東洋英和で何が起こっているのか

2019-05-16 00:00:06 | 市民A
東洋英和女子学院のF院長が学術上の不正行為で、懲戒解雇となった。なんともお粗末な話だが、まず院長というのはどういうポストかというと、詳しくはわからないが、理事長(あるいは理事会)に次ぐ地位であるだろうか。では学長との関係でいうと、院長の方が上。学長というのは、東洋英和女子学院の中にある大学の長であるからで、幼稚園。小学校、中学部、高等部、大学、大学院のトップの一人である。

F元院長の経歴を見ていると、例の日本で最も学生数が少ない大学の一つ(60人位)の東京神学大学の大学院を修了し、ドイツで勉強した後、いくつかの大学で教授を務め、3年前に東洋英和の教授となり1年後に院長になっている。55才のようだ。何か、あっという間に院長になったことが驚きだ。神のご加護でもあったのだろうか。

不正行為は、氏の2012年に発表した論文に不可解な記載があるとして調べたところ、架空の神学者や架空の論文による考察が行われたことが判明。論文ではなく創作であるわけだ。さらに無断盗用も発覚。無断盗用は、ありがちではあるが、架空の人物が描いた架空の論文を元に自説を展開したというから、独創的だ。

以前、高名な考古学者が自分で作った石器をばらまいてから、自分で発見したかのような行為が発覚したこともあったが、レベルは同程度かな。

東洋英和については、以前、「赤い靴はいてた女の子」の実在の女児(きみちゃん)の行方を捜し出した時に、東洋英和の系列教会である鳥居坂教会の青山墓地にある墓名碑に名前が刻まれていたことや、港区のカルチャースクールで女子中学の小さな机で講演を聞いたことがあったのだが、その時の話で、間もなく六本木のロアビルから東洋英和の敷地の一部まで使って市街地再開発(簡単に言うとヒルズ化)が行われることを聞いていた。最も積極的なのは東洋英和だ、とも言われていた。本件と関係があるのだろうか。

元院長といえば、池袋で母子2名が亡くなった事故でも逮捕されない元院長。上級国民と言われている。やっと、日本国民も自国の差別構造に気が付いたのだろうか。もっとも上級国民にはいくつかのパターンがあり、旧華族の直系男子があつまる霞会館、さらにその中でも旧公家だけが所属する堂上会(天皇家の直系男子も多数)といったハイソサエティがその一つ。

もう一つは中央官庁の最上位クラス。天下り先で事業上の大失態をしても、刑事罰はともかく民事訴訟の対象にはされない。監督官庁から手厳しく仕返しされるからだ。今回は、被害者は一般国民だ。ブラックボックスにはできないような気がするが。