『東京の「地霊(ゲニウス・ロキ)」』鈴木博之著

2012-04-06 00:00:54 | 書評
tirei1990年に発表され。サントリー学芸賞を受賞した単行本が、その後、文庫化される。20年前の著で、東京の各地に残る地霊たちを探し出す著である。

結構、東京(江戸)で起きた大事件の場所をさがし、土地の運や、その歴史などを解説している。詳しく読むと、結構奥が深い知識を著者が持っていることがわかる。

たとえば、ホテルオークラ別館前の行きどまりの道路の先にはなにがあるか。皇女和宮の居住地であり、東久邇宮の住居であり、そして林野庁跡地である。

その他、土地に関するエトセトラという感じで著者が持っている様々な知識には驚かされない。

ところで、著者は、その後、明治村館長という妙な職業にもついている。建築学博士でもある。

私の方が詳しい部分もある。