六カ国協議復帰の読み方?

2006-11-01 20:46:03 | 市民A
北朝鮮関連情報に二つの動きがあった。

第一は、中国による原油禁輸。
そして、第二は、北朝鮮の六カ国協議復帰。

石油が止まるとどうなるかだが、当然ながら軍備優先の国なので民生用からカットされ、寒く電気もない冬となる。しかも、都市部では多少の電気は必要なのだから、軍用の燃料を少しずつ取り崩していくはずだ。
さらに、日本海のミサイル防衛網がイージス艦配備により来年中に完成するとなると開戦のチャンスはさらに遠ざかり封じ込められることになる。

実は、世界史上、同様の例がある。

時は、1941年。場所、東京。この年、4回の御前会議が開かれる。

第一回:7月2日 独ソ戦開始に伴い、世界情勢の分析が行われる。対ソ戦には慎重な意見になる。

この直後に、アメリカが対日石油輸出禁止と在米日本資産の差し押さえを実行する。

第二回:9月6日 実際には、開戦に向けた最初の会議である。10月下旬までに開戦準備をすることと、一方、対米外交により開戦回避の最終努力を、並行して行うことが確認されている。

第三回:11月5日 交渉は進展せず、開戦開始日を12月上旬とし、交渉打ち切り日を12月1日と決める。

11月27日、米国側は日本の中国大陸からの完全撤兵を求めるハルノートを提示。日本側は最終通告ととらえる。

第四回:12月1日 12月8日の開戦を決定。この会議には、御前会議に出席しない全閣僚(現総理の祖父も)が呼ばれている。

その後、開戦直前の不手際で、ワシントンの日本大使館が暗号解読作業に手間取り、宣戦布告通知をワシントンで手渡すのが遅れる。

つまり、石油禁輸から開戦までの間に、

第一段階:情勢分析が行われ、開戦の得失が検討される。
第二段階:開戦準備と交渉の両面作戦を展開する。
第三段階:開戦を決定した上で、まとめる気のない交渉を続け、時間を稼ぐ。
第四段階:奇襲攻撃をしかける。

というプロセスが考えられる。

現段階が、どのレベルなのか。第二段階か第三段階か、それは大違いだ。  

都会のオアシスは順番待ち

2006-11-01 00:01:58 | マーケティング
437ed6e4.jpg先月の株式上場以来、株価が悲惨な方向に向かっているのが、ビックカメラである。ヤマダ電機の「ロードサイド展開」やヨドバシカメラの「巨艦方式」に対抗して「レールサイド展開」を目指し、全国の主要大都市の駅前のビルに進出を続ける。従って、売り場面積あたりの場所代は他社より高いが、かといって製品を高く売るわけにもいかないし、「駅前は便利だが、ネット購入はもっと便利だ」という人も多いので、簡単に勝利を得ることはできない。もっとも、狭い日本、ヤマダ方式でもビック方式でもいずれ限界点に行きつくのは間違いない。

437ed6e4.jpgところで、ビックカメラが、増殖を始めた最初の頃、”そごう”が破綻。不採算店舗の削減の中で、東京の拠点だった有楽町そごうを閉店。三角形のショートケーキのような形の建物に、その後、ビックカメラが入居する。ここにビックカメラが入ったことで、都内東側の商圏に変化が起こり、新橋のディスカウントストアがつぶれたりした。丸の内から品川あたりまでのオフィスに勤めている人が、ちょっとした小物の買い物をする時に大変便利な場所だ。小型のアルバムとかプリンター回りのサプライ用品、ケーブル、電池・・・

ところで、ここだけの話だが、ちょっとした買い物というのは、よく仕事での外出中に済ませるものだ。特に、有楽町の駅前にあるのだから、ちょっとした時間のロスだけだ。小さな物は買ってからカバンの中に入れるか、ポケットに入れておけばいい。そんな僅かな寄り道など黙っていれば、普通は、誰も咎めない。つまり、わからないからだ。

437ed6e4.jpgところが、ビックカメラへ行くと困ったことがある。例の派手で厚手の紙製の袋を渡されるわけだ。もちろん、店舗側は、この紙袋を持って歩いてもらえば、宣伝になるわけだ。そして、その考えは、一方的にサプライサイド発想のわけである。この紙袋、紙質がしっかりし過ぎていて、カバンに入れようにも変形しない。もちろんポケットに入れようなど考えも及ばない。

そして、この紙袋を持って勤務中の会社に戻るわけにもいかないわけだ。つまり売り上げ抑制効果しかないわけだ。今更、宣伝効果といっても、都内でビックカメラを知らない人間なんてほとんどいないだろう。せいぜい資源ゴミの紙袋に使うぐらいだ。


ところが、先日、有楽町での待合わせ時間までに少しの暇があり、店内を散策していたところ、このビックカメラ有楽町店を都会のオアシスのように使う人たちがいることを発見した。店内撮影禁止なので、現場写真はないのだが、場所は有楽町店の地下1階である。奥の方の一角に健康マッサージチェアが並んでいるコーナーがある。一台30万円程度の豪華なチェアが全部合計でなんと17台も並んでいる。

そして、そのすべての椅子が40歳前後の男女会社員によって満席になっているわけだ。全員が、この世の苦悩から解放されたような「安らかな表情」だ。「安らかな表情」というのは、顔の緊張が緩み過ぎてしまい、とても見られた顔じゃないということがよくわかる。

そして、順番待ちの事務椅子に、さらに3人が座っているのも驚きだが、せめて電気代分くらいでも、買い物してあげたらどうなのだろうと考えてしまうのだ。