樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

レッドロビン

2006年10月30日 | 樹木
      

上の方だけ赤い葉のあるこんな生垣をよくご覧になると思いますが、レッドロビンと言います。カナメモチとオオカナメモチを交配した園芸品種です。
乾燥に強く、長期の干ばつでもほとんど枯れないので、水やりしにくい場所の緑化には最適だそうです。また、交雑種なので花は咲いても実ができないため、自然界に進出して生態系を撹乱することがなく、その意味でも植栽樹として理想的だとか。
レッドロビンの母樹であるカナメモチも赤い新芽を出します。その様子を清少納言が『枕草子』に書いています。「花の木とも散り果てて、をしなべたる緑になりたる中に、時もわかず濃き紅葉の艶めきて、思ひかけぬ青葉の中よりさし出たるめずらし」。花が散って緑ばかりの色の中に、赤い葉が出ていて面白い。

      

今はちょうど花の端境期ですが、あちこちの生垣のレッドロビンが、冬の花が開花するまで中継ぎをしてくれています。
レッドロビンと言うと、バードウォッチャーは「鳥の英名じゃないか?」と思うでしょう。私もそう思って調べてみましたが、近い名前はありましたがred robinという名前の鳥はいませんでした。
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2 コメント

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赤いコマドリ ??? (bulbul)
2006-11-03 05:28:01
 なんでこんな名前なんでしょう、生け垣でよくみかけますね、これなんやろな思てました。コマドリって案外身近で見られますね、「移動中」のってことなんでしょうが、ミュンヘンにいた友人がよく公園でコマドリと遊んでるなんて言ってました。あっちでは留鳥なんだろうか ? 八丈では薮でうるさいほど鳴いてました、タネコマドリでしたっけ、そういうと最近オガワコマドリの話しが途絶えてますね、この珍鳥というのも考えもの、生物一個では生きられないし...、
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コマドリが出ました (fagus06)
2006-11-03 13:39:35
先週訪れた「栃の森」にコマドリがいました。
と言っても、私は目撃できなくて、他のメンバーが見つけたのですが、こんな時期でもまだ残っているのですね。
robinには「いたずら者」というような意味があるようです。イギリスの森にはロビンフッドもいました。
この樹木になぜred robinと名づけたのかは不明です。
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