宴会用小道具(防衛網)

2006-11-02 17:32:31 | 市民A
722243e8.jpgこれから出動する宴会で、会話に窮した場合用の小道具に、首都圏地図を作ってみた。

朝霞駐屯地にある、PAC2(新型パトリオット)の射程距離15キロの円から、南東側に直線を引いてみる。

ただし、あくまでも、線を引いてみただけで、これで何か安全なものがあるとかは保証の限りではないし、北西側からの飛行物体に危険物体が積載されていた場合、円の中で何が起こるのかはよくわからない。  

新首相への期待と不安・田勢氏講演

2006-11-02 00:00:00 | 市民A
c76c36e2.jpg先週、都内で開かれた田勢康弘氏講演会「新首相への期待と不安」(雑誌「フォーサイト」主催)へ行く。今年1月に続き、2回目の講演会である。元日本経済新聞社政治部記者で政権ウォッチャーとしては第一人者。定年後も日経コラムニストという肩書きなのだが、今回は新たな肩書きが増えていた。「早稲田大学大学院公共経営研究科教授」。それでは、「ミラーマン」のオールド・ケインジアンの後任ということなのだろうか・・(若干、専門が違うような気もするが・・)

1.安部首相誕生まで
 田勢氏は一度、総裁選の前、3候補と同行し、地方での討論会に行ったそうだ。同じ飛行機に乗り、同じ公会堂へ行き、同じ楽屋で同じ弁当を食べ観察したのだが、多弁な麻生氏の話を安部氏は疲れた表情で聞き役に回っていたそうだ。そして3人揃って1ヶ月間もこういう珍道中をしていたらしいのだが、「まったく総裁選(権力闘争)も変わったものだ」ということだそうだ。カネを撒こうとかいう雰囲気がなくなったそうだ。そして、討論会の時には、事実上、誰が総理になるか決まっていたということだそうだ。「勝ち馬に乗る」ということで今まで安部氏と話をしたこともない議員まで「安部晋三」と紙に書くしかなかったそうだ。

 そして、その決定的な要因は、小泉前総理が、実質上、中川秀直に「安部後継工作」を指示したことによるのだが、小泉前総理がそれほど好きでもなかった安部乗りになったのは、後で触れるが、ある事件で福田官房長官が辞任したことからなのだろうと話されていた。

2.日中首脳会議
 今年の最初から、中川秀直は、安部総理誕生を念頭に外務省ルートで日中協議をしていたそうだ。靖国問題について、4月に参拝済みを産経からリークしたのも、「少なくてもかなり先まで靖国に行く必要がない」ということを明らかにしたことと、「行ったとか、行かないとか明らかにしない」という意味は、「行かない」ということと、中国側が理解したということだそうだ。誰にも知られずに総理が靖国に行くことは不可能だからだ。

3.北朝鮮問題
 北京からソウルに着いた日に核実験があったことは、意図的ではなかったろうと考えられている。そういう意味で、「安部総理は運が強い」、ということだろうとの感想(私見では、運が強いのは総理だけではなく、日本そのものの運も良かったのだろう)。小泉内閣は対話と圧力の比率が8:2だったのに対し、安部内閣は3:7だろうとのこと。

 小泉内閣が北外交をミスターXという個人ルートに頼ったのに対し、安部政権は外務省ルートの正道で行くだろうとのこと。小泉元首相が二回目の訪朝の前、福田官房長官が首相に対し、「ミスターXは誰なのか?」と詰め寄ったのに対し、首相が「答えられない」と言ったのが、福田氏が内閣を離れた原因と田勢氏は断定。その結果、強硬路線の安部政権に向かったのが、歴史の皮肉か・・

4.政権基盤
 非常に弱いのではないか、と見ているそうだ。閣僚が適材適所でなく、補佐官制度もまだ機能しない。参議院選挙は6年前の小泉ブームでの大勝の反動で、背中の席数が多い。また、春の統一地方選挙で自民党の地方組織は全力を使ってしまいそうで、余力がないかもしれないとのこと。勝つためには、ビッグサプライズが必要だろうとのこと。当面は、郵政造反議員の復党問題。参院1人区が6年前には自民の25勝2敗だったが、今回も29に増えた1人区の勝敗がすべてということらしい。

5.民主党の状態
 古い自民党のようなもので、他に代表候補もいないが、とりあえずまとまっているので、期待するのは議席が増えてからの話だろうとのこと。小選挙区制なので、飛び出して新党を作るのは考えにくいそうだ。

6.憲法改正
 国民投票法はできるだろうが、安部総理が憲法改正をするのかどうかは不明とのこと。過去の中曽根総理のように、右に重心を置きながら、左に支持勢力を拡げようとするのではないか、とのこと(歴史認識問題でも、早々と自説を封印してしまったわけだし)。

7.教育改革
 改革の二つの側面である、「制度改革」と「価値観の方向付け」のうち、「制度改革」はほぼ全員が問題意識を持っているが、「価値観」の方はいただけない、とは田勢氏の考え。諮問委員会のメンバーは、「山谷えり子氏はじめ価値観改革派」が多いそうだ。

8.自公提携の行方
 どちらの党も、提携解消すれば損をすることがわかっているので、現体制のままなら変更はないだろう。「変更があるとすれば、学会内部の権力構造に変化があった場合だろう」と意味深な発言をもって、講演会は終了。