JALが振り込め詐欺の被害に(いまどき)

2017-12-21 00:00:49 | 市民A
JALが、振り込め詐欺の被害にあったようだ。

日本航空が、合わせて3億8000万円の振り込め詐欺の被害にあいました。

日本航空によりますと、今年9月、航空機のリース代およそ3億6000万円を支払い先の担当者になりすました人がメールで送ってきた偽の請求書にもとづき、香港の不正な銀行口座に振り込みました。送金した財務部門の担当者は、「航空機のリースを止められる可能性もあり、確認の前に支払いを優先してしまった」と話しているということです。

1件目は7~8月に米国の担当者が貨物積み込み委託料約2000万円を不正に指定された口座に払ってしまったこと。

2件目は9月に本社が機体をリースしているオーナー会社に3億6000万円のリース料を払ったつもりが、ニセメールで支持された香港のニセ口座に払ってしまったこと。 また、アメリカの支店の担当者が、7月から8月にかけて、貨物の積み込みなどの委託料およそ2400万円を不正な口座に振り込んでいました。

日本航空は警視庁と香港警察などに被害届を提出したということです。(20日17:49 JNN)


5年前に、私が社長だった会社で起きたこととそっくりだ(役回りが違うのだが)。その話の前に、報道されている中ですぐにわかること。

1. 米国の事件は、数件と言うか期間が2ヶ月の間に何度か委託料を支払っていて、詐欺にあっていることに気付かなかったこと(委託料というのは、事案ごとに払うのが一般的で、一か月分まとめて払ったりはしない)。

2. 米国での失敗が日本の支払い担当者に要注意事項として与えられていなかったこと。

3. 飛行機を購入しないで、LCCのようにリース受けしていること。

以前いた会社であったことは、JAL米国で起きた事件と似ているが、ギリシアの運航社が日本に寄港した時に、港湾費用や申請を代理して行うことによるサービス料や立替える税金などにつき、外国船の会社の方が、当社担当者を名乗る横取りメールに引っかかり、東京のメガバンクの支店に振り込むべきものを、ロンドン郊外の小さな銀行に振り込んでしまったわけだ。金額も2000万円程度だった。

いつまでも振り込まれないので、確認したところ、詐欺メールに引っかかって払ってしまったので、当社に対して払う金がないと、とんでもないことを言うわけだ。あわてて、契約弁護士に相談すると、英語は苦手だ、とか振り込め詐欺案件は苦手だとか、まったく役に立たない(前々から役に立たないことはわかっていたが)。

で、ニセメールを調べると、微妙に間違っていることに気付く。アドレスが1文字違うとか、日本人のスペルが違うとか、そもそも日本の会社がロンドン郊外の零細銀行を指定するはずもない。

といっても一向に当社に振り込まれることにならないので、しかたないので、「これ以上払わないと、日本の他の港で入国できないようにするから」と脅迫状にならない程度の圧力をかけて、やっと解決した。

あとで聞くと、先方の社内に、詐欺グループと結託してメールの偽造を行った共犯者がいたそうだ。

当事者間でやりとりしているメールとそっくりだから騙されるのだが、そっくりメールを作るには本物メールの体裁を知らなければならないのだが、それができるのは内部にいた人である。そして大金をつかむと、風のように退職して行方をくらますわけだ。