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リバース ギア

2006年04月16日 | トランスミッション

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昨日、今日とドラゴンウエーブの開催でしたが、予報と違って天気が良く幸いでした。皆様は無事に帰着されたでしょうか?

以前はリバースギア(バックギア)はサイドカー専用であったのですが、最近はソロバイクへの取り付け依頼が増えています。

理由としては、優秀なキットのリリース、ツーリングモデルの増加、更にライダーの高年齢化(失礼)と考えられます。あとはドンドン重くなる車重?

広いアメリカの駐車場の状況と違い、日本の狭い駐車場の現実では、コンビニなどに立ち寄ったウルトラなどが仲間に後から引っ張ってもらっている光景も良く見かけます。アメリカではクルマでもリバース必要ない?

ソロバイクにリバースシステムが標準で採用されたのは、ホンダGL1500が初め?その特徴的な6気筒エンジンのお陰で大きく重い車両には、セルモーターを利用したシステムは必要だったのです。

セルモーターを利用したので、その速度は・・・・・・遅すぎ!で、安全を考えれば妥当だったのか?

今回のキットは完成度が高く肝心の減速比は絶妙で、カウンターシャフトを逆転させるものですから、速度はアクセルでコントロールできるし、お勧めですね。

Simg_0306_1

ウルトラでは、ココまで辿りつくのが難儀です。

S16_5 

クラッチレリーズカバーを外したところです。この辺りをご覧になった事がない方のために説明すると、トランスミッションにはメインシャフトとカウンターシャフトの2本のシャフトが大抵あります。

中空のメインシャフトを貫通したプッシュロッドは、ベアリングを介してレリーズからのクラッチレバーを握って発生した往復運動をクラッチ本体に伝えます。

4速ミッションではロッドと別体であったオイルスリンガーがプッシュロッドエンドと一体になっています。

S17_2 

クラッチレリーズカバーの内側です。インナーランプってあまり聞いたことがないでしょう。

アラジンのランプと言うわけでなく、つまりLAMPでなくRAMPということで傾斜路のことだそうです。高速道路に上がるランプですね。

インナーランプとアウターランプの間にベアリングのボールが入って、ボールの入る溝が傾斜路になっているので回転運動を直線運動に変換します。

この部分でレバーを軽くする部品は、傾斜の角度を緩やかにしてレバーの操作力を軽減します。その代償としてストローク量が減少するので、調整がシビアになりますね。

Simg_0320_1

キット内容です。最近は操作レバーのノブがアルミ削り出しになったようです。

S13_4

取付には通常の工具のほかに、専用のSSTと5mmの超硬ドリルが必要です。

S14_3

メインシャフトに付くギアで、ご覧のようにメインシャフトに直接ネジ止めになりますが、トルクが掛かる回転方向はネジを緩めてしまいますので、矢印のように緩み止めピンがはいる溝があります。

Simg_0327_1

まず各シャフトのナットを外して、ギアを代わりに取り付けます。

ギアとシャフトのネジ山は完全に脱脂してから、付属のロックタイト#620を塗り専用SSTを使い締めますが、純正ナットの締め付けトルクの倍以上の数値が指示されています。

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ココからは中々困難が待ち受けています。

焼きいれ処理してあるメインシャフトのネジ山に、回り止めピンの入る溝を作らなければなりません。

矢印はメインシャフトのネジ山です。

Simg_0018_1

切り粉がミッション内部に入らないようにマスキングをしてから、ドリルを穴にマッスグ入れます。

上でギア単体で説明した溝から外れると、益々困難になり、作業ができたとしてもピンが入らなくなってしまいます。

Simg_0021_2

作業によって出てくる切り粉は、通常のドリリングの切り粉と違い細かいので指先に刺さらないように・・・・。

コツは?

S19_3

写真の左側は見え方が変ですけれど新品で、3000円以上もする高価なモノです。

右は折れてしまったもので、使い方によっては簡単にこうなってしまいます。

普通硬いものにドリリングする場合は回転を落として、それなりの圧力を加えて行いますが、今回の場合は条件がまるきり異なり、焼入れ処理のしてあるネジ山を、丸い穴ではなく半円状に削り取っていくので、リューターでの作業に近い使い方です。

最初の食いつきの瞬間に刃先が引っ掛かると、その時点でドリルが折れる場合もあり、3000円がオジャンです。

ワタシのやり方は、前述のようにリューターのごとく高回転で力を入れずに、1/100mmずつ削っていく感覚です。

あ~、これ以上の説明は文章と写真を使っても無理かな?経験だけは譲れませんね。

S12_8

切り粉を掃除して、回り止めピンもネジ込みなので、脱脂してロックタイトを塗布し取り付けます。

続く