祟り?

2017-12-11 00:00:14 | 市民A
富岡八幡宮の凶行(宮司暗殺)だが、何となく引退横綱の祟りではないかと感じてしまう。境内の『横綱力士の碑』には代々の横綱と、史上最高力士と言われる大関雷電為右衛門の銘板が並んでいる。大相撲はこの富岡八幡への奉納という形で始まったとされ、横綱昇進の際には土俵入りが献じられる。(ただし、鶴竜は昇進時にデング熱が流行した事情があり、感染防止のため土俵入りを行っていない)

引退横綱は優勝回数も9回と中途半端、帰化申請も中途半端、割り切れない気持ちなのだろうが、いかに理由があったとしても犯罪行為はいけない。宮司の暗殺と同じだ。

祟りと言えば、富岡八幡宮が200年にわたって抱えている大きな祟りがある。事件は文化4年(1807年)8月19日に起きた。当日は富岡八幡宮の例大祭の日で、多くの江戸市民が集まり、神社に行くため、隅田川の下流にかかる永代橋(えいたいばし)に大勢が押し寄せた。木造の橋はその重みに耐えかね、一挙に崩壊し、そのまま川に流されてしまったそうだ。死者は1400人と言われている。多くの事故の場合と同じように奇跡的に助かった人の話が残っていて、道中でスリに財布をすられて祭り見物を諦めた結果、助かった上、奉行所から自分の遺体を引き取るように通知がきて、行ってみると故人の懐から見つかった財布の中に自分が書いていた住所と名前の紙が見つかったという話とか。

狂歌師、大田南畝は「永代とかけたる橋は落ちにけり きょうは祭礼あすは葬礼」と狂歌の極みを詠んでいる。

永代橋は、関東大地震でも火災から逃げ落ちた無数の東京市民とともに川に落ちたが、犠牲者の数は特定されていない。(もちろん、この事故は富岡八幡とは無関係。)


永代橋、日馬富士、暗殺。本来なら、御祓いをするのが神社の役目であるのだが、御祓いを受けなければならないような気がする。

しかし、全国には宮司の後継者がいない事態に追い込まれている神社もあるし、また有名神社ではその激務のため血筋上の後継者が宮司を断る例もあるようだ。富岡八幡宮でも一介の神官として神の道を追求するのであれば争いも起きなかったのだろうが、なにか別の道を追求したかったのだろうか。