樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

森林セラピー

2009年06月18日 | 木と医薬
鳥見ツアーで訪れた妙高高原の笹ヶ峰一帯は、林野庁が提唱する「森林セラピー」の基地として認定されています。
森林セラピーとは、森の癒し効果を利用してストレスを解消したり、うつ病など心身の病を治そうとする療法。これまで「森林浴」として感覚的に語られてきた癒し効果を科学的に解明し、一つの療法として確立しようとするものです。

       
                  (笹ヶ峰のブナ林)

具体的には、セラピストと会話しながら森を歩いたり、森の中でヨガや体操、瞑想などを体験するほか、写経など各基地オリジナルのプログラムもあります。
認定された森林セラピー基地は北海道から沖縄まで全国に31ヵ所あり、特に長野県は7カ所と最多。ちょうど私が笹ヶ峰を歩いていた6月7日に第1回目の森林セラピスト資格認定試験が行われたようです。

       
              (霧が出て幻想的なシラカバ林)

森の癒し効果に関する科学的なデータもあって、例えばせせらぎや鳥の声など聴覚刺激によって交感神経が鎮静化し、生理的にリラックスすることが確かめられたそうです。また、中高年30人に対する実験では、森林を散策すると免疫細胞の活性が1日目で27%、2日目で56%高まったというデータもあります。ヨーロッパでは広く認知されていて、ドイツでは健康保険も適用されるそうです。

       
              (巨木の周囲に広がるハルニレ林)

笹ヶ峰の森は確かに歩いていて気持ちのいいコースでした。多少のアップダウンはあるものの全体としては平坦で、歩くに従ってブナ林→シラカバ林→ハルニレ林→カラマツ林と異なった林層が迎えてくれるので飽きません。
また、所々に小川や展望台があり、野鳥も豊富で、聴覚や視覚が心地よく刺激されます。まだ始まったばかりの森林セラピーですが、今後は徐々に注目されるのではないでしょうか。

       
                    (カラマツ林)

私はしょっちゅう森の中で鳥を見たり聴いたり、木の花を探したり、葉っぱの匂いをかいだりいているせいかストレスもなく、心身ともすこぶる健康ですが、森林セラピーはメタボには効果がないようです(笑)。
森林セラピーのポータルサイトはこちら
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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ロッド・スチュワート (fagus06)
2009-06-25 09:03:29
私はSailingが頭にあるせいか、山というよりも海のイメージが強いです。
基本的に、ハスキーというかしわがれ声のボーカルが好きなので、ロッドもいいですね。ジョー・コッカーなんか、ハスキーを通り越して声が出てないのに、いいですね(笑)。
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ロッドは (guitarbird)
2009-06-25 08:15:11
ふたたびみたびお邪魔します。
ロッドは、そうですね、森というイメージがないことに、
自分もお返事を読んで気づきました。
都会、というか、地方の中都市くらいのイメージが強いです。
(つまり都会志向だけど完全に垢抜けはしていないイメージ)。
今までずっと漠然と感じていたことがはっきり分かりました。
ありがとうございます!
ただ、私が好きなドラマ「北の国から」で、Hot Legsが使われていたので、
その曲だけ「富良野」というイメージがあります(笑)。
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フィンランディア (fagus06)
2009-06-24 08:05:59
どんな曲か頭に浮かびませんが、やっぱり森のイメージなんですかね。
ほかには、木こり風のニール・ヤングとかですか。お好きなロッド・スチュワートは森のイメージとはちょっと違うかな?
私の場合は、北島三郎の「与作」です(笑)。
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Unknown (guitarbird)
2009-06-23 19:33:53
ふたたびこんにちは
その企画いいですね、いただきました(笑)。
ありがとうございます
ちなみに1曲だけ洋楽ではないのがよく頭に浮かびますが、
それはなぜかシベリウスのフィンランディアです。
まあ、広い意味で洋楽ですが(笑)。
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ギタバさんが (fagus06)
2009-06-23 08:53:16
森の中で歌うとすれば洋楽ですよね。どんな歌か、興味あります。
今度ブログで、A公園を歩きながら歌う曲、というテーマで記事を上げてくださいよ。オリジナルのジャケットを掲載して。
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Unknown (guitarbird)
2009-06-22 16:50:06
私にとって最も効果がある森林セラピーは
森の中で頭に浮かんだ歌を歌うことかもしれません(笑)。
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炭山の山々は (fagus06)
2009-06-20 08:56:11
私が毎日見ている風景とほぼ同じだと思いますが、山の懐に包まれていると、そんな効果があるんですね。
信州の山々と違うのは、おそらく常緑樹が多いことでしょうか。
私たちが鳥見に行くところは特に典型的な信州の森だからという事情もあるでしょうが、やはりたまに行くと「いいなー」と思います。
これまでにも何度か信州に出かけました。八ヶ岳の麓にも行ったことがあります。
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森林セラピー (ichi)
2009-06-19 23:39:30
小生、生まれが信州佐久。八ヶ岳の麓です。京都へ来て35年ほどになりますが、毎年夏と冬は必ず帰省していました。その時期が近づくと無性に帰りたくなり、故郷の山々や森に抱かれて鋭気を養うといった感じでした。ところが炭山に工房を建て、裏の山を眺めるようになってからは信州へ帰りたいと言う気持ちが以前ほどではなくなってきたのです。信州の木々や山々を見て癒されていたと同じ効果がこの炭山の裏山を眺めることによって得られているのではないかと思います。
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