太田道灌、日暮里で発見

2012-04-15 00:00:15 | 美術館・博物館・工芸品
成田空港に行くために、日暮里駅でJRから京成に乗り換えるのが、ちょっと難しい。JRが妨害しているのだろうが、乗り換え通路の階段にはエスカレーターがつけられていない。バッグを階段で引っ張り上げなければならない。エスカレーターに乗ると、駅の外に出てしまい、慣れない外国人旅行者たちは二度と成田に帰れなくなる。

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で、表に出ると待ちかまえているのが、ある銅像。

太田道灌像である。

で、なぜ日暮里に太田道灌がいるかについては、記念碑に書かれているようだが、その周りにはホームレスの方がゴロリとなっているため近寄り難く、よくわからない。

どうも、近くに道灌山城というのがあることに由来しているようだ。

伝わる話からすると、大変有能な武士だったらしい。扇谷上杉家の家宰として主君を凌ぐ高名を得るに至り、反逆心あり、と無能な同僚にチクられ、伊勢原の糟屋館という場所で暗殺される。暗殺現場にも行ったが入浴中の無防備を襲われたようだ。どうも関東武士と言うのはヤリクチが汚い。

その扇谷家もその後有能な家来を持つことなく北条早雲に滅ぼされたとされる。太田家の方は、その北条家、里見家、佐竹家、鍋島家などに仕え優秀な家老職を務める。どうも大名向きの家柄ではなく官吏向きだったのかもしれない。

本当は弱くなるかもしれない「ひと目の逆転」

2012-04-14 00:00:19 | しょうぎ
職団戦が近付いている。

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少し、頭を鍛えるため、「ひと目の逆転」という本を買ってきて読んでいるが、意外に易しい。

自玉に必死がかかっている状況で、究極の逆転打を放ってうっちゃり勝ちするというものだが、そういう観点でみれば、案外、次の一手はよく見える。

でも実戦では、そういう時に究極の攻手がいつもあるわけじゃなく、普通はない。ということは、さういう追い詰められた状態になってから手を探しても、うまくいかないということだ。

だから、かえって弱くなるような気がする。


さて、3月31日出題作の解答。

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▲2三桂 △2一玉 ▲1一桂成 △同玉 ▲3二玉 △4四飛 ▲1三香不成 △同飛 ▲2二銀 △1二玉 ▲2一銀不成 △1一玉 ▲1二歩 △同飛 ▲同香成 △同玉 ▲2二飛 △1三玉 ▲2三飛成まで19手詰。

動く将棋盤はこちら

今週の問題。

0414


厭な場所にある。とにかく追跡を始めること。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と手数と酷評を記していただければ、正誤判断。

変わりつつある成田のキャンディ

2012-04-13 00:00:11 | あじ
仕事柄、成田国際空港にしばしば出向くのだが、最近感じたことや、聞いたことをいくつか。

まず、今まで、出発カウンターといえば、かなりの面積を独占していたのが「HIS」だったが、最近は「阪急交通社」と「クラブツーリズム」も負けじと競い合っていて、HISの独占感がなくなっていることを感じる。

それと第二ターミナルの端っこの方だと、ほとんど中国の国内空港というように中国人民ばかりだったのだが、少数派になっている。1、2年前は、いきなり中国語で放送が始まり、日本語も英語も登場しないまま放送が終わってしまうようなことがあったが、今は日本人の方が多いような感じだ。

関係者に聞いたところ、震災前の便数を既に上回っていて日本人の旅行者数はかなり多いとのこと。円高だからだろう。中国からは、震災と河村発言で旅行者激減ということだそうだ。

ANAが世界最初にB787を運航しはじめたのだが、どうも燃費はジャンボの○●%位。トリプルの○●%位のようだ。車と同じでカタログ値ほど信用できないものはないそうで、買ってみて初めてわかるそうで、そういうわけで、私もはっきり書けない。また会社の営業部門が調子に乗って重さ200キロもあるファーストクラスの椅子なんか大量に積み込んだりすると、すぐに燃費低下したりするそうだ。


ところで、成田空港が目論んでいるのがLCCの大量離発着である。第三ターミナルを作るのかどうかはマル秘らしいが、空港内の駐車場などの空きスペースは次々に接収され、それぞれ何らかの建物が立つらしいが、一握りの人しか計画全容を知らないようだ。

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そして、空港内の駐車料金の引き下げとともに、ショップの入れ替えや新設が続いているそうで、空港内で見つけた情報誌によると、新たに「成田オリジナルのキャンディ」が販売されているそうだ。

免税ブランドモール街にある「Fa-So-La TAX FREE HARAJUKU」にあるそうで、美味さとデザインの両立をテーマにしているそうだ。一言で技術的に言うと、「金太郎飴」ということなのだが、飛行機や漢字やキュートな絵が、瓶詰になって800円である。

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ただし、第二ターミナルの出国手続きの先にあるので、手に入れるのは全く容易じゃない。第一ターミナルから出国する人はノーチャンスだし、友達に頼むにも、日本で買った瓶入りキャンディを、途中で欠けないように大事に持ち歩いてもらって、飛行機で往復させなければならない。某国の入管で「あやしい薬物樹脂」として被疑者となるかもしれない。

国内で入手することを研究してみたい。

犬と花見に行く不思議

2012-04-12 00:00:54 | The room of Sora
sakura今まで、花見に行くことは、ほとんどなかった。

というのも、スギ花粉症なので、3月の中旬以降、ずっとマスク+投薬+高級ティッシュ+外出控えるというような基本戦術で対応していたので、結局、花見とスギ花粉が同時期にあるがために花見そのものが、大変にリスクが高いレジャーになっていたからだ。

それに、そんなに楽しくもないし、地面に座っても、立ちあがる時にギックリ腰になりそうだし・・

ところが、今年は低温のせいで桜がだいぶ遅れたうえ、数日前の爆弾低気圧が残っていたスギ花粉を全部太平洋上に運んでくれたようで、ブラブラと歩いてみたのだが、実は、まだ満開になってはいない。

それなのに、巨大ブルーシートを拡げて、宴会準備をする邪魔男邪魔女の類もいたのだが、この2時間後に雨が降るのだが、どうなったのだろうか。想像するのもかわいそうだ。

ところで、犬にとって、「桜」は何の意味もないことがよくわかった。「花より団子」というコトワザは言い換えれば、「美よりも食」ということになるわけで、言い換えれば、人間にとって「芸術と食い物と、どちらが重要か」という根源的な問題につながるので、深い意味があることを認識する。さらに言い換えると「人間かアニマルか」ということなのかもしれない。

連想するのは「アリとキリギリス」。イソップ寓話の原典を無視して「働き者と怠け者」の話となり「ドイツ人とギリシア人」の喩に使われるが、キリギリスは怠けていたのではなく、楽器の修練に命を賭けた結果、十分に食料を集めることができなかったのだから、まったく名誉棄損物だ。それにあなた、アリになりたいですか。

4月になって、生活の変化2つ。

2012-04-11 00:00:43 | 市民A
Changeその一。町内会のブロック長になる。というか、24世帯のブロックの中で輪番で回ってきた。町内会の長は「会長」と呼ばれているのだが、その下のブロック長の方は、なぜか「組長」と呼ばれる。組長襲名ということだ。

で、最低レベルの組長、つまり回覧板係を目指しているのだけど、どうも、仕事が多そうな感じである。月に3回くらい現場作業があって、定例会が1回。どうもゴミ集めをしたり、焼き芋焼いたり、火の用心の巡回だったり、ウォーキングの会があったり、タケノコ盗掘防止とか警察官からの犯罪情報収集とか、・・・

とほほ・・・

そして、輪番制の組長とは異なり、町内会の会長というのは、立候補者がいて選挙で椅子を争うようである。もうすぐ選挙になるのだが、候補者の選出問題から、なんだか妙な風が吹いている。どうも、この厄介な仕事に立候補する人たちって、宗教系政党の支持者とか、ロシア革命を支持する政党の支持者らしいのであるのだが、そんなことが社会の裏側で静かに進行していることなんて、気がつかなかったなあ・・。中学校の社会科の時間に教えてもらいたかった。

まあ、町内の街路灯の蛍光灯が消えると、いつの間に新しく交換されている理由がわかったのだが、そういうことでも町内会長が電器店を一存で決めてしまうらしい。

Changeその2。会社をChange。前会社消滅のため。初めて勤めたのが千代田区の会社だったのだけど、3回目の退職金を受け取って港区から千代田区に移動。

思うと、今まで千代田区→横浜市→豊島区→港区→港区→港区→千代田区といったところかな。ぐるぐる。

本当は、別の仕事をしたかったのだけど、まあ、そういうわけにもいかずに・・

近くに元の都立日比谷図書館、今は千代田区立図書館があって、楽しみはそれくらいかな。

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それと、オフィスのコーヒーベンダーを操作すると、お湯が使い放題なので、さっそく自分用のドリンクを用意。KALDIで買いそろえた「ジンジャーレモン(国産)」「チャイ(原産地不明)」「チョコ(チェコ産)」の3点を用意。チョコというのはココアのことだろうが、チェコ産のチョコなんて、オヤジギャグみたいだ。でもチェコ産の袋は、継ぎ目だらけで裂けそうで危険だ。かくして机の中は、飲み物、食べ物、オーディオ、DVD、延長コンセント、握力トレーナー、詰将棋の本、各種ポイントカード、歯ブラシ、爪切、ヒゲそり、ウコンの力などで、あっという間に一杯になってしまったのだ。

有楽町はインド料理よりもタイ料理が優勢

2012-04-10 00:00:44 | あじ
オフィスが新橋から有楽町に変わったため、ランチ難民になりそうである。というよりも、どこに行ったらいいのかよくわからない。どうもレストランは無数にあって毎日違う店に行っても退職の日まで数が余りそうである。

ただ、有楽町は結構保守的な街の感じが漂う。新橋の持つアナーキーさは感じられない。といっても丸ビルを中心とした三菱村のようなエスタブリッシュメントということじゃない。どうもランチの標準価格は700円から900円ということで、下限と上限が感じられる。新橋のように、うな丼500円なんかは見当たらない。

そして、好物であり、健康管理の中心においているインド料理店が少ない。というかほとんどない。高級店は一つ知っているが、予約しないと入れないだろう。ということで、電車で新橋に行ってインド料理を食べている。だいたい、ランチの単価差が200円くらいあるので、有楽町から新橋まで往復しても損はない。



で、一言で新橋のカレーを表現すると、「ナンが、巨大」ということになる。50センチ位の店もある。知人と一緒に行って横に並ばないと、隣の席の人と「ナンがぶつかって」しまう。

有楽町はタイ料理が非常に多い。料理の美味い場所は、ロシア、フランス、タイ、イタリア。日本では加賀、京都、鹿児島というように、封建制度がガチガチだった国や地域である。国王や大名のために高級食材を以下に調理するかが競われた。

インドもムガール帝国の時にインド料理が発展したのだろうが、その後、王朝が消失したのち、長い時間が経過してしまった。だから、過去に完成したインド料理が、そのまま徐々に崩壊している過程と考えてもいいのかもしれない。

ソーラーパネル1年間の収支

2012-04-09 00:00:23 | 市民A
1年1ヶ月前に横浜の自宅の屋根にソーラーパネルを設置したのだが、1年間の実績をとりまとめてみた。

まず、パネル代および設置費は、消費税込みで、202万円。補助金が22万円あるので、投資額は180万円になる。

実際に設置完了し、発電を開始したのは、去年2011年の3月3日からである。

ということは、・・・

その8日後に、東日本大震災が発生する。東京都内や横浜も震度5強の揺れを体感。その時間、オフィスビルにいたのだが、立っているのがやっとの状況の中で(というか、オフィスの中で立っている人間はほとんどいなかったが)、まず考えていたのが、ソーラーパネルの安否だったのだが・・

しかし、その後、テレビに映し出される津波被害を見るにつれ、「無常感」や「世界終末感」に襲われるようになり、次々に津波に飲み込まれる住宅や自動車を見ながら、「200万円のパネルが落下して粉々になっていても、しかたないな」と思うようになってきた。終戦後、満州、半島方面からすべての資産を失いながら逃げ帰った同胞たちは、もっと無常感を感じていたのだろう。

そして、深夜に40キロ歩いて家に着いた時は、停電中でもあり、とりあえずパネルのことは気にしないことにする。それに、余震が次々に起きているのに屋根の上の確認なんかできやしない。

でも、結局、無事だったわけだ。

ということで、昨年の3月から今年2月までの1年間の発電量は、3,795 KWHということになった。最大月が4月で427 KWH。最小月は11月で233 KWHである。秋口からずっと天候が悪いので、ちょっと低迷感がある。

で、3,795 KWHのうち、自分で使ったもの(つまり、購入電力を減少させた効果)が1,604 KWHで、売電したものが、2,191 KWHである。

メリット額を概算すると、自分で使った電力量に購入単価24円/KWHを掛け、売った電力量に売電単価48円/KWHを掛けた金額の合計になり、約14.4万円のメリットとなる。単純に投資額180 万円を割ると、12年半で元金回収となる。

これが、全量買取制度であるなら、単に発電量に48円を掛けた18.2万円がメリットになり10年弱で元金回収となる。

もっとも、大震災の前の状況では、買取価格は当初48 円だが、徐々に下がっていくという話だった。ところが、実際には将来の買取価格はすべて不明ということになっている。何しろ、電力料金が値上げになるなら買取価格だって値上げしないとバランスが悪い。さらに大口事業者に対して、全量買取を認めるなら、個人に対しても認めなければ大企業優遇ということになる。

実際には、投資してしまった金額について、後から考えてもしかたないということでもあるが、次の総選挙の折には買取単価を優遇する政党に投票するかもしれない。


もっとも、地震に対して何とか持ちこたえたパネルであるが、実はもっとまずい天敵とも言うべき災害がある。天敵のことばの通り、空から降ってくる厄介である。

火山爆発。

仮に富士山が爆発して、火山弾が飛びだしてパネルに命中すれば、ガラス製のパネルは砕けてしまう。さらに火山灰が降り積もると、これが雨では流れないので、太陽光を遮ることになる。さらに空を噴煙が覆うため、長期間にわたって太陽光全体を引き下げることになるかもしれない。

地震で破損したらあきらめようと思うが、火山であきらめる気になれないのは、微妙な気持ちの差なのだろうか。

新聞を配る少年のモデルは?

2012-04-08 00:00:12 | 美術館・博物館・工芸品
横浜の日本新聞博物館(ニュースパーク)の裏の方に、「新聞少年の像」が立つ。この場所に記念館があるのは、ここで、日本最初の新聞が発行されたからで、1864年の「海外新聞」である。中心人物は、ジョセフ・彦。本ブログでも以前、何回か書いたのだが、幕末の漂流者で、三代のアメリカ大統領に面会し、日米関係史では欠かせない重要人物である。もちろん、その時には新聞配達員は存在しない。

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途中で脱線だが、長くブログを書き続けていると、色々と調べてしまうことになり、かなりの物識りになってしまい、さらにあれこれと手を伸ばさなければならなくなり、それはそれなりに人生の一部と化していくのかもしれない。ちょっと現在は、2度目の千代田区の会社に変わったばかりで、手間取るテーマは無理なんだけど。

で、新聞少年の像だが、よく顔を観ていると既視感がある。

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どこかの国の次期国王に極似という感じだ。


ところで、新聞少年の像は、これだけだと思っていたら大違いだった。社団法人日本新聞販売協会のホームページによれば、全国11ヶ所に像が立っているそうだ。東京、岡山、和歌山×2、京都、広島、富山、神戸、徳島、仙台。うち5か所には路面電車がある。何か関係があるのだろうか。

そして、横浜の新聞少年の像の記事は、こんな感じだ。

平成16年、当協会の創立50周年を機に、新聞と新聞販売が多くの少年を含む先人の支えられた歴史と原点を振り返り、社会と活字文化の一層の発展に向け、心新たに歩む象徴として「新聞少年の像」を制作、横浜の港未来地区にある日本新聞博物館(ニュースパーク)に寄贈しました。


最後の一節の「横浜の港未来地区」が問題だ。まず地名表記が、『港未来』ではなく『みなとみらい』となるのが間違いの1。小さな問題かもしれない。しかし、実際には新聞博物館は、『みなとみらい』地区ではなく、幕末にペリー提督が上陸した場所のすぐそばにあるわけだ。こういうように、新聞というのは、小さな間違いだけではなく大きな間違いも平然と存在するわけであり、間違いを指摘しようにも、意見を書く手段も見当たらないのである。

なお、間違え記事も問題だが、知っているのに書かないというのも大問題で、先の大戦の時の新聞社の態度がまさにそれなのだが、最近、消費税についてささやかれているのが、『新聞非課税案』。新聞社を世論作りの味方に引き込むため、現在の5%の消費税を10%ではなく0%にしようという懐柔策である。まあ、そういう話が現実化しそうになったら、新聞少年の顔でも思い出してみるといいかもしれない。

首相になるには

2012-04-07 00:00:08 | しょうぎ
弊blog愛読者のさわやか風太郎さまの話では、府中で行われたLPSA「府中けやきカップ」に菅直人前首相が、顔を出していたとのことである。なんとなく、そうかなあ、と思っていただけなのだが、考え直してみると、前首相の自宅は吉祥寺の借家。地球的規模では、府中も吉祥寺も同じような感じだが、移動時間は結構必要だ。

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なんとなく、誰かが何かを考えているような気もする。将棋連盟の方は、将棋文化振興議員連盟などという大げさな組織を作っているようで、なんとなく対決風の動きなのだろうか。

あるいは、総理を辞任した時の退職金で府中に新居を買ったというだけなのだろうか。

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将棋文化振興議員連盟の方には、安倍、鳩ポの首相経験者が入っているし、案外、首相になるというのは、将棋で相手の王様を取るようなものなのかもしれない。一方、囲碁の方では小沢一郎氏が有名だが、地を取り合って面積の多寡で勝ち負けを決めるというのは、まさに選挙参謀向きのゲームなのだろうが、だからこそ首相になれないのだろう。


さて、3月24日出題作の解答。

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▲3九飛 △2八玉 ▲2九金 △1七玉 ▲1九香 △2七玉 ▲1八金 △1六玉 ▲2八金まで9手詰。

5手目に▲1八香と直接打つと詰まない。香車を直接打つと効き目が強そうだが、ピストルじゃないので。

動く将棋盤はこちら


今週の問題。

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手が多くて、広くて。考えすぎるとよくないかもです。

前月の詰パラに掲載されている。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と手数と酷評を記していただければ、正誤判断。

『東京の「地霊(ゲニウス・ロキ)」』鈴木博之著

2012-04-06 00:00:54 | 書評
tirei1990年に発表され。サントリー学芸賞を受賞した単行本が、その後、文庫化される。20年前の著で、東京の各地に残る地霊たちを探し出す著である。

結構、東京(江戸)で起きた大事件の場所をさがし、土地の運や、その歴史などを解説している。詳しく読むと、結構奥が深い知識を著者が持っていることがわかる。

たとえば、ホテルオークラ別館前の行きどまりの道路の先にはなにがあるか。皇女和宮の居住地であり、東久邇宮の住居であり、そして林野庁跡地である。

その他、土地に関するエトセトラという感じで著者が持っている様々な知識には驚かされない。

ところで、著者は、その後、明治村館長という妙な職業にもついている。建築学博士でもある。

私の方が詳しい部分もある。

女子ゴルフ隆盛の裏の危ないバランス

2012-04-05 00:00:00 | スポーツ
週末の午後、テレビ観戦でゴルフを見ると、女子ゴルフだけ行われていて、男子ゴルフの放送がない。具体的にトーナメント回数をみると、2012年は、男子が27トーナメント、女子は35トーナメントとかなり女子の方が多い。昨年(2011年)も、男子25、女子34の計画だった(女子の4トーナメントは大震災で中止になっている)。

男子の方は、石川遼の成績が今一つということで、人気が盛り上がらないのだろう。

それで、人気の女子だが、どうも日韓対抗になっている。上位は、日本VS韓国が入り乱れている。

それはそれでいいのだが、なんとなく昭和30年代のプロレスみたいだ。日米決戦。そして悪役の不良アメリカ人を空手チョップで傷めつけていた図と同じ構造のように思える。

なんとなくテレビを見続けると韓国人が嫌いになるのかもしれないが、最大の違いは、ゴルフには、八百長もなければ、台本が無いことかもしれない。

2010年度は国内トーナメントの成績を、日韓対戦という視点でみると、17勝14敗と大接近。2011年度は23勝7敗と大勝。2012年は4試合終わって2勝2敗と混戦模様である。プロレスならこうはならないだろう。

ところで、個人的にこの日韓対戦をみると、日本選手1名と観国選手1名の応援をしている。単に個人的に知っているということで、その日本人選手は優勝した時に、ファンにメールを送ってくれるからで、その韓国人選手は、楽しくお酒を飲めるからということで、単にそれだけ・・

自爆ミサイルになるのだろうか

2012-04-04 00:00:57 | 市民A
今のところの予定では4月13日に予定されている最高人民会議で金正恩総書記が誕生するようだ。また4月15日の金日成主席生誕100年に合わせ、4月12日から16日の間に長距離ミサイル(自称:人工衛星)を発射すると公表している。

方角は日本本土上空ではなく、韓国領空内から沖縄を超えフィリピン、オーストラリア方向のようだ。もちろん狙った方角に飛んでいくかどうか疑問である。中国大陸上空には撃たないと思うがかなりの誤差はあるだろう。

問題は、世界のどの国も北朝鮮の核ミサイル開発には反対なのだが、アメリカは事前に情報を得ていたようだが、何を考えているかだ。中国もロシアも、隣国が核ミサイルなんかをもって無茶苦茶な瀬戸際外交をするのではいい迷惑だろう。

それで、なんとなく思うのだが、アメリカはミサイルを撃ち落としてしまうのではないだろうか。韓国内、沖縄上空、フィリピン海。すでに準備万端整っているように思える。

打ち上げ後、数分内に撃ち落としてしまって、「陸上に落ちそうなので破壊した」といえば、嘘でもそれが真実になってしまうだろう。


もちろん、撃ち落とされて黙っているわけにはいかず、全軍進撃命令がでるのか、ミサイル乱発射かは不明だが、政権は数週間で壊滅するのだろう。


ところで、ミサイル発射期間の間に、ゴルフの大コンペの幹事をする予定なのだが、撃墜され戦争でも始まれば、きっとコンペも中止と思うのだが、中には、戦争が始まってもゴルフはしたいという人もいそうで、悩んでいる。

母なる凪と父なる時化(辻仁成著)

2012-04-03 00:00:57 | 書評
hahanaru著者は「海峡の光」という大傑作で、不滅の名声を手にしたわけだが、失礼な見方をすれば、その後、その大作を超えるべく次の大作品を完成すべく、もがきつつも、まだその気配も感じられないということなのかもしれない。本作は「海峡の光」へと続く黄金の登り坂の時期での作である。

で、作品だが、「凪=なぎ」と読むとか、「時化=しけ」と読むとかの漢検受験用の問題集ではない。またも失礼な言い方をすると、「不良少年小説」ということになるのかもしれない。

それも、不良少年が、あるきっかけで改心して村の駐在所長になって戻ってくるような話ではなく、不良少年を一般的に待ちかまえている悪のスパイラルコースにはまって、少しずつモノゴトが複雑化して、ついに死者がでる。


しかし、一つの小説の幻影に追われた作家としては、現在の都知事が有名なのだが、本作の著者が政治家に転身するには、少し無理があるといえる。なにしろ、おカネ儲けが上手で、ブランド好きな美人マネージャーと一緒にフランスに在住しているからだ。

LRTが増えるのかな

2012-04-02 00:00:33 | 市民A
都市の交通網と言えば、大都市間を結ぶ高速鉄道、近距離通勤用の放射線状の通勤電車・地下鉄、そしてバスとタクシーといったところで、それぞれ国より、地域により組み合わせが変わるのだが、どうも日本では不人気な路面電車が復活の兆しのようだ。LRTとは、light rail transit の略で、大戦前に多く存在した軽便鉄道なども含まれるのだろう。

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そして、それなりに歴史があって、日本でも戦後の高度成長期でもあまり人口が変わらなかった中都市とか、道路が広くて車道と軌道とが分離できるところ。それと欧州の古い街並みのように自動車の市街地への進入を制限している街、北の香港と言われる大連市のように路面電車を撤去する間もなく人口が急増してしまって、そのまま新型にしてしまった都市などもある。

日本では、古く汚く車体全体が広告のようなみじめなサマになった場所が多いが、海外ではそれなりに車体のデザインもすばらしい。

ただ、実際に軌道が独立していないで、道路と見極めがつかないような場所をレンタカーで走ると怖いことが多く、高知では運転中にぶつかりそうになって急ブレーキを踏んだことがある。ルールを良く知らないのだ。それ以来、路面電車のある都市では運転しないようにしている。

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ところで、富山では、路面電車と天守閣との近接2ショットが撮れるようだが、残念ながら天守閣の方は復元物である。現存する天守閣は全国に12しか残っていない。弘前、松本、犬山、丸岡、彦根、姫路、備中松山、松江、丸亀、松山、宇和島、高知。

これらの街で路面電車が残っているのは、松山と高知だけである。いずれも天守閣は丘の上にあり、路面電車は平地を走っているため、近接2ショットは無理だろうが、遠望2ショットはかろうじて可能のような気がする。チャンスがめぐってくるなら、トライしてみたい。できれば、捨たれゆく日本の風景として、さらに和菓子店もフレームに加えたいところである。

横浜の路面電車

2012-04-01 00:00:39 | 美術館・博物館・工芸品
横浜の路面電車がなくなったのは40年前ということだそうだ。横浜都市発展記念館で開かれている特別展「横浜にチンチン電車が走った時代」で知った。

自分が横浜市民になったのは36年前なので、その名残を知っていてもおかしくないのだが、路面電車があったことすら全く知らなかった。思えば今でも市内の主要道路の中には、片道4車線の広い道があるが、それは路面電車が走っていた名残なのだろう。なんとなく、「おやっ」と思っていた謎が氷結した。

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横浜は、少し変わった発展をみた町で、もともと開国した時に、外国人用として作られていた。江戸に近く、かつ東海道から離れていて、幕府が外国人嫌いの日本人の襲撃を阻止しなければならなかった。

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ただ、現代の沖縄のように、先住民と外国人のトラブルが起こることもなかったため、そのまま日本人と外国人が混住することになる。当初は市内交通は人力車だったようだが、まあ人口が増え、極貧の民も減っていき、労働者問題もあり、大量移動手段として市内には路面電車が大量に走り回るようになる。

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しかし、交通量が増え、路面電車はバスにかわり、その後、地下鉄になったのだが、展示されている路線図をみると、まったく地下鉄では用を足していないことがわかるのだ。

そこで、よく考えると、今回の突然の展覧会だが、誰か市役所の奥の方で、深慮遠謀としてこの展覧会を含め、地下鉄から路面電車への転換でも考えているのではないかと疑ってみた。

出口のアンケートには、ご意見の欄に、自宅近くの場所に路面電車の駅を作るように要望を書いておいた。