ピストンエンジンは永遠か!な?

バイクを中心に話題を紹介します

ピストン

2006年04月29日 | エンジン

人気blogランキングへ
お願い  お陰様でトップ維持!ポイントも回復中!! クリックお願いします。

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

Simg_0306_2

’84年のFLのシリンダーとピストンです。 推定走行距離は5万kmです。輸入新規登録後4年間を特にトラブルもなく走ってきましたが、ロッカーカバーからのオイル洩れが酷くなったので直すことになり、ついでにシリンダーも外しました。

シリンダーのリペイントは先日の記事で紹介したように、すでにキレイに仕上がっています。

Simg_0307_1

’83年からの純正リペアパーツには0.005オーバーサイズのピストンもありますが、これは0.01オーバーサイズですね。

Simg_0308

ピストンの裏側を見るとバー&シールドが・・・・・。

Simg_0301

リング間のカーボン以外は取り立てて消耗はないようです。

Simg_0297_2

シリンダーの内壁もまだクロスハッチが残っているし、例の縦キズも見られませんね。

この車両がどの時点でオーバーサイズのピストンになったかは不明ですが、ピストンのカーボン堆積の状態から推測すると少なくとも1万キロは走っていると思われます。

ハーレーに於いては、シリンダーが段付きするほど磨耗するのはワタシも見たことがありません。

ヒド縦キズが嫌でボーリングしてオーバーサイズのピストンを使う事がホトンドですから、今回はボーリングする理由が見当たりません。

80cu.in.のエンジンでは純正ピストンのオーバーサイズは0.03までしか用意されていません。社外品では0.04までありますが、純正で0.03までの理由はシリンダー下部のスリーブの厚さの問題だと思われますので、闇雲なオーバーサイズの使用は控えた方が良いでしょう。

S3_27   

ここで年代によるピストンの違いを見てみましょう。

まず74cu.in.と80cu.inの違いはボアを別とするとピストンピン下のスカート長さが変わっています。

それだけではありません。ピストン頂部からピンまでの距離も違います。

本来はストロークを長くしたらその割合でコンロッドも長くしたいところを、エンジン高を高くするわけにいかない(フレームに収まらない)ので、コンロッド長は変えずにピン位置を変えて対処してあるのです。

ですから、お手軽に80のピストンを使って74をボアアップしようと思っても、圧縮比が維持できず使えません。

S2_36

同じ80cu.in.でも'83年からは、エボリューションエンジンと同じ品番のピストンリングを使っています。

矢印が示すようにオイルリングの幅が異なります。