風車(ハマウィング)を見学した。

どうしたことか1年に1回位、トラブルで止まることがあるそうで、その日が特別トラブルデーだった。高さが118メートル。1980Kwの定格出力ということで2006年度に運転開始になっている。

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国産ではなくデンマークの会社製で、タワー(煙突状)は韓国製、ブレード(羽根)は中国製で、ナセル(発電機)がデンマーク製だそうだ。

10年間運用した結果、収支はあまりよろしくないそうだ。風力が北海道と比べ半分ということで赤字だそうだ。無人で運転している。

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最近の風車は内部にエレベーターが付いているそうだが、本タワーは、上に登るには階段でもなく内側に取り付けられた「はしご」。最も見たいのは100m上にあるバスのような形をした発電機なのだが、あきらめた方がいいだろう。

タワーの下には水素発生装置が建設中だが、実は上水道が引かれていないので、原料の水がなく、タンクローリーで水道水を運ぶそうだ。無理に無理を重ねているように見えるが、内実は想像できる。


それよりも、この瑞穂埠頭だが、別名は横浜ノース・ドックという。埠頭の大部分はれっきとした米軍基地である。戦後接収されたまま、返してもらえないわけだ。基地の部分は米軍管理下にある。そして当日は、上陸用舟艇が何隻も停泊していた。尖閣列島上陸作戦用なのか韓国消滅時の竹島奪還作戦用なのだろうか。

そして米軍基地内を撮影してはいけないために、下から空を撮影するアングルだけが撮影可能なのだ。(ただし、基地の向こうにはベイブリッジがあるので、橋の方向からは隠すところなく丸見えなのである)

節分会の豆撒き(正確には豆キャッチ会)

2017-02-05 00:00:00 | 市民A
節分と言えば、成田山新勝寺で力士が豆(殻付きピーナッツ)を投げるのが有名だが、力士は四股を踏むということから鬼の持つ邪気を土の中に封じ込めるという意味だそうだ。

日本は春夏秋冬をもつ国で、四季の変わり目に邪気があらわれ鬼が出てくるわけだ。それを防止する予防接種みたいな行事のわけだ。鬼を防ぐには祈願と豆撒きということらしく、寺院でも神社でも豆を撒く。

で、神奈川で有名な寺院の一つが川崎大師。川崎駅から盲腸のように伸びる支線だが、この川崎大師にゆく参詣客のために敷かれたのが京浜急行である。(成田詣のためが京成)

そして、豆撒きに行ったのははじめてなので、要領がわからない。本堂の前にはあまり人がいないのでガードマンに聞いたところ、豆撒きは奥の方にある薬師堂の前であることがわかる。ついでに有名人が来るのか聞いたのだが、「有名人は来ません」とのこと。

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そして、薬師堂の前の広場に行くと、横長の会場で上段には、本日のゲストたちが70人以上並ぶわけだ。有名人がいないというのに、この人たちはどこから来た人だろうと思っていると、どこからともなく群衆の中のコトバが聞こえてくる。「年男、年女の中で寺に申し込んだ人」という声も聞こえるし、「豆を投げるには7万円必要」という声も聞こえてくる。2つの声を合わせれば、「7万円払えば年男・年女なら壇上から豆を投げることが可能」ということになる。

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で、定刻の時間になると、太鼓の音と同時に悲惨な豆撒きが始まる。何もそんない悪いことをしてないのだから奪い合いのようなことにしなければいいだろう、と思うのだ。

そして豆は前方から投げられるので上陸作戦で弾が当たったようなものだろうか。群衆は波に揺られる小舟のような状態で、たくさん豆袋をつかんだ者もいれば、いつまでもつかめない者に分かれる。そして地面に落ちた豆専門で拾う者もいる。豆撒きじゃなく豆拾いとか豆キャッチである。

撒いている人の掛け声も「福は内」とはいうが「鬼は外」とはいわない。どうも会場の薬師堂の前は「薬師さまの前には常に鬼はいない」と言われ、鬼がいない場所なので「福は内」だけを言うようだ。

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まあ、一つだけ豆をキャッチしたので危険防止のため退却する。後で確認すると、豆の袋の中に、森永キャラメルが含まれている。地元企業の一つだ。

A級順位戦第8回戦の解説者?

2017-02-04 00:00:11 | しょうぎ
先週書いたように、A級順位戦がAbemaTVに登場。

まず、冒頭で大物ゲスト登場で羽生三冠が現れる。本来は対局すべき日だが、予定対局者の冤罪棋士三浦九段が今後要求するだろう慰謝料を軽減するための対策の一環で、戦わずして残留ということになり対局予定の羽生三冠が手明きになってしまったからだろう。

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あるいは、相手が来ないとわかっていても一回は対局場である将棋連盟に行かないと不戦敗ということになるのだろうか。不戦敗者に対して不戦敗になるとか・・

そのあと、モニターを見てなかったのだが午後覗いてみると、解説陣には加わっていないようだ。入院中の会長の見舞いに行ったのだろうか。

8回戦の結果は、4局のすべてが最終9回戦を面白くするためのシナリオ通りの結果となった。特別委員会で調査が必要かもしれない。


さて、1月21日出題作の解答。

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桂が邪魔駒になっているのに気付くことが重要。本当はいなくてもいいのに要職であるフリをする人って会社にいるものだけど、よく観察しないと気付かないものだ。桂というのは管理職でいうと係長クラスかな。総務課庶務係長。

動く将棋盤は、こちら


今週の問題。

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目新しい手はなく、手筋の組み合わせで作った問題。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と総手数とご意見をいただければ正誤判定します。

恵方巻をめぐるetc.

2017-02-03 00:00:46 | あじ
2月3日は節分の日で、豆まきの日と思っていたが、最近は豆まき派より恵方巻派の方が多いようだ。なにしろ、豆まきは食べ物を家の外に捨てる行為であり、小池流で言えば「悪」になる。

恵方巻は大阪で行われた地方行事に1990年ごろにセブンイレブン社が目を付け、バレンタイン義理チョコの前哨戦としてコンビニ店頭の全国商品に仕立て上げたわけだ。

そして、直近では、この恵方巻をめぐっていくつかの社会様相が起こっている。

1. コンビニ店員の自爆買い
「爆買い」ではなく「自爆買い」。要するにフランチャイジーに対する「恵方巻の予約本数」の割り当てが未達の場合、店長がアルバイト店員に割り当てるようだ。各種報道にある本数の平均は約10本。家族、親戚、知人、友人などにバイト先の悪口を言いながら頼むわけだ。いくつかの法律違反の匂いがある。

おそらく、恵方巻だけではなく、バレンタインデー、ホワイトデー、ヌーボー、クリスマスケーキ、おせち料理。そういうことが多いのだろう。売っているのか買っているのかわからなくなる。まあ、恵方巻の方がクリスマスケーキよりはましだろうか。

2. 海苔生産者ウハウハの図
海苔と言えば有明海とか木更津(東京湾)といった有名産地に韓国輸入も加わり、節分が近づくと大量に商品が動くようだ。特に生産者が喜ぶのには理由があって、それはブームが始まったころからいわれていることなのだが、ちょうど今頃は新海苔が登場する時期であり、倉庫の中には旧海苔が残っている時期だそうだ。コメと同じで旧よりも新の方が高いのだが、かといって旧の方を捨てると損が出る。そのため、恵方巻の販売は旧海苔の一斉処分に好都合ということになる。

その結果、恵方巻には、旧海苔と新海苔が混じっていることになる。見分け方だが、おそらくコンビニ品は旧ではないだろうか。高いものが新、安いものが旧ということなのだろうか。

3. 昨年、恵方巻をコンビニで買おうとすると・・
昨年の2月3日、当時勤めていた会社に通勤するとき、ランチはコンビニで買っていたのだが、「そうだ、きょうは節分。つまり恵方巻だ」と犬でも考えそうな論理を思いつき、朝7時半ごろ「L」というコンビニに行ったのだが、レジに一本持って行くと、店員から、「賞味時間が過ぎているので、売ることはできません。在庫も全部が期限切れです」とこちらが悪いことをしているように厳しく宣告されてしまった。そのときは、節分の日の朝に期限切れとは、いったい何を考えているのだろう、と頭に血が上ったのだが、最近考え直してみると、ほとんどの恵方巻は事前に自爆買いで予約されたものを前日中に配分してしまうというのが実態なのだろうと思えるわけだ。

春節の横浜中華街

2017-02-02 00:00:15 | あじ
中国では花火店で爆竹を購入した客が、店を出てすぐに着火したところ、店の中に火花が飛び込み大爆発で大勢が亡くなるという事件が発生。驚くことばかりだ。

一方、横浜の中華街を覗いてみたのだが、うるさい物は何もない。中国人観光客のすがたもない。もちろん中国から春節中に日本旅行に来た人はいるだろうが、中華街に行こうとする人はいないだろうが、実は中国とは異なる中国がある街なのだから面白いかもしれない。

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最近の横浜中華街の特徴だが、神戸南京町のようにテイクアウトが増えている。肉まんだけじゃなく、シューマイの3個串刺しとか春巻きまで歩きながら食べている。店内にカウンターを置いて、店頭でテイクアウトした一品を食べられる店もある。

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そして、目についたのが、『焼き小籠包』。なんとなく外道のような感じもある。小籠包は本来、蒸すもので、食べるときに気を付けないと中のスープが飛び出し、口の中を火傷したり、隣の人に火傷をさせたりしてしまう。


焼き小籠包の特徴は皮がかなり厚いこと。そしてスープが飛び出すのは同じだ。上に小さな穴をあけてスープをチューチューと吸ってから箸で解体してからいただく。最初の一個はスープが飛び出し、危うく自分の靴の皮がやけどするところだった。

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そして口直しに饅頭店で買ったのは『叉焼まん』。最近はなんでも饅頭に入れてしまう。味はみかけの通りだ。熱いのでなかなか歩きながらでは食べ終わらず、そのまま中華街の外で饅頭の立ち食いをすることになってしまった。

夜明けの街で(2011年 映画)

2017-02-01 00:00:00 | 映画・演劇・Video
東野圭吾の原作は読んでいないので、どういう映画なのかよくわからないまま観始める。どうも不倫映画のようだ。妻子ある中年男性(岸谷五朗)と同僚の女性(深田恭子)が徐々に近づいていき、周囲にばれないように主に横浜のホテルで関係を続ける。

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全2時間強の映画のうち最初の約1時間は不倫が徐々に大胆に発展していくわけで、もともと原作を知らない気軽さから、「これは、どこかで周囲に露呈して、次のステージに移行するのだろう」と予感を持たせる。もっとも不倫映画と言えば渡辺淳一原作の「失楽園」という大名作があるので、それと比べるとちょっと落ちるかなという気持ちにもなるのだが、突然15年近く前に起こった殺人事件の話が飛び出す。

このあたりで、もしかしたらミステリか?と思うわけだ。いずれにしても過去の殺人事件が登場した以上、その事件を解明しなければ映画は完結しないはずだ。ところが、さらに筋立ては不倫方向に突き進んでいき、観ている方は殺人事件に結論が出るのか不完全な意味不明の謎のまま終わってしまうのではないかと時計を観ながらハラハラ考えるわけだ。

そして最後は男が女の意のままにあやつられていたことがわかり、不倫映画でもミステリでもなくコメディだったことがわかるのだが、この映画が愚作と言われなかったのはひとえに深田恭子が一肌脱いだからに違いないわけだ。

もっとも、岸谷五朗にしても、出演する以上、事前に原作を読み、シナリオを最後まで読んでいるのだろうが、最後に間抜けな男になり下がる結論を知りながら、おくびにも出さず真剣に不倫に突き進む役を演じるところは大いに絶賛しなければならないだろうか。