臼杵石仏拝観

2013-02-26 00:00:43 | たび
大分県臼杵市の山中にある国宝、臼杵石仏を拝観。一帯に4群に分かれ総数59体の石仏が天然の石崖を削るようにして存在する。

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ある意味イースター島のモアイのように、なぜここになんのために存在するのか、その記録はないそうだ。

研究により、平安後期から鎌倉時代にかけて制作されたとされるが、木彫ということではなく、巨岩を削り取る方法で仏像を刻んでいるため、とうてい一人や二人といった少人数え行えるものでもなく、さらに長い期間(100年程度?)をかけて広範囲にわたるわけだ。

一帯を私有していた誰か(ミスターX)が、大勢の職人を雇って完成させたのだろう。

仏像には、かなりの人間的な表情があふれていて考古学的な考証にあるように平安末期の諸行無常感の中の庶民の諦念が漂うわけで、整備が進んだ昭和後期になって、やっと日本人の心に仏像を鑑賞する心の余裕が戻ったのだろうか。

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臼杵市はこの石仏を核として、観光都市化を進めようとしているようである。

それは、大変結構であるが、ちょっとやり過ぎになっても、無理があるかな。ギリシアの体力で五輪を開催したツケみたいのがなければいいが。

で、奇妙な「御祈願箱」を見つける。

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1.縁結び
2.リストラ除け
3.合格祈願
4.当選祈願

1と3は月並みだが、2と4は邪道のような気がする。