電卓×4

2017-12-27 00:00:46 | 市民A
電卓開発史を書こうと思って買い集めたわけではない。もちろん会計事務所を開こうということでもない。ところが、ほぼ機能の同じ電卓が4つも私の机のそばにある。

dentaku


説明すると、10月の台風の前日に行われたある国家試験の二次試験(記述式)で「電卓持込可」ということになっていた。財務計算を行うのに使うわけだ。もちろん単なる割算もあって、老舗和菓子店の年商と1日の饅頭生産個数から1個当たり単価を無駄に計算したりするのだが、日常使っていた電卓(ドルベースでの日経平均推移なんかを計算しているのだが)がへたってきていた。ソーラーが曇ってきていて、少し暗いとOFFのままとか、計算が暴走したりして。買ったものじゃなく、大昔にどこかの国のギャレリアで買い物計算用に貰ったもの。メーカー名のところに「GALLERIA」と書かれていて、裏に製造国が書かれている。

ということで8月の一次試験の前にSHARPの10桁電卓を買っておいたのだが。

一次試験に合格する予感はまったくなかったので二次の勉強は完璧にゼロだったのだが、京都「晴明神社の御守り」効果で、ギリギリで滑り込み、二次試験の過去問集を開くと、5年に一回ぐらい標準偏差を計算することが判明した。ケース別の数値を平均との差の二乗を加重平均して合計(つまり分散)を平方根にしたものが標準偏差になるのだが、「√」機能のない電卓だとお手上げになる。5年に一度の確率とはいえ、これで400点中20点失うのはあまりにも痛いわけだ。

ということで、どうせならメモリーも充実し、太い指でもミスタッチが少なく、桁数も12桁の大きめのCanon製を購入。これなら会計事務所でも使える。12桁あると、9999億9999万9999円まで計算可能だ。

ということで、電卓問題だけは大船に乗った気分だったのだが、・・・そして受験票が送られてきて。

1週間前に届いた受験票は斜めに見ていて、前日の朝に再点検としてよく読んでいると、「電卓の大きさ制限」が書かれていた。横幅が10センチ程度以下となっていたわけだ。

慌てて、3台目の電卓を計ると、13センチだった。そして文具店やビックカメラをかけずりまわることになる。日本には、CanonとCasioとSHARPの3社製しかない感じなのだが、カタログで調べると、「√機能」付きで、幅が10センチ程度以下というのは、きわめて少ないことがわかった。厳密に10センチ以下となると、かなり指が細い人が有利になる。ということでギリギリ10.4センチを購入。(そもそも電卓を選ぶのに横幅のミリ数なんか気にする人いないだろうに)

実際には私の斜め後ろの席の女子とか、一列前の二列左のおじさんは明らかに15センチ位のを使っていたのだが、おとがめなし。この試験は8月の1次合格者は10月と来年の10月に二回のチャレンジ権をもらえるので、現役、一浪、多年浪人が入り混じっていて、圧倒的に事情を知らない現役が不利なわけだ。試験会場は男性トイレが少なく、休憩時間中に次の試験の開始に間に合わなくなってしまった受験生もいたし。

ところで、この4つの電卓だが、すべてmade in China なのだ。