節分会の豆撒き(正確には豆キャッチ会)

2017-02-05 00:00:00 | 市民A
節分と言えば、成田山新勝寺で力士が豆(殻付きピーナッツ)を投げるのが有名だが、力士は四股を踏むということから鬼の持つ邪気を土の中に封じ込めるという意味だそうだ。

日本は春夏秋冬をもつ国で、四季の変わり目に邪気があらわれ鬼が出てくるわけだ。それを防止する予防接種みたいな行事のわけだ。鬼を防ぐには祈願と豆撒きということらしく、寺院でも神社でも豆を撒く。

で、神奈川で有名な寺院の一つが川崎大師。川崎駅から盲腸のように伸びる支線だが、この川崎大師にゆく参詣客のために敷かれたのが京浜急行である。(成田詣のためが京成)

そして、豆撒きに行ったのははじめてなので、要領がわからない。本堂の前にはあまり人がいないのでガードマンに聞いたところ、豆撒きは奥の方にある薬師堂の前であることがわかる。ついでに有名人が来るのか聞いたのだが、「有名人は来ません」とのこと。

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そして、薬師堂の前の広場に行くと、横長の会場で上段には、本日のゲストたちが70人以上並ぶわけだ。有名人がいないというのに、この人たちはどこから来た人だろうと思っていると、どこからともなく群衆の中のコトバが聞こえてくる。「年男、年女の中で寺に申し込んだ人」という声も聞こえるし、「豆を投げるには7万円必要」という声も聞こえてくる。2つの声を合わせれば、「7万円払えば年男・年女なら壇上から豆を投げることが可能」ということになる。

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で、定刻の時間になると、太鼓の音と同時に悲惨な豆撒きが始まる。何もそんない悪いことをしてないのだから奪い合いのようなことにしなければいいだろう、と思うのだ。

そして豆は前方から投げられるので上陸作戦で弾が当たったようなものだろうか。群衆は波に揺られる小舟のような状態で、たくさん豆袋をつかんだ者もいれば、いつまでもつかめない者に分かれる。そして地面に落ちた豆専門で拾う者もいる。豆撒きじゃなく豆拾いとか豆キャッチである。

撒いている人の掛け声も「福は内」とはいうが「鬼は外」とはいわない。どうも会場の薬師堂の前は「薬師さまの前には常に鬼はいない」と言われ、鬼がいない場所なので「福は内」だけを言うようだ。

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まあ、一つだけ豆をキャッチしたので危険防止のため退却する。後で確認すると、豆の袋の中に、森永キャラメルが含まれている。地元企業の一つだ。