横浜人形の家は夢の世界

2017-12-26 00:00:08 | 美術館・博物館・工芸品
氷川丸に行ったついでに、数十年前に行ったきりの「横浜人形の家」に寄ってみる。かすかな記憶では小さな建物だったような気がしていて、あまりの大きく立派な建物に驚く。建て直したのか、そもそも記憶違いなのか。

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基本的には日本だけではなく世界の人形を集めているのだが、そうなると人形の意味は世界中で少しずつことなるのだが、あまり危険なものはない。藁人形とか大人用のワイフとかハズバンドとかもない。

さらに自分で動くロボット的なものもない。


ということで、世界の人形を鳥瞰的に眺めたあとに登場するのはアリスの世界。なんとなく怖い。つまり日本人は肌の色が中間色の人が多いのだが、西洋では白か黒の人が多いわけだ。さらに陰影がつくので悪夢のような光景になる。そういえばアリスの助演者であるウサギだって、白か黒が多い。

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ということで、アリスの世界から逃げ出して特集で開催中の「清水真理展・Daydream~夢の世界へ」の部屋に逃げ込む。


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しかし、清水さんの分野は球体関節人形だったわけだ。この種類は四谷シモンさんの十八番で、近代美術館工芸館にも収蔵されているし、くわしくは四国の坂出市に美術館がある。四谷シモン作は見るなり怖いのだが、清水真理さんのは、ジワっと怖くなってくる。

ということで、早々と退散し館外に出ると夢から覚めることになる。

帰ってから調べてみると、最初に怖かったアリスの世界も彼女の作だったようだ。

もっとも、人形というのは人間のミニチュアであるのだからその姿の中に作者は潜在意識を埋め込もうとする、だから夢の世界との親和性も高いのだろうか。