神々の午睡(あさのあつこ著)

2015-06-30 00:00:58 | 書評
『午睡』とは「うたたね」と読むそうだ。「ひるね」と読むのだと思っていたが、辞書によれば「ひるね=昼寝」であり、「うたたね」は『転寝』と書くのが本式らしい。

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そして8章の小話からなる、本書は、要するに『ギリシア神話』を下敷きにした「あさの神話」である。ほとんどそっくりな話がギリシア神話にある。神と人間の関係や、ゼウスとそっくりの好色おやじが万能の神になっている。

さらに花になった神や、死神の存在、パンドラの箱にそっくりな世界の混迷。

あまりにギリシア神話に近いとなると、ドイツ人に第二次大戦の賠償金を請求しようとしたり、フランスにはルーブル美術館にあるギリシア彫刻を返還するように言ってみたりする国民からは、ギリシア神話使用料を請求されるかもしれない。

その前にローソンのユニフォームだって、ギリシア国旗をまねたように見えるし。